cube 25th presents 音楽劇『夜来香ラプソディ』 松下洸平&白洲 迅 インタビュー

【左】白洲 迅【右】松下洸平

「自分の信念を貫く勇気を届けたい」(松下)
「音楽家を描く音楽劇に興味が湧きます」(白洲)

同じ事務所の先輩・後輩の間柄である松下洸平と白洲迅が、音楽劇『夜来香ラプソディ』で初共演。お互いをよく知るふたりが、どんな気持ちで舞台に臨もうとしているのかを聞いた。

 

――初共演になりますね。

松下「迅は、事務所に所属した頃から、「この子光ってるな」と思っていたんですが、そこからほどなくしてたくさんテレビにも出るようになって。舞台でどういう輝きを放つのか楽しみですし。絡みも多いですから、ふたりで一緒に話し合いながら進めていきたいと思います。」

白洲「ありがとうございます。芝居でガッツリ絡むのは初めてなんですけど、いろんな経験をしている洸平くんが、今どんな表現をするのか気になっています。僕こそ、いろいろ勉強させてもらえたらとすごく楽しみにしているんです。舞台経験は圧倒的に洸平くんのほうが多いので、先輩を頼りに頑張りたいと思います。」

松下「いやいやいや、山兄(山西惇)とか(山内)圭哉さんとか、ひとつ聞いたら100答えてくださる、僕なんかよりもっと頼れる大先輩もいるし。みんなで作っていきたいですね。」

白洲「そうですね。」

松下「頼りにしてます。」


──この第二次世界大戦末期の上海を舞台にした物語で演じられるのは、松下さんが服部良一、白洲さんが「夜来香」を作曲した黎錦光。実在した作曲家を演じる思いについて聞かせてください。

松下「5年前の音楽劇『魔都夜曲』でも服部さんをモチーフにした人物を演じたのですが、今回はより史実に近く描かれる予定なので、生半可な気持ちではできないなと思っています。この間、服部さんのお孫さんのテレビ局のプロデューサーにお会いする機会があったんですけど、ご子息もいらっしゃるし、服部さんを直に知る方々もいらっしゃいますからね。どういう役作りをしていくかは、演出の河原(雅彦)さんとの相談になりますけど、悩んだり躓いたりしたときに、実際の服部さんだったらどうするかなと考えることができるのは、大きな支えになり道標になるんじゃないかなと思っています。」

白洲「僕は史実についてはまだこれから勉強していかなければいけないんですけど、まずは「夜来香」という曲を頼りにしたいなと思っています。初めて聴いたときは、曲も詞も美しくて儚ささえ感じたんですが、もしかしたら、日本と中国が複雑な状況にあったこともあって、あの曲になったのかもしれないし。そういった、曲が生まれた背景を大事に掘り下げていけたらいいなと思っています。」

松下「服部さんも、当時の日本では好きなジャズをやることができなくなって、自分の音楽をやるにはどう生きていくべきかということを、常に考えていたと思うんです。それは音楽に限らず、曲げられないものがある人たちすべてに共通する感覚だと思うので。観てくださる方にも、自分の信念を貫いて生きていこうと奮起する、その勇気みたいなものをお届けできればいいなと思いますね。」

白洲「あと、音楽家を描くストーリーを音楽劇でやるというのが面白そうだなと興味が湧いています。音楽を演奏することや歌うことが、すごくナチュラルに見えるんじゃないかなと思って。」

松下「迅の歌も聴けるんじゃないかな?」

白洲「歌は好きなんです。ミュージカルで歌ってみて、歌は気持ちを高める要素としてすごく効果的なものだと思ったので、今回も楽しみにしています。」

 

インタビュー・文/大内弓子
Photo/中田智章

 

※構成/月刊ローチケ編集部 1月15日号より転載
※写真は誌面とは異なります。

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【プロフィール】
松下洸平
■マツシタ コウヘイ ’87年生まれ。東京都出身。俳優として多くの舞台、テレビドラマに出演するほか、音楽活動もおこなっている。

白洲 迅
■シラス ジン ’92年生まれ。東京都出身。数多くのテレビドラマや映画に出演。情報番組やバラエティーでも活躍する。