激情バニッシュ演劇「咎狗の血」|高橋祐理 インタビュー

BLゲーム不朽の名作、全5ルート舞台化!

シリーズ累計20万本以上のセールスを記録したBLゲーム不朽の名作「咎狗の血」がついに舞台化。演出・脚本は、BLゲームブランド・ニトロキラルの作品を原作とした“キラルステージ”全てでタッグを組んできた、中屋敷法仁と内田裕基が手掛ける。主人公・アキラを演じるのは2.5次元舞台を中心に活躍している高橋祐理。

「出演のお話をいただいて、めちゃくちゃ嬉しかったです!アキラの幼馴染であるケイスケを演じる田中朝陽くんとは同じ事務所なので、一緒に出られることを知って、ふたりで喜び合いました。共演は二回目ですが、これほど深く関わる役は初めて。朝陽くんは僕が兄のように慕っている存在でもあるので、すごく心強いです。キャストも知り合いが多くて嬉しいですし、初めましての方ともお芝居できるのが楽しみ。早く稽古したいと思っています」

ニトロキラルのデビュー作である「咎狗の血」は2005年にリリースされており、今年で20周年。発売記念日に舞台化が発表された際は、作品関連ワードがトレンド入りするなどSNSで大きな話題となった。

「あらためて多くの方に愛されてきた注目作なのだと感じて、気が引き締まりました。僕はダークなテイストが大好物で、原作のハードな世界観はドストライク。アキラの見た目や設定にも自分の好みが詰まっていたので、ビジュアル撮影では終始ハイテンションでした(笑)。ヘアメイクさんや衣裳さんのお力のおかげで、ファンの方々にも“アキラ役が高橋祐理で正解だった”と思っていただけるようなビジュアルをお披露目できたのではないかと思います。初めて血糊にもトライしたのですが、こんなにリアルな仕上がりになるのかとビックリでしたね。すごく楽しかったです!」

物語の舞台は、第三次世界大戦後のニホン。無実の罪を着せられた主人公・アキラは、釈放の交換条件として、荒廃した街で開催されている命がけのバトルゲームに参加することになる。アキラを巡る人間模様、様々な激情と真実の交差が全ての運命を変えていく――。
アキラが命運を預けるキャラクターによってエンディングが変わるゲームのシナリオに準じて、全5ルートを上演する今作。とりわけ主演には相当の負荷がかかる舞台に、高橋は
「無事に生きて帰ってこられるかどうか(笑)。でも覚悟しています!」と意気込む。

「プレッシャーもありますが、それ以上に楽しみな気持ちです。同じ役で5ルート分の感情や欲望を見せていける作品はなかなかない。それぞれのルートでしか見られないアキラの表情があると思いますし、頑張って足掻いていきますので、ぜひ色々なルートを見届けていただきたいです。僕はダンスや体を動かすことに関しては得意なので、アクションも見せ場にしていけたら。観に来てくださる皆さんが期待していた以上の満足感を持って帰っていただけるように、全力で稽古に臨みます」

インタビューの最後、高橋に“今作で得たいものは?”と尋ねると、「役者としての色気」と即答した。

「色気を感じる役者の先輩、たくさんいらっしゃるんです。例えば舞台の本番が終わって、ウィッグを外して髪の毛グチャグチャの状態とかでも“なんでそんなにカッコイイんだろう”って。ふとした瞬間の色気がすごい。ご本人の積み上げてきたものが無意識に出ているのだと思うのですが、今作をキッカケとして僕も“色気のある役者”だと言ってもらえるように、追求していきたいと思います!」

インタビュー&文/片桐ユウ
Photo/中田智章

【プチ質問】Q:手土産を選ぶポイントは?
A:僕は甘いものが苦手で食べないのですが、稽古で疲れているみんなに差し入れするのは、ドーナツやバウムクーヘンなどの甘いものです。糖分を摂ってもらって、次の稽古も頑張ろうねという気持ちで用意しています。

※構成/月刊ローチケ編集部 7月15日号より転載
※写真は誌面と異なります

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【プロフィール】

高橋祐理
■タカハシ ユウリ
北海道出身。俳優として、映画や舞台・ドラマを中心に活躍。主な出演作に、「進撃の巨人」-the Musical-コニー・スプリンガー役、劇団「ハイキュー!!」夜久衛輔役など。