1月15日(日)より東京建物Brillia HALLにて、PARCO PRODUCE 2023「マヌエラ」が開幕いたします。初日公演に先駆けて行われた公開ゲネプロと、出演の珠城りょう、渡辺大、パックン（パックンマックン）、演出・出演の千葉哲也が登壇した取材会よりコメントと舞台写真をお届けします。

登壇者コメント

珠城りょう ／ マヌエラ（永末妙子） 役
今回演じる永末妙子という役は自分をはっきり持っていて、自分をストレートに伝えることが出来る芯の強い女性です。それと同時に彼女の中には普段精神的に幼い部分があったり、一人の女性としての弱い部分を持ったりしている女性だと思っています。この作品は本当に色濃いドラマになっていて、妙子自身がたくさんの人と関わって成長していく様を2時間15分の物語を通してお伝えしていきたいと思っています。ダンスシーンもありますので、きちんと一人のダンサーとして頑張りたいと思います。
まずここまで稽古を無事に進められたことに感謝して、明日いよいよ初日を迎えられることを嬉しく思っております。この作品は素晴らしいスタッフとキャストみんなで稽古を重ね、エンターテイメントを愛しているという事ととにかく「マヌエラ」という作品をより面白いものにできるか、今の時代を生きている方にワクワクしているものになるのか、千葉さん筆頭に意見を出しながら作り上げてきた2023年版の「マヌエラ」です。一人でも多くの皆様にご覧いただきたいですし、このような状況下でなかなかお越しいただくのが難しい方もいると思いますが、遠くからでも声援を頂けたらと嬉しいです。お越しいただける方にはきっと楽しんでいただける作品になっているはずです。心を込めて演じてまいりますのでどうぞ足をお運びください。

渡辺 大 ／ 和田海軍中尉 役
海軍中尉の和田は上海で戦争を起こそうと画策する人物で、軍の重みや軍人の堅さを持っていますが、（永末）妙子といるときは素の部分が垣間見えることもあり、緩急の使い分けが必要なキャラクターです。舞台作品への出演は2作目で、最初の舞台の時は舞台経験がなかったことによる怖さもありましたが、今回は舞台に対する恐怖心は減ってきており、緊張感も楽しみながらやれるようになりました。今は皆さんの前で芝居ができる嬉しさを感じており、初日が待ち遠しいです。

パックン（パックンマックン） ／ パスコラ 役
パスコラは元ムーラン・ルージュの大スターで、（永末）妙子のダンスの先生でもあり、愛の先生でもある、そして人間としての強さと弱さのある人物です。登場人物全員に言えることですが、舞台の中でパスコラも大きな転換があり、感情のヤマも大きいのでその感情の起伏をみなさんにリアルに伝えることが出来ればいいなと思います。笑いでごまかすことのできない芝居は大学時代ぶりで、日本に来てからは初めてのド真面目な舞台なので、またこうした作品で声がかかるように頑張りたいです。

千葉哲也 ／ 演出 ／ 司会者 役
このカンパニー自体はとてもいい雰囲気です。みなさんとても素晴らしいのですが、自分が一番できていない（笑）皆さんの足を引っ張らないように頑張ります。本当は出演するつもりはなかったのですが、何となく成り行きで出ることになりまして・・・（笑）。ただ、この大きな劇場空間は技術スタッフの皆さんのおかげでいい感じになっています。大きい劇場と小さい劇場それぞれいい良さがありまして、この作品は何といってもダンスシーンが見所だと思います。
今の時期、演劇というのはまず完走するというのが第一の目的な気がして、せっかくとてもいいカンパニーなので最後まで全員でゴールを迎えたいです。一人でも欠けると演劇は出来ないんで、演出家としてはしっかり準備していきます。地方公演もありますし、本当は無駄な話も各所でたくさんしながら演劇ができるといいんですけど、実に外が怖い。まず、最後まで続けることを第一にやっていきます。

ストーリー

永末妙子（珠城りょう）はSKDで将来を期待されながらも、上海に駆け落ちし、生きていくためにダンスホールの踊り子となった。そこで、かつてムーラン・ルージュのスターであったパスコラ（パックン）に見いだされ、国籍不明で美貌の一流スターダンサー”マヌエラ”が誕生する。時は第二次世界大戦前夜。日本海軍士官として上海に滞在する 和田（渡辺大）と惹かれ合いつつ、反発するふたり。妙子が街中で出会った、追われる青年チェン（宮崎秋人）やクラブに出入りする怪しい貿易商の村岡（宮川浩）など、マヌエラを取り巻く人々も時代の波の中でうごめきながらそれぞれが確かに上海に 生きていた・・・。

舞台写真