PVでみんなが踊る映像を見て、前回以上のものを届けられると確信しました
2023年2月に上演され、好評を博した「舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語」が待望の再演。
「舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語~再演~」と題して2026年2月~3月、東京・大阪・福岡で上演される。平安時代の平安京を舞台に刀剣男士六振りが出陣し、『源氏物語』の光源氏や平安貴族が登場する華やかな『刀ステ』を再び観られる。初演に引き続き刀剣男士・歌仙兼定役で座長を務める七海ひろきに、再演に臨む心境や作品への思いを聞いた。
「もう一度やらせていただけることは光栄ですし本当に嬉しいです。同時に再演のプレッシャーが後から押し寄せてきて。前回よりもより進化したものにしたいという気持ちが、空回りしないように頑張ろうと思います」
そのプレッシャーは、同じく引き続き出演するキャスト(大倶利伽羅役:彩凪翔、一文字則宗役:綾凰華、山鳥毛役:麻央侑希、姫鶴一文字役:澄輝さやと、南泉一文字役:汐月しゅう、光源氏役:瀬戸かずや)と臨んだ今作のPV撮影で払拭されたという。
「久しぶりに全員集まったときに、3年前よりカッコよくなっていて。どこかにちゃんと役が入っているからこそ初演のとき以上に核の部分がしっかりしているように見えたんです。みんなが踊っている映像を見て安心して、前回よりもいいものをお届けできるなと確信しました。初演と同じキャストがいてくれることはすごく心強いですし、一緒に高めあえていけたらなと思っています」
初演を振り返って「思い出すのは来る日も来る日も殺陣稽古をしていたこと。足の運び方をどうすれば美しくきれいに、そして強く見えるのか、より大きく動けるのかを検証したりして、アクション監督の栗田政明さんの下、みんなで殺陣と向き合った時間がとても大切だった」と明かし、再び演じる歌仙兼定の役作りについては――
「以前、歌仙兼定の実物を見に行ったのですが、優雅さがありつつも力強さや野太さみたいなものをすごく感じたんですね。それはキャラクターを作る上で、いい経験になっています。歌仙兼定は風流を愛し和歌をたしなむ文化的な面もありますが、戦うときは猛者のような力強さを発揮する役どころなので、もう一度演じるにあたって、殺陣においてはより荒々しさを出せるようにしたいなと思っています。お芝居においては、自分の中にある歌仙兼定にどんどん肉付けしていくことを楽しみたいなという気持ちでいます。今から稽古がすごく楽しみです」
『源氏物語』の姫君たちに新たなキャストを迎えて、さらにパワーアップした舞台を楽しめそうだ。
「新たなキャストによって、再演といえどまた違うものになると思うので、そこもお客様に楽しんでほしいです。今作は、華やかで雅な美しさが大きな見どころだと思います。その中にある、刀剣男士たち各々の苦悩であったり、いろいろ翻弄されることによって心が成長していく姿を、皆さまに観ていただきたいです。また、キーパーソンである光源氏との関わりも展開としてとても面白い作品になっているので、物語の魅力も感じていただけたらなと思います。今回は、東京・大阪・福岡と3カ所も行かせていただくので、美味しいごはんをみんなで食べるのも楽しみですが(笑)。全員がケガなく健康な状態で大千秋楽を迎えられることが一番の目標です。華やかな舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語~再演~を楽しみにしていてください」
インタビュー&文/井ノ口裕子
Photo/村上宗一郎
メイク/塩田勝樹(Sui)
※構成/月刊ローチケ編集部 12月15日号より転載
※写真は誌面と異なります

掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布
【プロフィール】
七海ひろき
■ナナミ ヒロキ
宝塚歌劇団では男役スターとして活躍。’19年に退団後は俳優、声優、歌手と幅広く活躍する。
