3/9(土)に東京・日本青年館ホール開幕した舞台『仮面ライダー斬月』 -鎧武外伝-の初日会見と公開ゲネプロが実施された。本作は、平成仮面ライダーシリーズから初めてとなる舞台化作品。「仮面ライダー鎧武/ガイム」に登場した仮面ライダー斬月を中核に、TVシリーズ後日談をオリジナルストーリーで描き出していく。
主人公の呉島貴虎を演じる久保田悠来は「平成最後のお祭りというか、平成仮面ライダーの締めくくりとして演劇ができることを嬉しく思う」と初日を迎えたよろこびを笑顔で語った。
登壇した各人のコメントは以下の通り。
≪久保田悠来(呉島貴虎 役)≫
「仮面ライダーシリーズの初めての演劇作品化ということで、TVなど映像ではいろいろ角度を変えて撮ったりするんですが、舞台ではずっとアクションを続けなければならない。緊張感もありますし、新しい熱量が出るのではないかと思います。ぜひ、歴史的瞬間を目の当たりにしていただきたい」
≪萩谷慧悟(アイム 役)≫
「幼少期から平成仮面ライダーシリーズをずっと見ていました。おもちゃのベルトを買ってもらって変身ポーズを取ったりもしていたんですが、まさかこのような形でお仕事としてやれるとは思ってもいなかったので、嬉しかったです。フレッシュな気持ちで頑張ります!」
≪丘山晴己(鎮宮雅仁 役)≫
「今回の舞台が、また新しい仮面ライダーの一つの形になるのではないかと思っています。毛利さんの演出によって、演劇化されることで革命的な作品になったと思います。皆さんに楽しんで頂けるように、精一杯頑張ります」
≪毛利亘宏(脚本・演出)≫
「テレビシリーズでも脚本家として参加していましたが、ホームグラウンドともいえる演劇で作品にできることを、とても光栄に思います。いろいろな要素が演劇に詰め込まれているので、誰も見たことのないような作品に仕上がっているはず。出来る限りライブならではの生々しいアクションにこだわって作っているので、アクションは今回の売りのひとつ。迫力が生で伝わるということを楽しんでいただけたら」
会見の後には、公開ゲネプロが実施された。以下の記事には舞台写真を多用するため、未見の方は留意してほしい。
かつて巨大企業ユグドラシル・コーポレーションによるプロジェクト・アークの実験場となっていたトルキア共和国。進む品行とやむことのない紛争で衰退の一途をたどるこの地に、約8年ぶりに呉島貴虎は足を踏み入れる。すでに実験を終えているはずのこの場所に、異変が起こっていると聞きつけたからだった。
ところが予期せぬ襲撃を受けて、貴虎は地下世界・アンダーグラウンドシティに落下。記憶を失ってしまう。そんな貴虎を助けたのは、チーム“オレンジ・ライド”のリーダー、アイムだった。
アンダーグラウンドシティでは、貴族階級がカメラなどで監視する中、少年らがチームを組んで生き残るための殺し合いを繰り広げていた。その中には、アーマードライダーに変身できるものもいて、生き残ったチームは貴族らの手引きで地上に出られるという。
そんな時、圧倒的な力を持つアーマードライダーが現れ、貴虎が狙われる。おぼろげな記憶の中から、それが「斬月」であることを思い出した貴虎は、アイムに協力を仰いで記憶を取り戻そうとするが…。
舞台上には照明やセットのほか、映像での演出もあり、冒頭からダンスやアクションが盛りだくさん。シリーズならではのチーム戦のため、舞台上のキャストも多く、ライダーを含めた大人数でのアクションはド迫力。アーマードライダーへの変身もあざやかで、いろいろな変身パターンを楽しめるので、ぜひ注目していただきたい。
また、貴虎の記憶を追う中で明かされていく知られざる物語や、アイムら若者たちの渇望、鎮宮一家の親子や兄弟の確執など、ストーリーにも見どころが詰まっており、アクションだけではないしっかりとした舞台の面白さが詰め込まれていた。
舞台『仮面ライダー斬月』 -鎧武外伝-は、3/24(日)まで東京・日本青年館ホール、3/28(土)~31(日)まで京都劇場にて上演される。
撮影・文/宮崎新之
©石森プロ・東映 ©舞台『仮面ライダー斬月』製作委員会