シス・カンパニー第1弾公演「ミネオラ・ツインズ」いよいよ1/7(金)開幕!(コメントあり)

2022.01.06

2022年、シス・カンパニー第1弾公演「ミネオラ・ツインズ~六場、四つの夢、(最低)六つのウィッグからなるコメディ~」が、いよいよ1月7日(金)に開幕する。
本公演も、徹底した感染症予防対策を講じながら、1月31日(月)までスパイラルホール(東京・青山)で上演する。本作は、1950年代から1980年代の激動の時代に、女性たちが何を考え何を体験してきたかを痛烈な風刺を込めて描いたダーク・コメディ。その主人公は、ニューヨーク郊外の小さな町ミネオラで生まれ育った一卵性双生児の姉妹マーナとマイラ。見かけは全く同じなのに、性格は正反対!約30年の長い年月の中で、常に「両極」から対する2人の姿には、驚いて呆気にとられるやら、あまりのぶっ飛びぶりに笑うしかないやら、、、と客席も一緒に「激動の時間」が楽しめる疾走感あふれるステージ。日本初上陸となる本作で、作者ポーラ・ヴォーゲルは、この運命の双生児姉妹を、一人の女優がカツラと衣装を目まぐるしく変えながら演じ分けるよう、戯曲の冒頭に指定した。そして、「常にホルモンの影響による興奮状態で演じて欲しい」とも・・・。その難題に、芝居と音楽の両分野を自在に行き来し、観客を魅了する大原櫻子が果敢に挑む!そして、この姉妹の狂乱の渦には、小泉今日子と八嶋智人もそれぞれ二役を演じながら参戦!小泉が、大原演じる双子姉妹それぞれの恋人役、八嶋が双子姉妹それぞれの息子役を演じることも、演劇だからこそ成立するマジックだ。
俊英・藤田俊太郎の演出の下、「禁断の別世界」へと連れ出すこと必見の舞台に期待が高まる!

 

コメント

演出:藤田俊太郎
上演中、キャスト皆がウィッグ、衣装を矢継ぎ早に変えながら、アメリカの50~80年代を駆け抜けます。
稽古を通して、現代的なテーマを発見する度に驚きました。これはアメリカの話ではない、私達の戦いなのだと感じています。
戯曲の言葉、女性の価値観を大事に、魂を込めて演出しました。観客の皆様には、この魅惑に満ちた悲喜劇を見終えた後に、明日に向かうエネルギーを感じていただけたら幸いです。

 

大原櫻子(双子姉妹マーナ・マイラ)
稽古が始まる何か月も前から、台本を片時も離さず、この戯曲に向き合ってきました。台本も早々に1冊ボロボロになってしまったほど(笑)。そして、実際に稽古が始まってしばらくは、本当にゴールが見えてくるのか不安で、生みの苦しみと闘っているような毎日でした。でも、小泉今日子さん、八嶋智人さんという心強い先輩たちに支えられ、ようやく光が見えてきました。約1カ月の公演期間中、この特別にエネルギーが必要な「マーナ」と「マイラ」を精一杯生きていきたいと思っています。

舞台写真撮影=宮川舞子

 

八嶋智人(マーナの息子・ケニー、マイラの息子・ベン)
超保守のマーナとリベラルなマイラ。2人はそれぞれ自己矛盾を抱えています。日本でも、分断や多様性が身近な問題になって、立場や主張が極論化するほど自己矛盾していくのを目の当たりにする、そんな演劇が今だからこそ理解できる。未来に繋ぐ事ができると思うのです。
そしてその真ん中に立つ大原櫻子さんが日に日に役を進化させてゆくさまは本当に凄い!
僕は大原さんの14歳の息子役。無理あるぞと思うでしょ?それも演劇の醍醐味!是非そこも楽しんで下さいませ。

舞台写真撮影=宮川舞子

 

小泉今日子(マーナの婚約者ジム、マイラの恋人サラ)
コロナ禍で様々な現実が可視化された今が、この作品を楽しむベストタイミングだと思います。日本でもジェンダーや多様性について関心が高まる一方で、違う立場の人間同士が分断されがちな風潮もあって。だからこそ異なる立場の二役を一人の俳優が演じる趣向が面白いですね。長い歴史の中で女性の立場は変わっていないとも言えますが、少しずつ変化してきたはず。その過程にあるこの作品をコメディとしてお届けできたらと思います。個人的には、若いジムがオジサンみたいにならないよう頑張らないと!(笑)。

舞台写真撮影=宮川舞子

 

STORY

舞台は、ニューヨーク郊外の小さな町ミネオラ。一卵性双生児マーナとマイラ姉妹(大原櫻子)は、
全く同じ容貌でありながら性格は全く似ても似つかず、お互いを遠ざけながら生きてきた。
始まりは1950年代。核戦争の恐怖が日常生活にも蔓延るアイゼンハワー政権下。保守的な女子高生マーナは、結婚こそが輝かしいゴールだと、すでにジムと婚約中。一方のマイラと言えば、世間の常識なんかクソくらえ!の反逆児。男の子たちとも“発展的”交際を広げている。
そんな悪評が耳に入る度、お堅いマーナのストレスは爆発寸前!
ある時、素行の悪いマイラを諭そうと、マーナに頼まれて婚約者ジムがマイラの元へと向かったのだが・・・。
そして、時代は、1969年、ベトナム戦争の泥沼にあえぐニクソン政権下から、1989年、ブッシュ政権下の世の中へと移り行き・・・。
ジェンダー、セクシュアリティ、人種、格差・・・時代と価値観の変遷の中で、真逆の道を歩んできた双子姉妹が見る夢は? 
2人の人生が交錯することはあるのだろうか?

舞台写真撮影=宮川舞子 左:大原櫻子 右:八嶋智人

舞台写真撮影=宮川舞子 左:小泉今日子 右:大原櫻子

 

舞台写真撮影=宮川舞子