三浦 香が総合演出・脚本・作詞を務める×純文学少女歌劇団の第3回公演 File No.0002『パラノイドには騙されない』。
6月21日(金)の開幕に向け、高橋みのり(桃園モモ)、わだこなつ(白雪リンゴ)、奥村優希(胡桃沢セイラ)、橘 二葉(赤家野アン)にインタビューを行った。
――まずは第3弾に対する意気込みを教えてください
わだ 前作はリンゴが疑いをかけられた状態で終わりました。今回どうなっちゃうのかというワクワクドキドキがあります。頑張ります!
奥村 全員がこの1年でライブや舞台の経験を積みました。歌もダンスも演技もパワーアップした姿をお見せできるように頑張りたいです。
高橋 物語が加速し、現在と過去が絡んで複雑になってきているので、皆さんにわかりやすくお届けできたらと思います。
橘 それぞれの場所でパワーアップしてきたみんなの力が集結し、より良いものを見せられると思います。
――台本の印象はいかがでしたか?
橘 複雑だなと思いました。お話がいろいろ変わって、より深くなっている。
奥村 今回初めて、過去のシーンが描かれます。過去と現在の性格、人間関係の違いをわかりやすく演じるのが難しそうでドキドキしています。
わだ 本音を言っているメンバーと言っていないメンバーがはっきり出てきたなと思いました。
高橋 今回は、虹巻ドロシー(涼雅)、白雪ミロワール(藤岡沙也香)、文通ジュディ(立道梨緒奈)、が出てくる。新しい発見や大事なやり取りも多く、見逃せないシーンだらけです。
――それぞれの秘密も明らかになってきました。キャラクターの印象に変化はありますか?
わだ 人によって感じ方は違うと思うけど、今回私の中で印象が変わったのはセイラとドロシーかな。
奥村 モモもだいぶ変わりました。今回ちょっと『高橋みのり』本人の性格寄りになっているので我のファンの方は嬉しいと思います。(※「我」は高橋の愛称)
高橋 確かにモモは印象が変わると思う。私はセイラが意外としっかり自分を持っている子だと感じました。
橘 アガサは過去のシーンで、今までとは違う一面が見られます。衝撃的でした。
――ご自身が演じる上で変化した部分、変えた部分はあるでしょうか?
奥村 今までセイラとアンはニコイチで、ずっと「アン、好きよ」という気持ちで演じていました。今回、ドロシーと二人でダンスの練習をしているのを見てちょっとぷんぷんとなった。
一同 可愛い!
奥村 すーたろちゃん(※涼雅の愛称)に嫉妬しているわけじゃなくて、セイラとしてドロシーに嫉妬してしまう場面もある。
高橋 キャラとしてはずっとニコイチだったからね。
奥村 このジェラシーを演技に活かせたらいいなと思っています。
高橋 モモは前回までとまた違って可愛らしい部分もあるので、そこも出していきたいです。
橘 今まで、アンは自由な気持ちで演じていました。でも今回の台本を読んだらいろいろ考えているし葛藤がある。演じ方も変えていかなきゃと思っています。
わだ リンゴはいい意味で変わっていないです。みんなが殺伐としている中でもメルヘンチック。その気持ち悪さが出せたらいいなと思います。
――今回の見どころを教えてください
わだ かっこいい楽曲が多いし、ソロパートが増えました。1年積み重ねた実力を発揮できると思います。
高橋 ドラマ「過保護な若旦那様の甘やかし婚」のオープニングテーマにもなった「カレイドスコープ」を初パフォーマンスします。あと、ジュディさんの発言はストーリー上大事なところが多いです。
橘 アンとしては、ドロシーと再会できるのか。セイラとの関係性がどう変わっていくのか。(高橋から耳打ちされ)私は一番みんなに振り回されていて、感情が大変です。
一同 (笑)。
奥村 私が一番好きなのは、ドロシーがどんな人物なのかみんなで説明している曲。聞いていてとても楽しいし、歌っているメンバーがイキイキしているし、物語の重要なキーワードも入っているので、最後まで聞き逃さないでほしいです!
橘 歌詞はもちろん、誰が歌っているかも重要だったりするんですよ。
高橋 劇中歌も総合演出・脚本・作詞の三浦 香さんが書いてくれている。今回だけ歌割りが変わっている部分もあり、それにも意味があります。
――ライブなどでファンが増え、初めて舞台を見にくる方もいると思います。初めての方に伝えたいことはありますか?
橘 過去作品はYouTubeやTikTokにも上がっているので、それを見ていただくとよりわかりやすいと思います。
高橋 ライブパートは盛り上がる曲からしっとり聴ける曲までいろいろあって面白いと思います。ファンの方がコールをしてくれて盛り上がるので一緒に楽しめたら。あと、今いるファンの方々はすごく優しいので、新しくファンになってくれた方もすぐなじめると思います!
橘 女性も楽しめる作品です。女性一人で来るのは勇気がいるかもしれませんが、一人で来てくださる方も多いので気にせずいらしてください!
高橋 我のファンの中には「担当カラーのピンクを身につけていたらお友達ができた」という方も。ワンポイントで身につけていると輪が広がるかもしれません。
わだ 舞台ってかしこまったイメージがあるかもしれないけど、ライブパートではペンライトを持っていたりします。一人観劇でもSNSなどでみんなの感想が見られるし、自分のペースで楽しめるので大丈夫だよと言いたいです。
奥村 初めましての人が一番不安なのが、「シリーズ3作目だから物語についていけないんじゃないか」ということだと思いますが、今回からでも楽しめる内容になっているので安心してください。欲を言うなら、キャラの名前や学年・組を覚えるとより楽しめると思います。
――お稽古で楽しみなことを教えてください
高橋 ジュディさん(立道梨緒奈)がめちゃくちゃかっこいい。経験豊富なゲストのみなさんからたくさん学びたいと思います。あと、それぞれ三浦さんからその人しか知らない秘密のメモをもらっているので、実は裏でこんなことがあった!など知ると、その秘密を聞いた瞬間からお芝居で睨まれることが増えたりして、、そこも楽しみです。
橘 アクションシーンもあるので楽しみにしています。あとは、これまでの物語で名前しか登場していなかったドロシー。涼雅ちゃんのパワーを吸収して女子高生のアンになりたいと思います。
奥村 沙也香さんとはまだ一度しかお会いしていませんが、声も喋り方も歌声も全部お綺麗な方でした。前作の時も、マリア先生(汐月しゅう)とのシーンでたくさん教えていただいて成長できた実感があります。今回も積極的に話しかけて仲良くさせていただきつつ学びたいです。
わだ 藤岡さんから品のある立ち方や歩き方といった細かな部分まで学び、役に落とし込めたらと思っています。
――最後に、楽しみにしているみなさんへのメッセージをお願いします
奥村 「本がなくなった」「ドロシーが消えた」という2つの事件の片方が急速に進んでいきます。ついに解決に向かっていくので楽しみにしていてください。
わだ プレミアムチケットをゲットした方は、「この秘密があるからこういう言動をするんだろうな」と考えながら舞台を楽しんでほしいです。ゲットできなかった方も考察を楽しめますし、ライブパートではカレイドスコープも初おパフォーマンスです。
高橋 また新しい3人が加わって、目まぐるしくストーリーが進みます。どのキャラも意外な一面が出てくるので、しっかり見てほしいです。そしてなんと!今回も回替わりでゲストの3人も一緒にライブパートを盛り上げてくれます。今までにないステージが見られると思います。
橘 徐々に伏線が回収され、ようやく私たちも「だからこのセリフがあったんだ」とわかりました。ライブパートでも劇中歌を歌うので、それも楽しみにしていただけたらと思います!
高橋 前作で学校の外が情景として描かれましたが、今回また図書室以外のある場所が登場します。そちらもぜひお楽しみに!
取材・文・撮影/吉田 沙奈