ももクロ・高城れにが、ロロ・三浦直之とのタッグで舞台ソロ初主演！

ももいろクローバーＺの高城れにが2024年春、単独舞台初主演＆初座長を果たす『最高の家出』。劇団ロロ主宰の三浦直之による最新作で、この舞台で高城は、結婚生活に疑問を感じて家出をする＜立花 箒（たちばな ほうき）＞を演じる。高城は、この箒という役を「私自身とは真逆な面もありながら、その反面似たところもあるんです」と分析する。

「三浦さんはどうして私が幼少期に抱いていた気持ちを知っていたんだろう？と思ったくらいに、リンクしている部分があって。より、箒ちゃんのことが好きになりました。この物語に出て来る人たち一人一人の個性もすごく濃いですし、内容的にはファンタジーなのですが、現実世界で起きる出来事だと思っても違和感がないくらいにスッと入り込めるお話になっています。一つ一つのワードが生活に近しい言葉ばかりなので、きっと私だけではなく観ているお客様にとってもこの作品はご自分と近い存在の物語に感じていただけるのではないでしょうか」（高城）

物語の重要なモチーフは、タイトルにもあるように“家出”だ。しかし台本を読むとそこには“演劇愛”も深く絡んでいるように思える。三浦に聞くと「主人公の箒が家出した先に劇場があって、そこで演劇をやることになるという流れですからね」とのこと。

「今回は、いくつもの家出の物語になるといいなと思いながら書いていまして、この箒という女性が家出した先でどんなものと出会うといいだろうと考えた時、最初に浮かんだのが現実から虚構、フィクションに家出する物語にしたいということだったんです。現実の生活に疲れて逃げ出した先で、物語に出会い、そのことで箒が変化をし、またどこかに帰っていく……という話がいいなと。加えて、僕としては今回初めてパルコ・プロデュースとしてオリジナル作品をやらせていただけるわけなので、これまで自分が作ってきた演劇への思いも一緒にこの作品にのせられたらという気持ちもありました。パルコ・プロデュースはやはり演劇をやっている人間にとっては目標の一つでもありますから。今回はちゃんとエンターテインメントというものをしっかり仕切りたいと思って臨みますし、シンプルに“ああ、楽しかった！”とお客様に思っていただけることを大事にしたいと思っています」（三浦）

高城にとって2023年は、ももいろクローバーＺの結成15周年と自身が30歳を迎えるという大きな節目の年でもあった。明けて2024年はこの舞台に挑むことで「自分でもここで一皮剥けるような、強い自信にもつながっていくような、いいきっかけになりそうな気がしています」と、目を輝かせる。

「これまでグループとしては演劇や映画にもチャレンジしてきましたが、高城れに個人としてはゼロの状態からスタートする外部の舞台作品に飛び込む機会はありませんでした。でも実は、ずっと夢だったんです。いつかこうして周りの方々と打ち解けるところから始めて、作品とじっくり触れ合えるお芝居をやってみたくて。ですから今回は私にとって記念すべき作品でもあるわけです。きっと人生の宝物となる経験ができるんじゃないかと、今はとにかくワクワクしています！」（高城）

インタビュー＆文／田中里津子
Photo（高城れに）／植田真紗美
Photo（三浦直之）／三上ナツコ

※構成／月刊ローチケ編集部　1月15日号より転載

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