安藤奎(劇作家・演出家・俳優)主宰の劇団アンパサンドが、8月7日(水)~11日(日)に安藤奎の作・演出による新作を東京・新宿シアタートップスにて上演。このたび、その公演タイトル「歩かなくても棒に当たる」と、メインビジュアル(上記掲載写真)が共に公開され、公演詳細や追加出演者も明らかに。新たな出演者として、2024年3月の安藤奎の作・演出で、南海キャンディーズLIVE内の舞台「人吸い」での怪演も話題となった鄭亜美(ちょん・あみ)の出演が発表された。
また、「大人計画」主宰・松尾スズキ、「城山羊の会」主宰・山内ケンジから今公演に寄せる期待などをこめた推薦コメントが到着した。詳細は下記にてご紹介!
本公演のチケットは、6月8日(土)10:00から一般発売開始!なお、ローソンチケットでは、6月4日(火)12:00~6月6日(木)23:59まで先着先行を実施予定。詳細は、ローチケ(webサイト)にてご確認ください。
推薦コメント
松尾スズキ(大人計画)
アンパサンドがいい。と、知人が言うので、三鷹の駅からけっこう歩いて小さな劇場に観に行った。
しょうもない。しょうもないことをとにかく真剣にやっておる。それがおもしろいと思った。
そしてしつこい。しょうもないことを真剣にしつこくやる。
これを下手な役者がやったら大変なことになるのだが、アンパサンドのドラマツルギー?を、会得した上手な俳優がやるので、どんどんそのしつこさがほしくなる。
そのうちこの芝居に出ている俳優が、うらやましくなった。
自分には、このしつこさの世界に身を投げ出す体力が、もう、まるでないからだ。
そういう意味では、アンパサンドは、わたしにとってある種の青春なのかもしれない。
その日のうちに宮藤に連絡した。
宮藤もそっこう観に行った。自転車で。
「すごいっすね」
とのことだった。きっと宮藤だってなんらかの青春をそこに感じたに違いない。
しょうもなくて真剣でしつこくて、なんだか、甘酸っぱいのだ。
山内ケンジ(城山羊の会)
最初は、分かる人にだけわかればいいのです、こっそり好きなことをやってますんでよろしかったらどうぞみたいな人かと思っていたのだが、毎回観る度にやりたいことが鮮明になってゆき、これでいいんだ、私はこれなんだ、見て、今見て、なんか文句ある?文句あっても私はこれだから!と謳い上げ、まるで全ての保守性を批判しているかのような日本演劇界随一のダダイスト安藤奎である。
既に多くのファンがいるのだが、あなたは先日の『人吸い』を見たか?本多劇場で一回だけやった中編を。オレは観た。素晴らしかった。以前やっていた客席40席の劇場と全く変わらないクオリティでしかも、その本多劇場にはお笑い目当てのアンパサンドを全く知らない客層ばかりだったのだがこれが大ウケ。不条理劇だとかコントだとか演技の温度が高いとか低いとかメジャーとかマイナーとかあらゆることを軽々と超越し呑み込んでしまう安藤奎。今回はついに川上友里の登場で期待が更に膨らむばかりだが、安藤奎はそういう期待すらもへららと呑み込んでやりたいことだけをやるのだ!
劇団アンパサンド プロフィール
2016年旗揚げ。安藤奎(劇作家・演出家・俳優)主宰。
2021年、深見由真(俳優)、菅原雪(俳優)が加入。
茶の間やオフィスから始まる日常が、少しずつズレていき、いつの間にかとんでもない世界に変わってしまうという作風が特徴。
現代社会のスケッチの技巧と展開が予想できない独自の物語性が魅力。
「それどころじゃない」(2021年)がかながわ短編演劇アワード最終審査進出。「地上の骨」(2023年)で岸田國士戯曲賞最終候補にノミネート。