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言式の待望の第2弾公演!!
橋本祥平と作るオムニバス形式の二人芝居
梅津瑞樹がプロデュース・脚本・演出を手がける、橋本祥平との共同企画の演劇ユニット「言式(げんしき)」の待望の第2弾公演『或いは、ほら』。第1弾に続き、オムニバス形式の二人芝居で独特な世界観を作り上げる。
「第1弾では、自分たちがこれは面白いと思って作ったものがどのように受け取ってもらえるのか、はたしてこれでいいのかという気持ちがありましたが、初日が開けてみたら、連日たくさんのお客さまが足を運んでくれて、公演をやってよかったし、報われたという思いがありました」
ふたりでの稽古や創作の時間は「とても楽しくて有意義な時間だった」と振り返る。
「もともとは、『ろくにんよれば町内会』という日本テレビの番組でご一緒したことがきっかけでした。その番組は、毎週、お題に沿って自分たちで考えてきたエチュードをカメラの前で披露するという番組だったのですが、そのときに祥平が持ってくるエチュードがすごくいいなと思えて。自分にはないものを持っているし、芝居へのスタンスが素敵で、エチュードの作り方や発想が面白い。もともと僕は一人でものを作っていきたいと思っていたんですよ。誰かと作るのは面倒だし、自分でやれることは一人でやりたいし。そうした意固地な部分があったんですが、彼とならユニットを組んでみたいと思うようになり、一緒にやってみて変わってきました。人と作ることの楽しさを知ったのかなと思います。毎日稽古が終わるとヘトヘトでしたが、帰り道は彼の車の中でずっとお芝居の話をしていました。今振り返ってみると、祥平と話すあの時間が大切だったし、そこでお互いの考えを共有できたと思います」
今回もまた、そうした創作を通して「前回取りこぼしたエッセンスを思い出しつつ、新たに二人で考えて面白いと思ったもので構築していければ」と話す。
「年末のせわしない時期の公演になりますが、あの時期ならではの高揚感や焦燥感にシンクロするような作品を作っていこうと思います。僕は、冬が好きで、年末のあの空気感が好きなので、劇中にもそうした空気を盛り込んで季節感のあるものをお見せし、『今年もいい終わり方ができるな』と思っていただけたら幸いです。『或いは、ほら』というタイトルは、答えがない、いろいろな解釈ができるという意図でつけました。観終わった後に友達と『あれってこういうことだったのかな?』と話し合うような理解の幅を持たせたものにしたいと考えています。要領を得ないあらすじと二人のコメントと意味深げなビジュアルから、想像を膨らませて劇場に足を運んでいただければと思っています」
インタビュー&文/嶋田真己
※構成/月刊ローチケ編集部 10月15日号より転載
掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
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【プロフィール】
梅津瑞樹
■ウメツ ミズキ
演劇ユニット「言式」プロデューサー。代表作に舞台「刀剣乱舞」シリーズ、ミュージカル「薄桜鬼」シリーズなど。