「七月大歌舞伎」市川團十郎 取材会レポート

7月に歌舞伎座で開催される「七月大歌舞伎」。
この度、公演に先立ち 市川團十郎の取材会が行われた。

市川團十郎は夜の部では、「火事と喧嘩は江戸の華」の言葉を体現する江戸情緒を味わう世話物『神明恵和合取組(かみのめぐみわごうのとりくみ)』、新歌舞伎十八番の内『春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)』に出演。
「め組の喧嘩」の通称で知られる人気作『神明恵和合取組』で勤めるのは、粋な鳶頭・め組辰五郎。大詰での鳶と力士の大立廻りも見せ場の一つだ。
本年1月の新橋演舞場にて、團十郎の小姓弥生後に獅子の精、市川ぼたん市川新之助の胡蝶の精という親子共演で好評を博した『春興鏡獅子』は、熱い要望に応え、早くも歌舞伎座での再演が決定。

取材会にて、本年1月の新橋演舞場から早速の再演となる『春興鏡獅子』について聞かれると、
「1月に演舞場でさせていただいたばかりなので、もういいんじゃないかと思い一度断ったんですけど、でも、松竹さんが”歌舞伎座ですから”やりましょうと。いや、150mしか違わないけどな。そんなやり取りはして(笑)、まあ歌舞伎だからってことで。あと僕、子供に弱いじゃないですか。”ぼたんさんが歌舞伎座に立てますから、是非同じメンバーで”っていう風にちょっと弱いとこつけ込まれて、今回やることになりました。」と明かした。

明治26(1893)年、九代目團十郎が『鏡獅子』を歌舞伎座で初演した際に胡蝶の精を勤めたのは、実の娘である二代目市川翠扇と二代目市川旭梅だった。歌舞伎座の創設者であり『鏡獅子』の作者でもある福地桜痴没後120年にあたる本年、時を経て初演時と同様に、当代團十郎が娘のぼたん、息子の新之助と親子で歌舞伎座にて勤める、成田屋ゆかりの歌舞伎舞踊の傑作をご堪能あれ。

さらに、昼の部では、松本幸四郎が初役で武智光秀を演じる『時今也桔梗旗揚(ときはいまききょうのはたあげ)』にて、光秀の家臣・四王天但馬守役を勤める。
夏の暑さを吹き飛ばす豪華競演に乞うご期待。

取材会 写真