
文楽×三谷幸喜の超・古典エンタテインメント!
13年ぶり、三谷文楽、待望の新作がこの夏誕生。
この度、2025年8月PARCO劇場にて、PARCO PRODUCE 2025 三谷文楽『人形ぎらい』の上演が決定いたしました。
2012年に誕生した三谷文楽『其礼成心中』。文楽の伝統と技芸に敬意を評しながら、三谷幸喜の新しい視点と演出で創作した古典エンタテインメントは、文楽ファンはもとより、文楽ビギナーズへも文楽の魅力を伝え、2012年以降も各地で上演を続け好評を博しました。
主人公は万年〝憎まれ役〟の人形!
三谷幸喜が描く抱腹絶倒の文楽人形による文楽人形の物語。
タイトルは『人形ぎらい』。時は現代、文楽の劇場を舞台に、主人公は人形たち、役を演じている人形自身のお話です。文楽の人形は、俳優と同じように出し物によってさまざまな役を演じます。主役の人形もいれば、脇役専門もいます。そして人形たちにも、人間と同じようにそれぞれ名前があります。今回の主人公は、脇役の名優、嫌みな小悪党を演じさせたら天下一品の“陀羅助”という人形です。近松門左衛門作『鑓の権三重帷子』(槍の名人で色男の権三&人妻おさゐが、不義密通の濡れ衣にを着せられる物語)。それを演じる権三役の源太&おさゐ役の姐さん&万年引き立て役の陀羅助。陀羅助は憎まれ役ばかりを演じさせられることに不満が爆発します。ついには人形たちが劇場を飛び出し・・・。
再び文楽へ挑む三谷の元に、監修・出演(人形遣い)に、13年前の『其礼成心中』公演の仕掛け人で、その活動を賞して2023年関西元気文化圏賞 ニューパワー賞を受賞した吉田一輔、作曲・出演(三味線)に、『其礼成心中』でも音楽を担当した鶴澤清介、出演(太夫)に、『其礼成心中』にも出演、2022年には太夫に与えられる最高の資格である「切語り」に昇格した竹本千歳太夫と、三谷文楽には欠かせない豪華メンバーが揃いました。
『其礼成心中』でも人形が泳ぐ水中シーンなど名場面を生んだ三谷文楽。この『人形ぎらい』でも、「文楽人形に不可能はない。人間にできることで、私らに出来ないことはないんや!」と息巻く人形たちの新たな挑戦にご期待ください。
コメント
三谷幸喜(作・演出)
人間にできることは、どんなことでも人形は出来る。人形遣いの吉田一輔さんに言われた言葉です。その自信と気概に心打たれ、僕は「其礼成心中」を書きました。一輔さんの言葉は間違いではなかった。人形たちは本当になんでも出来ました。目から鱗でした。今回はモリエールの「人間嫌い」がモチーフ。人形のことが大嫌いな人形が主人公です。今度の文楽、人形がスケボーに乗ります。
吉田一輔(監修・出演)
三谷文楽初演から再演を重ね 13 年目、今年は待望の新作です!近松門左衛門が生きていた時代の人形遣いも、次はどんな物語が生まれるのかと楽しみで心踊っていたに違いないと、三谷さんと出逢えたことで感じています。日本の『伝統芸能 文楽』としても三谷作品の『演劇』としても、とにかく楽しんで観ていただきたい気持ちです。「人形愛」なくしては成り立たない物語ですので、文楽人形たちが誇らしく笑ってくれるように!人形遣いとして精一杯努めさせていただきます!是非爆笑しに劇場にお越しください。