シェイクスピア『尺には尺を』『終わりよければすべてよし』制作発表会見リポート 岡本健一、浦井健治、中嶋朋子、ソニンら豪華キャスト19人勢ぞろい

2023.09.01

10月に新国立劇場にて開催上演される、シェイクスピア、ダークコメディ交互上演『尺には尺を』『終わりよければすべてよし』の制作発表会見が開かれた。

この二作品は、シェイクスピアの戯曲のなかでは上演回数も多くはなく、登場人物も屈折したキャラクターが多く、”ダークコメディ(暗い喜劇)”と呼ばれている。また、この二作は時をおかず執筆されたと推測され、同じテーマを持つ、表裏一体のような戯曲であり、交互上演にこそ意味がある。さらに、シェイクスピア作品の中では、数少ない、女性が物語の主軸となる作品だ。

演出は、「新国立劇場シェイクスピア歴史劇シリーズ」の鵜山仁があたり、出演は岡本健一、浦井健治、中嶋朋子をはじめとするこのシリーズお馴染みの俳優陣と、今回新たに参加するメンバーが顔を揃える。さらに『ヘンリー六世』以来、14年ぶりに新国立劇場シェイクスピア作品の出演となるソニンにも期待が高まっている。

12年に亘りシェイクスピアの歴史劇を上演してきた新国立劇場のカンパニーだからこそできる、チャレンジングな企画に、どうぞご期待ください。

制作発表には豪華キャスト総勢19名が終結!
キャストコメント(一部抜粋)

岡本健一さん:今回この話をいただいたとき、一番惹かれたのは、このカンパニーで2本できるということ、この2作品のタイトルに、です。
今色々な世の中の流れがあるが、『終わりよければすべてよし』でいい方向に進んでいけばと思います」。そして。「お客様が納得できるよう、演劇の楽しさ、若い人から年配の人まで演劇の初心者を初めて見る人達にも楽しんでいただきたい。国を動かす、権力者が出てくる物語なので、日本の政治家や、国を動かす人達にも足を運んでもらいたい。

浦井健治さん:この座組に自分が初めて参加した時のことを思い出した。先輩たちの思いや喝といったものを感じながら、演劇の血筋を、この2作同時上演という過酷なトライにまた取り組めることを幸せに思いながら、皆で頑張っていけたら。

中嶋朋子さん:この2作をいっぺんに読むと見えてくる世界がまた違う。自分の肉体を使って皆様に届けることができるのは本当に楽しみで仕方ない。皆と創り上げていきますので、たくさんの人に見ていただけたらと思います。

ソニンさん:このカンパニーに戻ってこれたことが幸せで胸いっぱい。お話をいただいたときは二つ返事でOKしました。
実際2つの本読みをやっているが、この2作品が男女の愛を中心にしている物語であり、女性が大活躍する話であり、そして問題劇といわれている2作品だが、読めば読むほどシェイクスピアが描く女性は難しいと感じました。