地球ゴージャス二十五周年祝祭公演『星の大地に降る涙』稽古場会見&公開稽古レポート

主演の新田真剣佑がゴージャスな筋肉を披露

 

結成25周年を迎える岸谷五朗と寺脇康文の演劇ユニット、地球ゴージャスが、ダイワハウスSpecial地球ゴージャス二十五周年祝祭公演『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』の稽古場をマスコミに公開した。2009年の上演台本を大幅に書き換え、新曲も加えてミュージカル要素を強め、岸谷と寺脇以外はオール新キャスト。稽古場にはあふれんばかりのマスコミが押し掛けた。

 

公開稽古に先立ち行われたフォトセッションでは、登壇した岸谷五朗、新田真剣佑、笹本玲奈、松本利夫(EXILE)、湖月わたる、愛加あゆ、島ゆいか、森公美子、寺脇康文が声を合わせ、「全員そろって地球ゴージャスです!」とキメポーズ。「EXILE風はどうやるの?」と岸谷が松本に尋ね、「こうですね」とガッツポーズに変えたり、「モリクミさんだけ変顔で」とオーダーして森が応じるなど、笑いの絶えない撮影タイムとなった。新田「結構きわきわまで行くので、斬ってしまったらごめんなさい。殺陣がありますので。短い時間の中でもみんなで稽古を積んでいます。今日はよろしくお願いします」

岸谷「1月6日から稽古はスタートしていますから、みっちりとやっていますよ。完成度の高いものがお見せできると思います。まっけんがな、ちょっと忙しくてね。稽古場に行きたいっ!といつも叫んでいるとか(笑)」

新田「うぉー(雄たけび)」

笹本「憧れ続けた地球ゴージャス。脚本を読んだ時にすごい作品だと思いました」

岸谷「わたしが書いております」

笹本「はい(笑)。大きなメッセージを直接的に訴えかけています。上演は日本ですが、世界に発信するつもりでがんばります」

寺脇「舞浜アンフィシアターというエンターテインメントにばっちりな劇場での上演になります。都心からちょっと遠いイメージかもしれませんが、ディズニーランドの隣ですから。あちらもキャラクターいっぱいですが、こちらも負けていません。まっけんマウス(新田)、シンデ玲奈(笹本)、ドナルドまっつ(松本)、森の公美のプーさん(森)。よろしくお願いいたします!」

岸谷「キャスト、スタッフ一同で、このエンターテインメントに賭けております。いま、本当に過激な稽古を積んでいます。ぜひ劇場に足をお運びください」

 

いよいよ公開稽古がスタート。「はい、どうぞ」と、演出の岸谷が仕切っていく。『M1 震える大地』では、アンサンブルの役者陣による大迫力のパフォーマンス。鍛えられた肉体が、客席(マスコミエリア)にせり出す円形舞台いっぱいに舞う。その終盤、後方からひときわ高いジャンプで新田が登場。手には刀が握られ、自由自在に空を切る。は、速いっ!一切の躊躇なき殺陣。ここまでブレずにキメるには、相当の訓練と筋力が必要なはず。「まっけんの能力は素晴らしい」と以前から岸谷が褒めていたのはこのことか!と気づかされる。なにより目を引いたのは、上着を脱いで露になった新田のたくましい上腕筋肉。これぞ“ゴージャス筋肉”。『M3 遭遇』では、湖月や愛加も華麗な踊りを披露した。強い目線とキレのある四肢にくぎ付けにされる湖月、しなやかで伸びやかな舞いに見ているこちらの頬がゆるみそうな愛加。さすが宝塚出身の2人。初共演とのことだが、息はすでにぴったりハマっている。シーンラストには鮮やかな側転で魅せる瞬間も!『M10 生きるという事』は、新田と笹本のメインナンバー。記憶のない青年シャチ役の新田が深く悩むそば、神の子を宿すステラ役の笹本がそっと寄り添い……。心を通じ合わせる2人の抱擁シーンでは、マスコミカメラのシャッター数が倍増した。

全キャストが登場した、公開稽古ラストナンバーの『M14 暗黙の胸騒ぎ』は、岸谷の解説によると「それぞれの心の悩みを告白する歌」。ステージで歌うのは初という松本の声も聞けた、男前だ。男性陣が歌いつないでいくなか、女性陣は突き動かされるように踊る。そして、そのすべてを包み込むように、あるいは覆いかぶさるように、森のビブラートが響き渡った。全25曲のうち、以上4曲を披露したこのたび。メロディ、歌詞、身体表現と、ミュージカル度を増した今回の注目点が垣間見られた。「最高のエンターテインメントにするため過激な稽古をしている」という岸谷の言葉は嘘ではない。記憶を失った青年シャチ(新田)が記憶を取り戻した時、何が起きるのか――。
物語のゆくえを、全身全霊のパフォーマンスを、ぜひ劇場で確かめてほしい。

 

取材・文/丸古玲子

©ローソンチケット