『はい!丸尾不動産です。~ 本日、家をシェアします』兵動大樹・桂吉弥インタビュー

左:兵動大樹 右:桂吉弥

関西を代表する“話芸の達人”兵動大樹と、桂吉弥。実は同学年であり、実はほぼ初めまして!の二人が今年6月、大阪・ABCホールにて“本気の芝居”で初共演を果たす。――ほぼ初めましてということですが、お会いになる前はお互いどのような印象をお持ちでしたか?

吉弥「兵さんは同学年ですが、僕が落語家になる前から漫才師として活躍されていて、おもろい方だし、とにかく憧れでした。落語家になってからは、「一人喋りも出来てすごいなぁ」という印象ですね。今回は僕が落語をして兄さんが漫才をする、っていうコラボイベント的な関わり方ではなく、お芝居でがっつり組ませてもらえるのがめちゃくちゃ嬉しいです」

兵動「吉弥さんは空気感だけで見ると、ストロングスタイル。お客さんを呼べる噺家さんが出てきたなと。芸で、落語で、しかも古典落語でもお客さん呼べる人、という印象です。(吉弥さんの落語を)じっくり見たことがあるわけではないのですが、“なんかやりそうやな”という空気感を感じていました」――お互いの印象に残っている演目やネタはありますか?

兵動「僕はない、と言うかこれからの楽しみですね。タレントとしてのトークのスキルも高いから、「この人が落語したらすごいやろうな」って想像してます。僕の老後の楽しみにしたいので、あと20年くらいは(吉弥さんの落語を)聞きたくないですね(一同笑い)」

吉弥「兵さんのこのネタが!というより、しゃべりだけで状況や空気感、皆がまだ知らない人を登場させて、それを組み立てて笑いを取るという技がすごい。ある意味では落語よりも落語。古典落語は設定があって、その設定の上で喋っているんですが、(設定なしで話せることが)流石だと思います」

兵動「リスペクトのし合いで気持ち悪いかもしれないけど(笑)、古典落語は皆が知っている話しなんですよ。それでも吉弥さんの噺を聞きたいと思わせるって、お笑い筋肉がすごいなって。ほぼほぼ同期で同級生やし、今回は吉弥さんの芸をちょっと勉強させてもらおうと思っています」――お互いが吸収しあえる、いい経験になりそうですね

兵動「いい経験になってお互いの芸がいい方に変われば最高ですね。今は初めましてなんでこういう風に喋っているけど、稽古していくうちに、きっちゃん(吉弥)が笑いとったら、俺も笑てるけど心中穏やかでなくなる時も出てくると思う。負けられへんなぁ、と。足の引っ張り合いではなく、今度は俺も頑張るでってなるし、そういう相乗効果が上手く作用すればめちゃくちゃ楽しいと思いますよね」――兵動さんは以前も木村 淳さん演出の舞台に出られていましたが、今回はどのような演出になると思いますか?

兵動「例えば、ここにある水を取るときに、どんな風に取りますか?こういう状況でこうですよ、じゃあその取り方は違いますよねっていうことから、細かく演出してくださって。細かい演出が重なって1本の作品になるので、納得して演じられます」

吉弥「僕は、師匠も大師匠ももういないので、なかなか演出をつけてもらうことがないんです。だから、いいですね、そういう細かい演出は。迷いに迷って、おかしいやろっていう変な水の取り方してしまう、みたいな稽古場あるあるも含めて楽しみですね」

演出・木村「今回はおもしろい二人やから、むしろあまり細かい演出はしなくてもいいかなぁと思っています。この二人だからこそ、そこに生きている人(役)がそういうこと言いそう!という部分は遊んでもいいかなって」――大阪を担う2人の共演ということで、この作品を通して、どのように大阪を盛り上げていきたいですか?

兵動「大阪の方々に育てて頂いた、という気持ちが2人ともにあると思います。今回新しいチャレンジをするので、もう1つ2つ育てて頂けたらなと。お金を払ってチケットを買って足を運んで頂くことになりますが、絶対に育つように頑張りますので。これからも大阪の方に笑って頂きたいという想いがありますし、大阪以外の方にも“大阪にすごいのおるで!”“こんな2人がおる大阪に自分も遊びに行きたい!”と思って頂けるようなものを作れたらと思います」

吉弥「先輩の桂枝雀が東京の歌舞伎座で初めて独演会をしたときに、客席にドリフターズが座っていたと聞きました。藤山寛美さんが東京で公演をしたら、お笑いしている人がみんな見に行ったんだとか。今回の自分たちの公演もそういうものになれば理想ですね」

木村「東京の役者さんが、兵動×吉弥のあの舞台に出たい!と思って、大阪に乗り込んでくる!そんな、舞台になればいいなと思っております」公演は、6/29(土)~7/1(月)まで、大阪・ABCホールにて上演。一般発売は3/30(土)。

 

■こぼれ話

ローソンチケットのインタビューであることを伝えると、

吉弥「エルアンコール会員でございます」
兵動「実は僕もなんです」

思わぬ言葉にローチケ部員、大喜び!
いつもローチケをご愛顧頂き、ありがとうございます!

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