今年9月より、国民的アニメ「サザエさん」の10年後を描く舞台『サザエさん』が上演される。
7/31(水)、 HMV&BOOKS“HIBIYA COTTAGE(日比谷コテージ)”にて、舞台『サザエさん』に磯野カツオ役として出演する荒牧慶彦の特別イベント「荒牧さんとじゃんけんぽん!」が開催された。
当日は抽選で選ばれた参加者70名が会場に集合。ファンが見守る中、前半はトークセッション、後半はアニメでもお馴染み“じゃんけん棒”を使ってのじゃんけん大会が実施された。荒牧の軽快なトークと会場参加型のイベントにより、終始盛り上がりを見せた当日の模様をレポートする。今回はローソンチケット主催のイベントということで、荒牧はローチケ HIBIYA TICKET BOXの制服を着て登場。この日司会進行を務めたお笑い芸人・ピクニックが荒牧に呼び方を問うと、「呼び捨てでもいいですよ!僕、結構ファンの方にも“荒牧”って呼び捨てにされることがあるので(笑)」と開口一番で会場の笑いを誘う。結局荒牧自らの提案により、この日の呼び名は“まっきー”に決定した。和やかな雰囲気で始まったトークセッションでは、舞台『サザエさん』出演への思いや、家族との思い出が語られた。「みんなも一緒に楽しめるように、ラフな感じで話しましょう」という言葉通り、茶目っ気溢れるトークを繰り広げる荒牧。限られた時間ながら、濃密な話が展開される。
●僕、坊主って絶対に合わないんですよ(笑)
――早速ですが、カツオ役を演じることについて、率直なお気持ちをお聞かせ下さい。
荒牧「まず最初に『んふっ』って噴き出したと思います。それで3回くらい確認しました。『え、カツオですか?サザエさんのカツオですか?僕がカツオですか?!?!』って(笑)」――お話が来た時はどんな感情が大きかった?
荒牧「第一に『髪の毛はあっていいんですか…?』ってところですね。僕、坊主って絶対に合わないんですよ(笑)。以前お仕事で短髪のウィッグを被ったとき、めちゃくちゃ似合わなかったので…」
――まっきーが似合わない髪型なんてありますか?!でも今回の舞台ではアニメの10年後を描いているから、カツオも大人になっているんですよね。
荒牧「そうなんです。だから髪も短くしなくて良かった(笑)。カツオは頭が良くて立ち回りが上手なイメージだから、出世してそうだなとは思いますね」――会社の社長とか、IT系企業とか
荒牧「コミュニケーション能力が高いから、営業職も向いてそう!」
――まっきーもコミュ力高いから、その点でカツオとリンクしますよね。お話も流暢だし。
荒牧「ああ、そうです…よね?(笑)」――おっと、急に自画自賛(笑)。
荒牧「単純に僕、こうやって話す場が好きなんです。でも一人の時間の時は完全に無の世界に入りたい人だから、ずっとこんな顔してますよ」――完全に無だ!(笑)
●まだ誰も想像したことがないカツオを演じたい
――「サザエさん」はマンガ・アニメなどで多くの人に愛され続けている作品ですが、どのような魅力があるとお考えでしょうか?
荒牧「一番は、大人から子供まで誰でも楽しめるほのぼの系アニメってことでしょうね。それでいて話が純粋に面白い。これが長年愛され続けてきた魅力なんじゃないかな」
――なるほど。その中でもカツオは、誰もが聞いただけでイメージできるキャラクターですよね。
荒牧「坊主頭のずる賢い少年っていう(笑)」――どんな風に演じたいな、とかは既に考えていますか?
荒牧「台本を頂いていないので具体的なことはこれからですけど、設定がアニメの10年後じゃないですか。子供から大人になるまでの10年って、人格がほぼ変わるくらいの変動期だと思うんです。だから、けっこう好きなようにやっちゃっていいんじゃないかなって。アニメでもお馴染みの要素を小出しにしつつ、まだ誰も想像したことがないカツオを演じたいなと思ってます」●松平健との初対面は波平の扮装姿
――共演されるキャストも大変豪華なのですが、もうお会いになられましたか?
荒牧「(松平)健さんとはお食事に行かせて頂きました」
――暴れん坊将軍のあの方と?!
荒牧「その時はおとなしん坊でしたけど(笑)。スター性というか、オーラというか…とにかくすごい方です。でも初対面はポスターのビジュアル撮影の時だったから、健さんは波平さんの姿だったんです。僕もさすがに戸惑いましたよ、『健さんかな~?多分そう…だよね?』って(笑)」●荒牧家の味は“寄せ鍋”
――まっきーが家族との思い出で1番記憶に残っていることは?
荒牧「小学生の頃、家族で北海道に行ったことですかね。ラベンダー畑にいったんですよ、一面紫の。すごく素敵でした。しかも夜は満点の星空で!今思えば、紫とか星や月が好きになったのは、その時からだった気がします。大事な家族の思い出ですね」
――荒牧家の味と言えば?
荒牧「寄せ鍋!よく栄養取りたい時とか一人で鍋を作るんですけど、お母さんの作ってくれる寄せ鍋の味だけはどうしても再現できなくて。帰省して食べると、やっぱりいいなと思いますね。それこそ寄せ鍋は日曜日の恒例のメニューで、サザエさんを見ながら家族みんなで鍋をつついてた記憶があります」――カツオと同じ小学5年生の時、まっきーの将来の夢は何でしたか?
荒牧「僕、システムエンジニアになりたかったんですよ。親がシステムエンジニアだったからその影響で。まあ何をする職業なのかその時は知らなかったけど、響きもかっこよく聞こえたんでしょうね(笑)」
――では、役者になろうと思ったきっかけは?
荒牧「高校の友達に俳優をやっているやつがいて、何となく漠然と『自分も…』というのはあったんです。で、大学生で周りが就活し始めたとき、『就職はいつでもできるけど、俳優は今しか挑戦できないだろうな』って思って。当時は21歳かな。そこで俳優になろうと思いましたね」■荒牧さんとじゃんけんぽん
イベントの後半は、今回の目玉企画でもある「荒牧さんとじゃんけんぽん」のコーナーへと突入。
“じゃんけん棒”は、この日のために用意された特注品だ。荒牧は「かなりの再現度!」と太鼓判を押し、喜んで眺めていた。
じゃんけんは2回戦実施。
荒牧が「じゃんけんぽ~ん!」と声をかけるたび、その柔らかい声に顔をほころばせる参加者たち。見事勝ち残った2名には、荒牧のサインが入った舞台『サザエさん』の非売品ポスターが贈られた。
またイベント中には、司会のピクニックと“あっち向いてホイ”で対決する場面も。
ピクニックが「(黒羽)麻璃央君、(佐藤)流司くん、北園(涼)くんともやったことあるけど、一回も負けたことない!」と人気若手俳優の名前を出すと、荒牧は「僕にも必勝法があるんです!これで(僕が)勝ったら、その3人にも勝ったことになりますね(笑)」と切り返す。
あっち向いてホイで勝利する荒牧「おっしゃ~!これにみんな引っ掛かるんですよ!」
ピクニック「え、今の何!?」
最後に荒牧が「このような楽しい時間を過ごせたことが、僕自身も本当に嬉しかったです」とコメントし、イベントは終了。当日出演舞台の本番が控えていた荒牧は「皆さまからパワーをもらったので、本番も頑張ります!」と語り、笑顔で会場を去った。この日も明るくファンを楽しませた荒牧。彼が演じる“まだ誰も想像したことがないカツオ”に、期待が高まる。
舞台『サザエさん』は、9/3(火)~9/17(火)東京・明治座、9/28(土)~10/13(日)福岡・博多座にて上演される。チケットは一般発売中。
取材・文・写真/ローソンチケット