Bunkamura Production 2024『台風23号』|森田剛&間宮祥太朗 インタビュー

赤堀作品に初出演の森田剛と間宮祥太朗が初共演で義理の兄弟を演じる!

人間の卑俗さを赤裸々に暴きつつも独特のユーモアを散りばめて描き出す赤堀雅秋の最新作『台風23号』。台風が迫るとある町を舞台に、そこに生きる市井の人々を描く本作で、森田剛と間宮祥太朗が赤堀作品に初出演を果たす。

森田 赤堀さんの描く作品にはクズ人間がたくさん登場しますが、それは誰にでもある要素で、すごく人間っぽくて、チャーミングで、妙な安心感がある。そこに魅力を感じています。

間宮 赤堀作品は、それぞれの登場人物の恥部が生々しく描かれていて、それを目撃してしまった感覚になります。そこで起こったことを同じ目線で見ているような印象があり、それが面白さに繋がっていると思います。

二人は本作では、義理の兄弟を演じる。

森田 僕が演じるのは、義弟にお金を借りている、女たらしな兄です。2万円借りているだけですが、二人の関係性においては“お金を借りている”ということが大きいんだろうと思います。これからの稽古でそこをどう作っていくのか、楽しみです。

間宮 僕が演じる義理の弟は、生まれ育った町から出たいけれど、出る勇気もなく、自分から現状を変える気力もないという人物です。伊原六花さんが演じる役柄との関係性もまたキーになると思うので、それもまたどうなるのかを楽しみにしているところです。

初共演となる二人だが、お互いの印象は?

間宮 お会いする前に、いろいろな方から(森田は)あまり話さない方だと聞いていたので少し身構えていたのですが、全然そんなことはありませんでした(笑)。二人とも観葉植物が好きという共通の話題があったので、その話でかなり盛り上がりました。

森田 (初めて会った時は)緊張するなと思っていましたが、そうした空気を(間宮が)取っ払ってくれて、初めて会う気がしなかったです。だから、自然に話せたのかもしれない。これから稽古でいろいろなお話ができるかなと思います。

ドラマや映画など映像作品でも活躍している二人だが、舞台に懸ける想いも強い。

森田 舞台にしかない緊張や怖さがあると思います。舞台では当たり前のことが当たり前ではない。普段は適当だし、あまり何も考えていないので、舞台に上がっている時くらいは緊張したいですし、(自分に)刺激を与えたい。

間宮 同じシーンを何度も反復することで新たな発見があったり、同じ芝居をしているのに絶対に同じにならない面白さを感じます。ドラマと圧倒的に違うのは対価を払って観にきてくださるお客さまがいるということ。この空間で対峙するという気概を持っているお客さまたちの視線の圧を舞台上で感じます。そうした視線の中、舞台という限られた空間の中でどういう時間を作るか。すごく刺激的です。

(7月24日(水)取材日時点)

インタビュー&文/嶋田真己
Photo/篠塚ようこ

※構成/月刊ローチケ編集部 9月15日号より転載

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【プロフィール】

森田剛
■モリタ ゴウ
2021年にMOSSを立ち上げ、俳優として映画、舞台、ドラマに数多く出演。

間宮祥太朗
■マミヤショウ タロウ 
2008年に俳優デビュー。話題の映画やテレビドラマに数多く出演する。