歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』博多座公演開幕!開幕を記念し幸四郎・松也ら出演者11名が博多座前でご挨拶!!

2月4日(火)、福岡・博多座で歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』が開幕した。本作は、松竹と劇団☆新感線がタッグを組んだ名作『朧の森に棲む鬼』を、歌舞伎の新たなるステージと銘打った“歌舞伎NEXT”として上演するもの。松本幸四郎と尾上松也が悪に支配されるダークヒーローのライをダブルキャストで演じる。その初日公演に先立ち、松本幸四郎、尾上松也ら11名の歌舞伎俳優が博多座正面の大階段で挨拶を行い、寒波で冷え込む中でも集まった約400人のファンへ向けて熱いメッセージを送った。

博多座前には、豪華俳優陣を一目見ようと開始前から多くの観衆が朝早くから集まった。そこへ登場したのは、松本幸四郎、尾上松也、中村時蔵、坂東新悟、尾上右近、市川染五郎、澤村宗之助、大谷廣太郎、市川猿弥、片岡亀蔵、坂東彌十郎。出演者が揃って階段上から登場すると、大向うや大きな声援が飛び交い、出演者は笑顔で手を振って応えた。

普段は見られないカジュアルなお揃いの黒いパーカーを着た出演者たちの姿が見えると歓声が!
右近(写真上段)が元プロレスラー武藤敬司のポーズを真似て登場してみたり、出演者も気分上々のようだ

最初に幸四郎が「ついに初日を迎えることができました!とにかく激しく、これだけ刺激のある舞台はありません。決して12月の公演(東京・新橋演舞場公演)をそのまま持ってきたわけではありません(笑)!(台詞の)一文字を変える…というような稽古もしております。この博多座に来て、さらにパワーアップしております。ぜひとも皆様に楽しんでいただき、刺激を受けに劇場にお越しいただければと思います」と熱い意気込みを語ると、

©博多座

松也は「幸四郎さんがおっしゃったように、さらにパワーアップしています。本当に寒い季節ですが、この寒さを吹き飛ばすような“熱さ”をもって、皆さんに楽しんでいただけるように一生懸命努めます。ダブルキャストですので、最低2回以上は劇場にお越しいただいて声援を送っていただきたいなと思います!」と話し、ダブルキャストで何度も観てほしいと呼び掛けた。

また、このイベントのために用意されたのは作品にちなんで“鬼”のイラストが描かれたパーカー。思い思いの鬼ポーズを決め“鬼の盛り上げ”をアピールした。

イベント最後にはマスコミによる撮影に続いて観衆たちによる撮影時間も設けられ、目線を要求する観衆からのマスコミなみの声掛けに、出演者たちも目線を向けて呼びかけに応えていた。
その後は、観衆と出演者が一緒に写真撮影の場面も。その準備中には、右近が松也の背中におぶさるような茶目っ気を見せるなど、イベント中は出演者たちも初日を迎えて多くの観衆に歓迎された喜びでいっぱいの様子だった。

その他出演者コメント

イベントでは他のメンバーたちからも、次のようなコメントが寄せられていた。

中村時蔵 コメント

©博多座

とてもとても熱い舞台です。何度観ても新たな発見があるので、ぜひとも何度も足を運んでいただいて我々の熱量を感じて楽しんでいただければと思います。

坂東新悟 コメント

©博多座

東京公演から更に面白くなったと実感しております。絶対に博多のお客様にも楽しんでいただけると思います。もっともっと熱い舞台となって皆さまと一緒に盛り上がっていきたいと思っております。

尾上右近 コメント

©博多座

朝からお集まりいただきありがとうございます!心が熱くなる舞台をこの最高のメンバーでお届けしますので、この寒さに負けない舞台をお届けしたいと思います。

市川染五郎 コメント

©博多座

この作品は休憩込みで約4時間ありますが無駄な時間が1秒もない作品でございます。その瞬間瞬間を見逃さないで、何度でも観に来ていただきたいと思います。

澤村宗之助 コメント

©博多座

東京公演よりもハードな公演日程となっておりますが、みなさまどうぞ2回3回とご来場いただきますようよろしくお願いいたします。

大谷廣太郎 コメント

©博多座

2月に博多座で芝居させていただくことを嬉しく思っております。みなさんお待ちしておりますのでぜひお越しください。

市川猿弥 コメント

とにかく何度も何度も本当に見ていただきたいので、(チケットは)高いですけれどもどうぞよろしくお願いいたします。

片岡亀蔵 コメント

©博多座

寒いですが(イベント開始前に降っていた)雪が止んでいるのは一丸となって熱い芝居をするということだと思います。何度か見に来てください、よろしくお願いします。

坂東彌十郎 コメント

みんな立廻りがすごいんです!私もよく舞台袖から観ています(笑)。ご家族やご友人にお声かけいただいて、もっともっと盛り上がるようお力添えをいただければと思います。

開幕公演レポート

この日は昼の部(ライ=幸四郎/サダミツ=松也)と夜の部(ライ=松也/サダミツ=幸四郎)が上演された。

二人がイベントで話した“パワーアップ”の言葉通り、ド派手な演出と歌舞伎ならではの技法や音楽が融合した圧倒的なスケールで博多座の観客を魅了。また、おどろおどろしいビジュアルからかけ離れているユニークなアドリブも随所に散りばめられており、彌十郎による博多弁のアドリブは観客を巻き込みながら展開し、笑いが起こっていた。そんなユニークな場面があるかと思えば、本水での激しい立ち廻りやシリアスな場面などの緩急のつけ具合が、この舞台をさらに魅力あふれるものへと導く。その証拠に、最後には昼・夜ともにスタンディングオベーションが巻き起こっていた。

歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』は、2月25日(火)まで公演が続く。公演期間中はイベント、大掛かりな場内装飾、初日・千穐楽にはプレゼントも配られるなど、博多座も “博多座NEXT”として公演を大いに盛り上げている。

本公演のチケットは、ただいま販売中。チケットに関する詳細は下記公演概要欄「チケット情報はこちら」よりご確認ください。

※写真の無断転載禁止