『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Battle of Pride 2023-|廣野凌大 インタビュー

©『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』 Rule the Stage 製作委員会

ヒプステは役者人生をつなぎ止めてくれた作品!

武力ではなく人の精神に干渉する特殊なマイクで、言葉で戦う世界を舞台に男たちがラップバトルを展開する大人気の舞台、『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage(通称:ヒプステ)。ヒプステの全ディビジョンが集合するライブ公演第二弾-Battle of Pride 2023-が9月に開催される。今まで出演してきたキャストがこの公演をもって卒業するということでも注目が集まる。ナゴヤ・ディビジョン“Bad Ass Temple”のリーダー・波羅夷 空却役の廣野凌大が、ヒプステへの熱い思いを語ってくれた。

「寂しさよりも、やり切れて良かったというのが一番強い感情です。無事卒業できるなっていうのが正直な気持ちです」

廣野は2020年の『ヒプノシスマイク -DivisionRap Battle-』Rule the Stage -track.3-から参加している。

「コロナ禍で演劇の公演ができなくなって、その影響で辞めていった仲間もいました。自分もどうしようかなと考えている時期にヒプステが決まって、そのときに“まだ役者を続けていいんだな”と思えたので、僕にとっては、役者人生をつなぎ止めてくれた作品です。ヒプステに触れることで、また音楽をやりたい熱も自分の中で生まれましたし、ヒプステのおかげでだんだん自分自身の評価もしていただけるようになったので、本当に役者として著しく成長させてくれた作品だと思います。だからこそ皆さんに惜しまれる最高のタイミングで恩返しができることがありがたいです」

空却を演じる上で大事にしてきたことは「どんなに疲れても絶対に動き切ること」と明かす。

「キャラとしてのマインドは自分が作ってきたものを信じるだけなんですけど、そこに動きで嘘をつかない。5月のナゴヤ・ディビジョン単独ライブ《Rap LIVE side B.A.T》も酸欠になったんですけど、それぐらい全力でやらないと、お客さんももらってくれないというのはずっと思っていて。疲れようが何しようが裏で休めばいいって(笑)」

さらに、ヒプステの見せ場ラップバトルには、アーティストでもある廣野の強いこだわりがある。

「僧侶の空却は言葉がめちゃくちゃ難しいんですよ。その言葉の本当の意味はわからなくても、“あ~なんとなくわかる”みたいになれる説得力と言い切る力を出すことが大事。一番こだわっているのは、相手へのプレッシャーと同時に観客にもプレッシャーを与えること。自分がラップした瞬間に“あ!空気が変わった”みたいな存在感が出せればいいなって思ってます。僧侶の知人がいてもともと仏教に興味もあったので、パフォーマンスで僧侶っぽい動きを取り入れたりしました」

最後に改めてヒプステの魅力を聞くと、こんな答えが返ってきた。

「本当にパフォーマンスがアーティスト顔負けだと思います。面白いです。観に来て絶対に損はないです。-Battle of Pride 2023-は、僕らにとってもお客さんにとってもボーナスタイム。ずっとぶちあがって高揚感をお互いに発し合うキャッチボールの空間を楽しんでいただきたい。ヒプステでしんみりするのは一番似合わないので、汗かいて
バカ騒ぎして、気持ちいいまま、みんなが見送ってくださったらなと思います。僕らも全力で皆さんにぶつかるので、ぜひ皆さんもぶつかって来てください!」

インタビュー&文/井ノ口裕子

※構成/月刊ローチケ編集部 8月15日号より転載

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【プロフィール】

廣野凌大
■ヒロノ リョウタ
2.5次元舞台を中心に活躍。’21年より「Bimi」名義でアーティストとしても活動している。