ミュージカル「レディ・ベス」 花總まり インタビュー

レディ・べス
逆境にもめげずに信念を貫くヒロインに再び挑む!

英国女王エリザベス1世の若き日を描き、2014年に絶賛された『レディ・ベス』が再演! 名作『エリザベート』のミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイ、小池修一郎の黄金トリオによる作品で、花總まりが主人公のベスを続投する。

花總「前回は世界初演でしたので、ギリギリまで手直しや変更があって本当に大変な稽古場でした。キャストとスタッフ一丸となって頑張り初日を迎えたことが思い出されます。カーテンコールでお客様の温かい拍手をいただき、喜んでいただけたのかなと少しホッとしましたが、千穐楽まで、毎公演が緊張の連続でした」

花總「役をしっかり理解するために2泊4日で弾丸ツアー的に英国へ飛び、ベスに関する場所や美術館を巡ってきたことも思い出します」という花總。

花總「自分自身に誇りを持ちつつ、逆境にもめげずに信念を貫いていくベスの姿に人として憧れます」と語る。 

 

初演では不遇な少女時代を過ごしたベスが吟遊詩人との恋を経験し、姉からの弾圧を乗り越えて、自ら決意して戴冠式に臨む、荘厳なラストシーンに心を揺さぶられた。

花總「一人の女性としての幸せより国家、国民の幸せを優先させることが自分に課せられた宿命と考えていたのでしょう。切ないですが、彼女にとっては選ぶべき道だったのだと思います」 

 

代表作『エリザベート』やNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の佐名など、激動の歴史を生きた女性を演じる機会が多いが、影響されることはあまりないという。

花總「演じている最中はその人として生きているので、生き方を学ぶということはしますが。すごい人達ばかりなので毎回影響を受けていたら私自身ももっとすごい人になっていたかも知れませんね」

 

青春物語としての味わいもある本作は、清々しく多彩な楽曲も魅力だ。

花總「スケールの大きな曲やイギリスを感じさせる曲が多いですね。ベスの歌も大曲が多くあるので聴いているにはいい曲だなと思うのですが、歌うのは大変なんです。今回取り組みたいのは、まず前回以上に体力作り!なにせ20歳以上も若返るのですから(笑)。歌も芝居も深化させていきたいと思っております。ぜひ、劇場へ足をお運びくださいませ」

 

インタビュー・文/宇田夏苗
Photo by Leslie Kee

 

※構成/月刊ローチケHMV編集部 7月15日号より転載

表紙
掲載誌面:月刊ローチケHMVは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布

 

【プロフィール】
花總まり
■ハナフサ マリ 東京都出身。宝塚歌劇団で歴代最長の12年間トップ娘役を務める。代表作に『エリザベート』などがある。

 

【公演概要】
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ミュージカル「レディ・ベス」

日程・会場:
10/8(日)~11/18(土) 東京・帝国劇場
11/28(火)~12/10(日) 大阪・梅田芸術劇場メインホール

脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞・修辞:小池修一郎

出演 :
レディ・ベス:花總まり/平野綾(Wキャスト)
ロビン・ブレイク:山崎育三郎/加藤和樹(Wキャスト)
メアリー・チューダー:未来優希/吉沢梨絵(Wキャスト)
フェリペ:平方元基/古川雄大(Wキャスト)
アン・ブーリン:和音美桜
シモン・ルナール:吉野圭吾
ガーディナー:石川禅
キャット・アシュリー:涼風真世
ロジャー・アスカム:山口祐一郎