©NITRO PLUS・EXNOA LLC/ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会
※「すえひろがり」は八を丸で囲ったものが正式表記
挑戦できるありがたさを感じながら全力で楽しみたい
来たる9月、富士急ハイランド・コニファーフォレストにてミュージカル『刀剣乱舞』 すえひろがり 乱舞野外祭が開催される。ミュージカル『刀剣乱舞』(=以下、刀ミュ)が8周年を迎えることを記念した今回の“祭”は、28振りの刀剣男士と2名の歴史上人物が全公演に出演するほか、日替わりで6振りの刀剣男士が出演。日替わりのパートや野外ならではの様々な趣向が盛り込まれるという。意気込みを語るのは今剣役・大平峻也。
「いろいろなアーティストさんがライブをおこなっているコニファーフォレストで“祭”ができると聞いた時はすごく嬉しかったです。大きな会場なので僕らは走り回ることになるかと思いますが(笑)、それも楽しみです。園内外でのコラボも予定されているそうなので、僕としてはアトラクションが発車する時に今剣の台詞“ばびゅーん!!”をぜひ使っていただきたい!」
実は刀ミュとしての野外公演は二度目。2016年の嚴島神社での特別公演にも大平は参加していた。
「当時のことは夢だったかのような感覚です。波の音が静かに響く中で本番が始まって……でも吐く息が白くて、ものすごく寒かったのはハッキリと覚えています(笑)。関わる全員が初めてのことだったので気合が入りましたし、またひとつカンパニー力が上がった公演だったと思います。今回は9月開催なので暑いのではないかと思っていたのですが、例年通りならばそれほど気温は高くないと聞いたので、暑さに怯えず遊びに来ていただきたいですね。僕らも自分たちが知らなかったことに挑戦できるありがたさを感じながら、全力で楽しみたいと思います」
今回レギュラー出演する中で唯一の初演(2015年のトライアル公演)メンバーである大平は、“刀ミュのはじまりを知る者”としての立場を担うことに。
「これまでの大型公演には必ず小狐丸役の北園涼くんが居てくれて、すごく大きな存在だったんです。稽古場から空気を作って、場を回してくれていたのが涼くん。今剣があるじさま(=観客)に呼びかけて一緒に歌う楽曲では真っ先に声を出して先導してくれて、この曲をどう見せたいのかという指針を示してくれたり。彼に頼っていた部分がたくさんありました。でも今回は僕が、演出・構成の茅野イサムさんからも任されているところがあるので、頑張っていきたいです。新しい“祭”の形が見えるのではないかと期待しています」
コロナ禍でも灯を消さぬようにと最大限に配慮した上で公演を続けてきた刀ミュ。大平は「この数年間、一生懸命みんなが我慢して乗り越えてきたから、またこうして近い距離で会える日がきたのだと思います」と感慨深げに語った。
「2021年の『壽 乱舞音曲祭』を観劇した時、苦しい状況の中で、お客様のみならず役者や演劇関係者も含めて刀ミュに“希望”を見ていると感じました。その気持ちを踏まえて出陣した『真剣乱舞祭2022』の大千秋楽では、『阿津賀志山異聞2018 巴里』の楽曲『Timeline』を涼くんと歌った後、当時を知るスタッフの皆さんが袖で迎えてくださったんです。刀ミュを繋げてきた人たちがこんなにもたくさんいて、同じ気持ちでいてくれたんだと分かって号泣してしまいました。刀ミュは応援してくださる方のために、この時代のために届けている。僕もみんなの想いを継いで、歴史を繋げていこうと思っています」
インタビュー&文/片桐ユウ
※構成/月刊ローチケ編集部 8月15日号より転載
掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布
【プロフィール】
大平峻也
■オオヒラ シュンヤ
13歳で俳優デビューし、2.5次元作品をはじめ、舞台やドラマに出演。’20年には歌手デビューも果たした。