高校演劇リブート企画第二弾 小沢道成・演出『水深ゼロメートルから』初日開幕!

2021.11.05

『アルプススタンドのはしの方』に続く【高校演劇 リブート企画】の第二弾、『水深ゼロメートルから』が11月3日(水)下北沢「劇」小劇場にて開幕した。
原作は、第44回四国地区高等学校演劇研究大会にて文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞した徳島市立高等学校『水深ゼロメートルから』(脚本:中田夢花)。演出・美術にはEPOCH MAN主宰・小沢道成を迎えた。

出演は、高校演劇リブート企画に相応しい等身大でフレッシュな顔ぶれが揃った。女子高生役には、雑誌「nicola」専属モデルとしての活躍を経て近年は映画「L♡DK~ひとつ屋根の下「スキ」がふたつ~」や様々なCMに出演の濵尾咲綺、週間少年「サンデー」の表紙・巻頭にも抜擢され、浅野いにお原作の話題映画「うみべの女の子」出演の宮﨑 優、第二次世界大戦中の沖縄をテーマにした舞台「清らかな水のように~私たちの1945~」出演の仲吉玲亜、「俺の話は長い」「ハケンの品格」「ボイスII 110緊急指令室」など話題のドラマに多数出演の花岡すみれ。彼女たちの先生役は、ドラマ「浦安鉄筋家族」や舞台 別冊「根本宗子」の「墓場、女子高生」など人気の作品に出演し高い評価を集めている椙山さと美が務める。

夏休みに学校のプールに集まった、メイクに余念のない“一軍女子”ココロ(濵尾咲綺)、水泳部の部長チヅル(宮﨑 優)、阿波踊りの踊り子ミク(仲吉玲亜)、元水泳部の先輩ユイ(花岡すみれ)の女子高生4人と、女性体育教員(椙山さと美)が織りなす群像劇。ジェンダーギャップという繊細なテーマを、爽やかな青春物語として描かれている。場面転換のないワンシチュエーションでありながら、繰り広げられる会話からは日々学校生活で何気ない出来事に笑い、様々なことに悩み藻掻き、必死に浮上しようとする彼女たちの姿がありありと思い浮かぶ。
高校演劇に闘志を燃やす学生や同年代の若者はもちろん、かつて青春時代を生きた大人たちにとっても、言葉にならないような心の奥底に抱えた葛藤と懸命に向き合う登場人物に胸打たれることに間違いない。
11月6日(土)18時公演には、脚本 中田夢花、演出・美術 小沢道成、原作 徳島市立高等学校演劇部顧問 村端賢志を招きアフタートークが開催される。

 

キャスト コメント

仲が良くて楽しく、毎日成長できる稽古場でした!
自然と心の中から何か溢れ出して来てしまうような、そんな素敵な戯曲に、小沢さんの演出が加わり、さらに面白く人間味のある舞台となっています。
舞台に関わっている皆さんが、愛を持って全力で作り上げて下さり、この作品が私の初舞台で本当に幸せだなと感じています。
(ココロ役・濵尾咲綺)

 

待ちに待った開幕!
この1ヶ月間、本当に色んな事がありました。
自分自身挫けそうにもなりました。
ですが、キャストのみんな、小沢さん。
スタッフの一人、一人に支えてもらい、助けてもらってここまで来る事ができました!
感謝の気持ちで一杯です。
こんなに素敵なメンバーで舞台を作れる事とても嬉しく思います。
本番もみんなを信じて全力で楽しみたいと思います!
(チヅル役・宮﨑 優)

 

「水深ゼロメートルから」いよいよ始まります!!
小沢さんの演出はほんとにほんとに面白くて演じていてもすごく楽しいです。
自分があまり納得のいかない部分があったり、違和感があると私の立場になってアドバイスや方法を探してくれるので演技が楽しくなっていきます。
小沢さんらしい少し笑ってしまうようなシーンや、気づいた人だけが笑ってしまうようなシーンもあるので楽しみにしててください!!
そしてほんとにこのメンバーで行えて良かったなと思っています!
(ミク役・仲吉玲亜)

 

私ってそういえばJKだった!と改めて思い出させてくれる、そんな時間を過ごしました。
稽古前不安だったことが嘘のようです。舞台上で思い切り笑って動いて、みんなで真剣に考えて、また明日ね!といって別れる。それはこのメンバーだから作れた「当たり前」なのかな、と思います。
初日と今では「ユイ」のイメージがガラリと変わりました。私が演じたことで生まれた「ユイ」になっているといいなと思います!
(ユイ役・花岡すみれ)

 

この作品は、今の時代だから描かれて、実際に今を生きる高校生たちが演じるから心に響く、「今」上演することに意味がある作品だと思います。稽古中も日々作品と共に成長していく彼女たちの姿を毎日見てきました。真っ直ぐに作品と向き合う彼女たちにきっと皆さんもたくさんの感情が動かされると思います。ぜひ劇場で体感してください。
(山本役・椙山さと美)

 







 

舞台写真:関 信行