東京公演開幕!佐藤勝利主演『モンスター・コールズ』プレスコール及び初日前会見よりコメントが到着

2024.02.11

撮影:御堂義乘


世界が絶賛し、映画化もされたダークファンタジーの傑作!
公演延期を乗り越え待望の日本初演に佐藤勝利が挑む!

2月10日(土)に東京・PARCO劇場にて、『モンスター・コールズ』が開幕しました。

原作は、『混沌(カオス)の叫び』三部作で知られるアメリカの作家パトリック・ネスが、シヴォーン・ダウドの遺したメモに自由な発想で肉付けして書いた挿絵付きの小説で、カーネギー賞とケイト・グリーナウェイ賞を同時受賞し、ベストセラーとなりました。2016年には映画化され(邦題「怪物はささやく」)世界的に高い評価を受け、
その後18年に英国のオールド・ヴィック・シアターで舞台版が初演。19年のローレンス・オリヴィエ賞で「Best Entertainment and Family」を受賞しました。

翌年の20年に日本での初演を予定しておりましたが、猛威を振るっていた新型コロナウイルスの影響により上演は断念することに。4年の時を経て、満を持して、英国チームと日本人キャストというワールドワイドな取組みにより、日本初上演を迎えます!

演出を務めるのは、18年の初演時の演出家であり、今作が日本での初演出となるイギリスの演出家、サリー・クックソン。主演を務めるのは、アーティストとしてはもちろん、俳優としてもドラマ・映画・舞台で活躍している佐藤勝利。さらに、山内圭哉、瀬奈じゅん、葛山信吾そして銀粉蝶と、手練れの俳優陣が勢揃いし、虚実入り混じる不思議な世界観を、エアリアルやロープワークを多用しながら表現していきます。
モンスターとの交流を通じ成長していく少年の姿と、その真実の物語にぜひご注目ください!

公演は3月3日(日)までPARCO劇場、3月8日(金)から17日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演します。

開幕に先駆けて開催されたプレスコール&初日前会見のコメントが到着しましたので掲載します。

 

コメント

原作:パトリック・ネス
『モンスター・コールズ』は非常に珍しいタイプのお話で、小説をもとに様々な人とのコラボレーションで作られました。今は亡きシヴォーン・ダウドのアイデアを元に私が小説を書き、ジム・ケイがイラストを描き完成されたので、3名でこの小説を完成させたと思っています。そして、舞台化にあたりサリーのチームが加わり、さらに広がったコラボレーションで作品を作り上げてきました。日本語での上演にあたり、観るまでは中身がわからないまま終わってしまうのではないかと不安に感じていましたが、実際にサリーたちと日本のキャストが創り上げた作品を観て、全く違って言葉にできないほど感動し、圧倒されて鳥肌が立ちました。俳優の皆さんの演技と演出、音楽や照明によってストーリーに引き込まれました。皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。日本のお客様にもぜひ体感していただきたいです。

演出:サリー・クックソン
日本での稽古をするにあたり、たくさんの違いがありましたが、イギリスの稽古場はこじんまりとしているので、稽古初日からこの作品にかかわる全員がいたことに特に驚きました。想像力や細部までのこだわりが日本の『モンスター・コールズ』に反映されていて、この作品を最高の状態にするために、ひとりひとりがいることに気が付きました。この作品を創る中で一緒に物語についてを考え、異なる文化を共有することを楽しませてもらいました。そういった異文化交流も今回の『モンスター・コールズ』に組み込まれていて、その一部になれたことをとても光栄に思います。
私にとっては2歳の頃の娘はモンスターでしたが(笑)、モンスターは何を表しているのかについて、稽古中に皆さんと話をしました。このお話の中には山内さんが演じるモンスター以外にも色々なモンスターが出てきます。コナーのお母さんの病気などある種のモンスターです。観に来てくださるお客様にも、想像力を膨らませて楽しんでいただけたらと思います。日本のキャスト・スタッフと共に新たに創り上げたこの美しい作品を通して、私たちと繋がってください。

コナー・オマリー役:佐藤勝利
約4年前にお声がけいただいた作品でしたが、新型コロナウイルスの影響でイギリスのチームが来られなくなってしまい、いつできるのと、その日を待ち望んでいました。
そして、今年、遂に稽古に入ることが出来ました。僕たちとしても様々な文化の違い等も感じながら、その違いを楽しみ、チャレンジングなことをさせていただいていると感じる稽古の日々でした。イギリスのスタッフの皆さんは、個々のアーティスト性をすごく大事にして下さり、一緒に作品を創っていくのがすごく楽しかったです。改めて、舞台も芸術の一つなんだなと実感しました。僕自身も、この『モンスター・コールズ』というアートの一部になれるように一生懸命、コナーという役を生きられたらと思っています。経験したことがない演劇体験ができる作品になっています。想像力をかきたてられる、とてもワクワクする美しい物語で、客席の皆さんと共に、新しい日本の『モンスター・コールズ』を作っていけたらと思っていますので、楽しみにしていただけたら嬉しいです。

モンスター役:山内圭哉
キャストが出ずっぱりだったり、いつもとは違うアンテナを立てて演じないといけない非常に繊細なお芝居なので、初日を前に久しぶりにドキドキしています。イギリス版の映像でモンスター登場のシーンを見て、宙に浮いている時点でやばい!この先を知りたくない!といったん止めたくらい、最初は不安もありました。でもエアリアルの稽古もすごく丁寧にやってもらえて、根性論で、できるまでやる!というやり方ではなく、必ず少し日を空けて、脳を整理して、落ち着いたところでまたトライさせてもらえる。そんな稽古の仕方だったので、不安なく今日を迎えることができました。
劇場はお化けがいるとよく言いますが、いいお化けもいるんですね。PARCO劇場も舞台に立った時にすごく良い気や、守られているなと感じることがあるのでいいお化けがいるのではないかなと思っています。イギリスで丁寧に創られたこの作品を、ちゃんと日本の皆様に届けたいです。そして皆さんにも想像力をいっぱい使っていただき、一緒に創り上げていただきたいと思います。

 

◆あらすじ◆
コナー・オマリー、13歳。窓からイチイの木が見える家で、母親との二人暮らし。
だが、母親は闘病中で、そのために、コナーとは気の合わないおばあちゃんが、世話に来てくれている。
父親は、アメリカに新しい家族を作って出ていった。学校では、母親の病気がもとで、いじめられている。
唯一コナーを気遣う幼なじみのリリーとも不仲になり、孤立している。
それは、夜中過ぎにやって来た。モンスターがコナーの前に現れ語る。
「これから三つの物語を聞かせる、私がその三つの物語を語り終えた時、お前が四つ目の物語を私に聞かせるのだ。そして、それはコナーが隠している真実でなければならない。お前は真実を語る、そのために、お前は私を呼び出したのだ。」と。
投薬を変えても病状が良くならない母親。ついには、入院することになり、コナーはおばあちゃんの家に預けられる。
時計が12時7分になる。闇の中で待つモンスターが最初の物語を語る。
エスカレートするいじめ、学校の先生からも腫れ物に触るように扱われている。
急きょ、アメリカから帰国する父親。日に日に悪化する母の病状。
時計が12時7分を指すとき、第二、第三の物語が語られる。
そして、コナーは、四つ目の真実の物語を語ることが出来るのだろうか?
12時7分には、どんな意味があるのだろうか?