『ハリウッド版 ラ・ラ・ランド ザ・ステージ 初来日公演』|オフィシャルPRアンバサダー3時のヒロイン・福田 麻貴&かなでインタビュー

大ヒットミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』の夢の世界に虜になった人は日本でもかなり多いはず。胸がきゅんとするストーリーと見事なダンス、めくるめく音楽のあの感動が生のライブステージで堪能できる『ハリウッド版 ラ・ラ・ランド ザ・ステージ』が、なんとハリウッド以外では世界で初めてここ日本で上演される。ロサンゼルス・ハリウッドでたった一度だけ上演された際には延べ3万人以上を動員。ダンサー、フルオーケストラ、合唱団など総勢約170名のなかには、映画『LA LA LAND』の作曲を担当したジャスティン・ハーウィッツも特別来日し指揮を務める。既存のフィルム・コンサートにはなかった16 名のダンサーたちによるライブ・パフォーマンスや、華やかな花火、特殊効果など演出も超豪華。公演オフィシャルPRアンバサダー3時のヒロインより、「主人公のエマを意識して」と黄色のドレスを身にまとった福田麻貴と、「私はその友だちの赤と青のドレスを混ぜたパープルで」と笑いを取るかなでにインタビューした。

 

『ラ・ラ・ランド』の踊りをみっちり練習して完コピし披露したい。

――アンバサダー就任おめでとうございます。アンバサダーは初めてですか?

福田「アンバサダーと呼ばれることは初めてです。めちゃ嬉しいですね。この芸能界のあまたいるタレントさんの中で、私たちが1番『ラ・ラ・ランド』にふさわしかったということですもんね。だから選ばれたと。もうめちゃくちゃ嬉しいです。どこかで踊るタイミングがあったらいいですね。」

かなで「アンバサダーをやる人たちって、作品を見て感動している姿とかがよく映るじゃないですか。私も自分がなってみて思いますが、私自身が見て感動している姿、私の感動をそのままお伝えしたいです。みなさんと同じ観客目線で伝えられたらいいなと思うんです。」


――アンバサダーとしてやりたいことや、魅力の伝え方を、どのように望みますか?

福田「一度『ラ・ラ・ランド』のダンスを完コピさせてほしいです。みっちり練習期間をいただいて。」

かなで「以前、ほかの芸人さんの単独ライブで『ラ・ラ・ランド』を真似して踊りたいというので、私が振り付けさせていただいたことがあるんですよ。自分なりの踊りも加えたから完コピではないですけれど。それぐらい私も『ラ・ラ・ランド』のダンスが大好きだから、どこかのタイミングで踊りたいなというのは同感です。」


――お2人はもともと『ラ・ラ・ランド』がかなりお好きなんですね。

福田「2017年に日本で公開された時に映画館で見て、家でも何回も見ました。もう本当に大好きな作品です。ハリウッド版(『「LA LA LAND Live in Concert : A Celebration of Hollywood ハリウッド版 ラ・ラ・ランド ザ・ステージ』)は資料映像で見せていただきましたが、早く生で見たい!と思いました。」

かなで「私もすごく好きな映画です。映画館でも家でも何回も繰り返し見ましたし、サントラもよく聞きます。ハリウッド版の資料映像でも音楽の迫力はすごかったから、生で見たら大変なことになるんじゃないかと思います。」


――来日する指揮者のジャスティン・ハーウィッツさんは映画の作曲者で、1985年生まれと若くてイケメン。もし会えるとしたらどんなことを聞きたいですか?

福田「え!そんなにお若いんですか。すごいなあ。たしか映画監督(デイミアン・チャゼル)も若いんですよね。そうか、だから、あんなセンスいいんやなあ。「どこからそのセンスが来ているんですか?」と聞いてみたいですね。ミュージカルはいろいろありますけれど、ちょっと普通のミュージカルと質が違うというか、音楽ジャンルもほかとはなんか違うし、全体的にすごく洗練された空気感が漂っているから、絶対に音楽の力によるところが大きいと思うので、「その曲を作るのにどんなセンスで生きてきたんですか?」と聞いてみたいです。」

かなで「たしかに。どういう世界を思い浮かべて作曲したのか、知りたいですね。」

福田「ほんまにね、だって映像を見ながら作ったんじゃなくて、脚本の段階でイメージしているわけでしょう? ほんまに不思議な気がする。」

かなで「友だちがエマをパーティに誘うシーンとか、そのパーティでのシーンにも、途中でストップモーションになったり仕掛けがあったりむちゃくちゃメリハリが効いているから、どうしてそんな作曲ができたか聞きたいです。」


――お気に入りのシーンはどこですか?

福田「やっぱりラストシーンです。曲も映像も大好きで、何度見てもグッときます。」

かなで「私は先ほど話したエマが友だちにパーティへ行こうと誘われるシーンかな。あそこの曲が一番好きで、映像もすごく楽しいんです。夢が詰まっていますよね。」

福田「ちなみに今日の衣装はエマを意識しました(黄色のワンピース)。」

かなで「私は友人の赤と青の子を混ぜたパープルで(笑)。」

 

感情移入がすごすぎてヒロインになりきってしまう!

――ちょっぴり切なさもあるサクセスストーリーですが、この作品のどういうところが好きだとか、ここは自分と重なるなと思う場面はありますか?

福田「主人公は2人とも夢を追いかけていますけど、私も映画を見た当時は芸人としてまだぜんぜん食べれてない時期だったから、なんというか、本当にリアルでした。生々しいくらいリアル。夢を追っているけど食べられない、夢を追うのか、それとも生活を大事にするのか、そういうところは結構現実的で、だけど演出そのものはファンタジックで、夢の世界に誘ってくれる。すごくリアルなところと、ロマンチックな夢を見させてくれる部分のバランスが絶妙なんですよ。うっとりと幸福感に満たされるような。」

かなで「私、日常でも悲劇のヒロインを演じがちなんですけど、見るほうも結構悲しい切ないヒロインが感情移入しやすいんです。だから、ヒロイン(エマ)と同じところで泣いていました。舞台にぜんぜんお客さんが来なくて、終わってから彼が来てくれてなんか泣いちゃうとか、泣くところがもう一緒。別に自分に似た状況があったってわけじゃないんですけど感情移入してしまうんです。あと、夢を追いかけてやりたいことをやっている時より、なんだろう、逆にやりたいことがうまくいってない時のほうが2人の距離感が近いんだなって。自分の夢と相手との関係性のバランスがうまく取れないというのはめっちゃ感じました。すごく切実で切ない。」

福田「で、そういうシーンにもクスッとさせてくれるような演出があって、おもしろく思わせる要素がさりげなく添えられているんですよね。」

かなで「そうそう。家でサントラを流すだけで気分上がるんですよ。私、洗濯物を干しながら聞いてまんまヒロインになった気になっていました。」

福田「ほんまにヒロインやねんな、この人は(笑)。」


――ちなみにお2人の夢、今後の野望などはどんなことですか?

福田「今回のアンバサダーに決まった時も思ったんですけど、観客の前で踊りたいって思いました。3人とも歌とダンスが好きなので、そういうことができたら嬉しいなって思います。」

かなで「私もこのミュージカルのように歌って踊りたいです。」


――それは芸人さんを離れてガチでなのか、芸風の中で叶えたいか、そのあたりは?

福田「私、チャレンジしてみたいんです。たとえば1ヶ月間みっちりとスパルタでダンスを教わるとか。まったくお笑いと関係なくガチで、なんならアクロバットとか入れたりして。そういうチャレンジの成果をお客様の前で、生でお見せしてみたい。実は過去にコントミュージカルをやったんですよ。ああいうのはたぶん私らしかまだやっていないと思います。30、40分くらいで歌ったり踊ったりするパッケージで、単独ライブでやりました。そういえばあれからやっていないなあ、またやりたいなあ。」

かなで「音楽はJPOPで、振り付けは自分らで。『ラ・ラ・ランド』の音楽を入れたコントも作ったよね。」


――最後にお誘いメッセージをお願いします。

福田「『ラ・ラ・ランド』は初めて映画館で観た時に、もうその途中から、帰ったら何をしよう? みたいに考えて私生活が楽しくなってくる感じがありました。自分もこんな生き方をしたいとか、こんな趣味をやりたいとか、つまんないと思っていた日でもこんな楽しみがあるんだとか、ほんと、なにか一つ映画にハマった時って、同じ日なのにぜんぜん違って見えたりします。それこそ主人公になりきったりして。」

かなで「ミュージカルって勇気を与えてくれますよね。私も舞台に立ちたいなって演劇を勉強した時期がありましたが、もうほんと、その頃の憧れの気持ちを掻き立ててくれる気がします。」

福田「コロナ禍になって余計に思うのが、生ほど突き動かされるものはないんじゃないかってことです。その場にいる人間のエネルギーは、画面越しだとどうしても限界がある。生でしか体験できないことってある。絶対にそこから変わる、次の日から何かが変わるんですね。今回のハリウッド版は、ハリウッド以外では初めての公演に東京が選ばれたわけですから。マジで今しかないと思うんです。だから、この夏、絶対に見てほしいです。」

かなで「生の舞台に自分を変える体験があると信じて、ぜひ感じに来てください!」

 

 

インタビュー・文/丸古玲子

ヘアメイク:薗部聖奈、小谷美佳
スタイリスト:梅津美羽