
©NITRO PLUS・EXNOA LLC/ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会
山姥切国広がどのように山姥切長義と関わるのか
新作公演で作り上げる、新たな刀剣男士たちの物語
10月30日(木)にシリーズ十周年を迎えるミュージカル『刀剣乱舞』(以下、刀ミュ)。7月29日(火)・7月30日(水)には10周年を記念した「目出度歌誉花舞 十周年祝賀祭」が東京ドームで開催された。
「僕も山姥切国広として東京ドームのステージに立たせていただきましたが、今となっては本当のことだったのかなと思うほど現実味がない、素晴らしい体験でした。あらためて刀ミュの歴史はすごいなと思いましたし、1から作り上げてきた方々の思いを僕たち新参者もしっかりと引き継いで、頑張っていかなければいけないと感じました」
2日間にわたって熱いステージが繰り広げられた今回の公演。加藤はその中でも30日に披露した「獣」が特に印象に残っていると話す。
「これまでステージ上ではあまり関わりのなかった山姥切長義と「獣」を初めて一緒に歌ったんです。観客の皆さんの歓声もすごくて、僕自身も胸が熱くなり感動しました」
12月には、その山姥切長義とともに出陣する新作公演も決定。
「これほど早いスパンで出陣させていただけるのは本当にうれしいです。気を引き締めて、もう一度、山姥切国広という刀剣男士についてしっかり考え、向き合っていきたいと思います。今回、初めてミュージカル本公演で山姥切長義と共に出陣します。刀ミュの山姥切国広は、これまでいろいろな経験を重ねた山姥切国広です。その山姥切国広がどのように山姥切長義と関わるのか。稽古で(山姥切長義を演じる水江)建太くんともいろいろと話して作り上げていきたいと思います。「目出度歌誉花舞 十周年祝賀祭」でのふたりの歌唱パートもそうですが、「江水散花雪」での山姥切国広のセリフなど、これまでにも山姥切長義との関係を示唆してきました。それをどう反映していくのかも考えていきたいと思っています」
山姥切国広として「不器用だけど不器用じゃないところを自分に落とし込んで演じている」とその役作りについても言及する加藤。
「僕の思う刀ミュの山姥切国広は、仲間の成長のために行動していますが、時に自暴自棄になって底のない沼に落ちかけたりする。彼がもっている悲しみに僕は惹かれます。嫉妬や葛藤といった人間のような感情ももっていて、後輩たちを育てようとする責任感もある。演じていてとても楽しいですし、やりがいのある役です」
新作公演では、山姥切国広、山姥切長義のほかに、にっかり青江、五月雨江、へし切長谷部、後家兼光も出陣する。
「これまでも大型公演ではご一緒していますが、しっかりとお芝居をさせていただくのは皆さん初めてです。にっかり青江役の新木(宏典)さんとは「祝玖寿 乱舞音曲祭」で手合せもさせていただいたので、どんな物語になるのか皆さんきっと期待されていると思いますし、僕自身も楽しみです。大先輩なので、いろいろと学ばせていただき、吸収していきたいと思います。僕にとって刀ミュ、そして山姥切国広との出会いは“人生の転機”といえるものでした。山姥切国広がいるからこそ、僕の人生が変わった。刀ミュに出演したことでお芝居の難しさや楽しさを知りました。もし、山姥切国広に出会えていなかったら今の自分はなかったと思います。今回も、必ず皆さまの期待に応えられるような素晴らしいものを作りあげますので、楽しみにしていてください。しっかりと山姥切国広としての役割を果たして、最高で最強な作品をお見せしたいと思います」
インタビュー&文/嶋田真己
※構成/月刊ローチケ編集部 10月15日号より転載

掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布
【プロフィール】
加藤大悟
■カトウ ダイゴ
ボーイズグループ『Hi☆Five』のメンバーとして芸能界デビュー。近年では舞台・映像での俳優活動やソロアーティスト活動など、活躍の場を広げている。