劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチ（KERA）が、主宰劇団「ナイロン100℃」以外の演劇活動の場として2001年にスタートした「KERA・MAP」。その第10回公演となる新作の上演が決定した。
#009として世田谷パブリックシアターにて上演された『キネマと恋人』再演以来、KERA・MAPとしては約3年ぶりの公演。KERAのホームグラウンドである下北沢 本多劇場にて、本多劇場初出演となる井上芳雄を始め、緒川たまき、ともさかりえ、松尾諭、三宅弘城、三上市朗、萩原聖人など、多方面で活躍する幅の広い俳優陣が集結する。
昭和の雰囲気漂うレトロな映画のポスターのようなビジュアルも公開された。岸壁に並ぶ、彼らの目線の先にはどんな雲が見えているのだろうか。
公演に際し、作・演出のケラリーノ・サンドロヴィッチよりコメントが届いた。

コメント

『キネマと恋人』以来、久しぶりのKERA・MAP。これが50代最後の戯曲、最後の公演になる。『キネマ～』の舞台にもなったあの島を舞台に、全く異なるトーンの作品を書く。まだコレの前作を執筆しているので実際にはないが、きっと私の書斎の机には小津安二郎や岸田國士やアキ・カウリスマキの諸作が積み上げられることだろう。小さな、喜び、悲しみ、驚き、嫉妬、幸せ、不幸、ぼんやりした時間を描きたい。またもや素敵なキャストが集まってくれた。かつて小津は「僕は豆腐屋だ。せいぜいガンモドキしか作れぬ。トンカツやビフテキはその専門の人々に任せる」と言ったが、なんでも屋の私は今回、豆腐を作ってみる。還暦を前にして豆腐を作りたくなるのも、自然なことのように感じる。美味い豆腐が出来ますように。

作・演出：ケラリーノ・サンドロヴィッチ
（本チラシより）

架空の島“梟島”を舞台に描かれる新たな物語に期待が高まる。
詳細は続報を待とう。