ONWARD presents 劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season月 Produced by TBS <下弦の月>無界屋蘭兵衛役 廣瀬智紀 インタビュー

東京・豊洲の新名所、IHIステージアラウンド東京にて上演中の劇団☆新感線『髑髏城の七人』。“Season花”、“Season鳥”、“Season風”に続く第4弾“Season月”は“ダブルチーム”制となり、まったく同じ脚本、同じ演出で、“上弦の月”と“下弦の月”の2チームが交互に上演する形となる。“下弦の月”チームで<無界屋蘭兵衛>を演じるのは、新感線初参加の廣瀬智紀。ヴィジュアル撮影終了後の段階で、インタビューに応えてもらった。

 

――今回の『髑髏城の七人』への出演のお話を聞いた時、まずどう思われましたか。
廣瀬「単純に、信じられなかったです。IHIステージアラウンド東京という劇場ができるということをネットのニュースで読んで「観客席が360°回る?どういうことだろう?」と思いながらも、僕もいろいろなところで舞台をやらせていただいているので「そんな新しい劇場ができるのなら、いつか出られたらいいのにな」と思っていたんです。そのうち劇団☆新感線さんの『髑髏城の七人』をこけら落とし公演として“花・鳥・風・月”に分かれてやるというニュースも入ってきて「わあ、そうなんだ。絶対に観に行こう!」って思っていて。というのは、2011年版の『髑髏城の七人』を、本当はナマで観たかったのにどうしてもチケットが取れなかったんです。そのあとDVDでは何回も観させていただきましたけど、次の機会には絶対にナマで観たいと思っていたんです。だからつまり、“Season月”に出演させていただくという話を僕が聞いたのは、そういうニュースが出回るよりもっとあとだったわけなんです。」

 

――ご本人の耳には入っていなかった。
廣瀬「だから最初に知った時には、ものすごくビックリしました。ちょうど“Season花”に事務所の先輩の青木崇高さんが出演されていたので、マネージャーさんに「ぜひ観に行かせてくださいー」なんて頼んだりもしていて。」

 

――裏の話が聞けたわけですね。
廣瀬「きっと、キツイのは当たり前なんだろうなとは思っていましたけど、今回はそれプラス、やはり360°客席が回る劇場だからこそ、裏をぐるっと走り回らなきゃいけないというのを聞いて。」

 

――お客様の目に入らない部分を走るのが、またキツそうですよね。
廣瀬「だけど、この作品に参加させていただけるということ自体が自分としてはとにかく信じられなかったので。ましてや、ニュースで読んで自分がやってみたいなと思っていた劇場でやれるなんて本当にうれしくて。」

――では、稽古や本番に向けて一番の楽しみはどんなことですか。
廣瀬「いや、でも今日すでにひとつめの楽しみをクリアしちゃった気がしています。蘭兵衛さんの衣裳を着るというのが、まず第1歩のような気がしていたので。」

 

――今回の衣裳も、すごくカッコイイですよね。
廣瀬「はい。もう本当にひとつひとつこだわって作ってくださっている作品なんだなあと、肌で感じました。それに見合う、むしろ追い越すくらいの気持ちで臨みたいです。最終的に舞台でお客さんに披露するこの『髑髏城の七人』の新たなバージョン、僕が出演させていただくのは“下弦の月”ですけれども、この“Season月”の舞台を無事にお届けするところを目標に、しっかりと作り上げていきたいと思っています。僕自身もとても楽しみです。」

 

――ファンの方へメッセージをいただけますか。
廣瀬「劇団☆新感線さんに出演させていただけること自体、自分自身が夢のように思っていますし、僕を応援してくださっている方々にとってもきっと大きな夢を見せることができる作品になるんじゃないかなと思います。劇団☆新感線さんのファンの方々には、一生懸命自分らしい無界屋蘭兵衛を作り上げてお届けしたいと思っているので、そこも楽しみに観に来ていただけたらうれしいです。プレッシャーに負けないよう、がんばります!」

インタビュー・文/田中里津子
Photo /村上宗一郎

 

【プロフィール】
廣瀬智紀
■ヒロセトモキ 1987年2月14日生まれ。埼玉県出身。舞台、映画、ドラマと幅広く活動中。近年の主な出演作に、ドラマ『男水!』(17)、映画『ラブ×ドック』(18公開予定)、『HIGH&LOW THE MOVIE2&3』(17)、舞台『男水!』(17)、『スカーレット・ピンパーネル』(16)など。劇団☆新感線にはこれが初参加。