2021年1月、下北沢 駅前劇場にてタカハ劇団 第17回「美談殺人」の上演が決定した。「人は美談に殺される――」というキャッチフレーズをかかげる本作は、平均寿命が50歳まで低下したそう遠くはない未来、美談作家が花形職業としてもてはやされる中で、“美談”により世間を揺らがすことになるという社会派劇。今秋、紀伊國屋ホールにて上演された舞台『魔法使いの嫁』の脚本・演出、主演・山田裕貴 NHKよるドラ「ここは今から倫理です。」の脚本を担当するなど活躍の場を広げる高羽彩の書き下ろし新作である。キャストには、町田水城(はえぎわ)、柿丸美智恵、福本伸一(ラッパ屋)といった実力派俳優に加え、手話通訳・出演に田中結夏を迎え、力強い芝居となっている。
チケットは、2020年12月13日(日)10:00~発売中!
あらすじ
そう遠くない未来。
人類の平均寿命は50歳まで低下していた。
人々は早すぎる死を恐れ、自分の存在意義を渇望し、死に様に「美談」を求めるようになった。
依頼人の要求に応じて美談を作る「美談作家」は、花形職業としてもてはやされ、売れっ子は巨万の富を築いた。
ある時、駆け出しの貧乏美談作家と、大御所美談作家が出会う。
大御所美談作家は貧乏美談作家に依頼する。
「私の為に、この世で一番下らない美談を作って下さらない?」
二人の出会いが、社会を揺るがす恐ろしい美談を生み出していく――
高羽彩 コメント
こんにちは、タカハ劇団の高羽です。
いつもタカハ劇団を応援してくださっている方も、初めて見かけるな…という方も、みなさま健やかにお過ごしでしょうか?
大変なことになってきましたね~と言い始めてから、もう一年近く経とうとしてますね。そしていまだに「大変なことになってきましたね~」と言ってるんですから、ほんとうに大変なことです。そんな時ではありますが、懲りずに演劇をやることにしました。それは自粛期間中の弛緩しきった脳みそに、ふいに面白いアイデアが浮かんだ幸運のためです。そしてそのアイデアに乗ってくれる、素晴らしいキャスト・スタッフに巡り会えた幸運のためです。
また、タカハ劇団では新たに「小劇場演劇のバリアフリー化」に取り組むことにしました。バリアフリー化はずっとやってみたい
と思ってきたのですが、なかなか実現に至らなかったのです。それが「そもそも公演をやること自体がチャレンジなんだから、そこにもう一つくらいチャレンジを乗っけてもイケるんじゃないか?!」という、内から湧き出る謎理論につきうごかされ、実現することになりました。具体的には、全公演手話通訳付き・タブレット字幕・劇場までのアテンド・バリアフリー対応専用窓口の設置…等々です。
まだ見ぬお客様との出会いを思うだけで胸がときめきます。見える、見えない、聞こえる、聞こえないに関わらず、ご覧いただいたすべての方に「新しい出会い」があるような、そんな作品になると思います。
この作品を、しっかりお客様のところまでお届けできるよう実直に頑張って参りますので、ご声援いただけたら嬉しいです。
お楽しみに!