全10種の異なるストーリーを展開する前代未聞の舞台公演
『ダンガンロンパ』シリーズを手がけた小高和剛と、『極限脱出』シリーズなどで知られる打越鋼太郎が初めてタッグを組んだゲームが舞台化される。ゲームでは100種類のエンディングが大きな話題を呼んだが、舞台でも前代未聞の試みとして全10種の異なるストーリーを展開する。
「どんな稽古になっていくのか、どれだけセリフがあるのか、ワクワクしていますし、やりがいもすでに感じています。役者の技量が試される作品だと思うので、めちゃくちゃ楽しみです」

原作となるゲームは1周目を終え、2周目のルートをプレイ中だという田村。
「主人公がある学園に『転校』することになり、100日間にわたって敵から学園を守る、というストーリーです。物語が進むにつれて、なぜ自分が選ばれたのか、敵がなぜ襲ってくるのかといった謎が少しずつ明らかになり、やがて一つの真実に辿り着きます。ですが、その結末は望んでいた結末ではないと、主人公は自身の能力によって、記憶を保ったまま1日目に戻ることができます。つまり、2周目から本当の意味でのスタートになるんです。そして、そこに100種類のエンディングが用意されています。それを知って、とんでもないゲームだなと衝撃を受けました。シミュレーションRPGでありながら、プレイヤーの選択によって物語が展開していくアドベンチャーパートが用意されていて、操作は直感的で分かりやすく、ゲームが苦手な方でも楽しめます。ゲームに登場するキャラクターも、みんな個性豊かでとても魅力的です」
田村が演じる澄野拓海は、平凡な毎日を送っていたが、ある日、異能の力「我駆力」に目覚め、「最終防衛学園」へと転校することになる。
「澄野拓海は一見すると、どこにでもいるような学生なんですが、極限の状況の中で他者と出会い、選択を重ね、何かを失いながらも前に進んでいく、主人公らしい主人公です。僕はこうした“等身大の少年”を演じることが多いので、今回も自分の強みを活かせる役どころだと感じています。周りの個性豊かなキャラクターたちと協力しながら、役を立ち上げていけたらと思います」
舞台では、「始まりの100日」の物語と、「真相解明編」「リスタート編」「さよなら蒼月編」「SF編」への9つの分岐で構成される物語が上演される。
「どの公演回をみても楽しめると思いますが、まずは『始まりの100日』をご覧いただくのがおすすめです。それが、ゲームでいう1周目の物語になります。その後、大きく分けて4つに分岐し、公演ごとにエンディングも異なります。さらに、舞台オリジナルの要素も入ってくるので、ゲームをプレイしている方も新しい発見があると思います。本当にどの公演回も見逃せないので、全ての公演を観ていただきたいですね。また今回は、さまざまなアフターイベントもあって、てんこ盛りです。なので、全通がベストだと思います(笑)」
田村にとっても、大きな挑戦となる本作。改めて田村は「きっとこの作品を無事にやり終えたら、対応力が磨かれるのではないかと思います」と語る。
「毎日、違うことをやるので、もしかしたらそこにはミスも生まれてしまうかもしれない。でも、それをみんなでカバーし合うのが演劇です。カンパニーの結束力が試されると思いますし、千穐楽を迎えたときには大きな達成感も生まれるのではないかと感じています。この作品は、とんでもないゲームの舞台化です。ゲームの制作陣は狂気ともいえるほどの力を注いで作り上げたのだと思います。そうした作品を借りて舞台化するので、原作へのリスペクトを込めて、ゲームの制作陣の想いを背負ってお届けします。僕たちの“極限と絶望”を、ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです」

インタビュー・文/嶋田真己
Photo/岡田晃奈
※構成/月刊ローチケ編集部 6月15日号より転載
※写真は誌面と異なります

掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
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【プロフィール】
田村 心
■タムラ シン
ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズの陸奥守吉行役をはじめ、数多くの舞台作品に出演。近作は舞台『十角館の殺人』など。
