『龍よ、狼と踊れ ~ Dragon,Dance with Wolves ~』~草莽の死士~ 松崎史也&谷口賢志 インタビュー

新撰組×剣豪。男たちの侍魂が燃え上がる!

新撰組が、甦った伝説の剣豪たちと戦う。そんな斬新な設定と高いドラマ性で感動を呼んだ『龍よ、狼と踊れ』が再び帰ってくる。思い入れの深いタイトルだけに、脚本・演出に加え、山南敬助役を務める松崎史也と、土方歳三役の谷口賢志も気合い十分だ。

松崎「いよいよ今回はあの宮本武蔵が転生して登場します。池田屋事件を舞台に、坂本龍馬や剣豪たちが絡んでくる。その魅力的な人間模様と、厳しい規律で知られる新撰組の背景をしっかり描いていきたいですね」

谷口「この前、龍馬が教科書に載らなくなるかもしれないというニュースがありましたよね。もしかしたらいつか新撰組も授業で習わなくなる日が来るのかもしれない。もしそうなったとき、彼らの生き様を現代に届けることも、演劇のひとつの意義なんじゃないかと思ったんです。今回の土方も単純なカッコよさだけじゃなく、彼の抱える思想や価値観まで伝えることで、観た人の現実と何かつなげることができれば」

この作品は、演じている彼らの空気感も脚本に反映されているようだ。

松崎「自分よりずっと先輩である賢志さんが挑み続ける姿を見ていると、後輩としては嬉しくもありますし、驚異も嫉妬も覚えます。しかもそこに龍馬役の萩野崇さんもいる。ふたりが磁場となって脚本に侵食してきた部分は大いにありました」

谷口「この作品は絶対俺が一番だと思ってやっているやつらばかりだからね。稽古場では全員刀の突きつけ合い。すごく面倒臭いです(笑)。ただこれだけのメンバーでやれる機会はそうないので、まずは僕らが一番楽しみたい。その姿を見てお客様も一緒に楽しんでもらえたら」

19年には“逆2.5次元”といえるアニメ化も控えている。

松崎「原作ものの舞台化が続いていますが、決して演劇は下請けじゃない。誰も知らないような演劇にも面白いものはいっぱいあるということを広めたくて始めた作品です。この作品が、普段アニメをご覧になっている方が演劇に興味を抱くきっかけになればいいなと願っています」

谷口「原作ものの役を演じるとき、苦労する部分はいっぱいあって。今度はその逆。演劇の持つ生の醍醐味をどうアニメで表現してくださるのかすごく楽しみ。簡単にアニメにさせないぞと、ある意味僕らも勝負を挑むような気持ちです(笑)。ぜひ、真剣勝負の場にいらしてください!」

インタビュー・文/横川良明
Photo /山本倫子

※構成/月刊ローチケ編集部 1月15日号より転載
※写真は本誌とは異なります

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【プロフィール】
松崎史也
■マツザキ フミヤ ’80年、東京都出身。俳優・脚本家・演出家として活躍中。主な演出作は『プリンス・オブ・ストライド THE LIVE STAGE』など。

谷口賢志
■タニグチ マサシ ’77年、東京都出身。’99年『救急戦隊ゴーゴーファイブ』で俳優デビュー。代表作には映画『どうしても触れたくない』『仮面ライダーアマゾンズ』などがある。