ミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.3 -ホワイトチャペルの亡霊- 髙木俊&輝馬 インタビュー

左:輝馬 右:髙木俊

髙木俊&輝馬の凸凹コンビが人気作に新風を起こす

 

ミュージカル『憂国のモリアーティ』の第3弾の上演が決定した。貧民街を揺るがす、娼婦ばかりを狙った連続殺人事件。「ジャック・ザ・リッパー」を名乗る犯人の正体を巡って、犯罪卿ジェームズ・モリアーティと、名探偵シャーロック・ホームズが街を駆ける。

髙木 「レストレード的には、もう来ないだろうというくらい活躍する回だと思うので、すごく楽しみです
。個人的に楽しみなのが、好きな事件しか興味を持たないシャーロックを口説くために、レストレードがプレゼンをするんですけど、そのプレゼンシーンが大好きで。どういう演出が来るんだろうって、原作を読んでいるときからそこばっかり気になっていました(笑)」


そう語るのが、レストレード警部役の髙木俊。その言葉通り、本作はレストレードと、その同期・パターソンが注目のキャラクター。パターソン役は、本作初参戦の輝馬が務める。

輝馬 「今までしゅんりーさん(髙木)とは何度も共演したことがあるんですけど、舞台の上で絡むことが一度もなかったんですよ。だから、今回、しゅんりーさんと同じ板の上に立てるだけで、もう嬉しくてしょうがないです」


髙木演じるレストレードは、これまでの公演にて日替わりネタが見どころのひとつであった。今回は、パターソンがそれに加わるのではないかと期待の声も…?

髙木「原作を読んだ感じありそうだけどね」

輝馬「(シャッターを下ろすジェスチャーをして)俺はひたすらスルーする。ハケるもん(笑)」

髙木「日替わりって消耗品なんですよね。1回やったら終わり。毎公演やるのは本当に大変なんですけど、それが舞台の良さでもあるから」

輝馬 「しゅんりーさんは、本番でやるネタが6~7個あるとしたら、稽古場では10倍くらいのネタを持ってくる。その苦労はもう想像できないです。しかも本番では百発百中。僕にはできないことなので、本当にすごいなと思います」


人情家のレストレードに対し、理性的なパターソン。彼らを演じる2人は頭脳派と肉体派で分けるとしたら、どちらに当てはまるのだろうか。

輝馬「僕は頭脳派です。疲れるのが嫌なんですよ。だから常に一番効率のいい方法を考えてから動きます。面倒臭がりなんでしょうね(笑)」

髙木「俺も頭脳派に行きたいんですけど、ちょっとバカなんです。FPS(主人公視点で動くシューティングゲームのこと)とかでも速攻突っ込んでいく(笑)。で、知らない人にチャットで怒られているっていう」

輝馬「めっちゃ意外。俺と同じ遠・中距離型だと思っていました」

髙木「ない。近接ばっかり(笑)」

輝馬「でもそう考えるとバランスがいいのかも。俺が中距離なんで、援護しますよ」

髙木「そういう意味ではレストレードとパターソンっぽいのかもしれないね」


順調にシリーズを重ねる人気作。その魅力を最後に改めて聞いてみた。

髙木「キャスティングだと思います。特にウィリアムとシャーロックの2人が本当にぴったり。他の方も含め完璧だと思います」

輝馬「わかります。(鈴木)勝吾くんが力強いんだけど繊細なタイプで、(平野)良くんが繊細なんだけど力強いタイプ。2人のバランスが最高なので、早く一緒に稽古がしたいです!」

 

インタビュー・文/横川良明
Photo・篠塚ようこ

 

※構成/月刊ローチケ編集部 6月15日号より転載
※写真は誌面とは異なります

掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布

 

【プロフィール】
輝馬
■テルマ ’89年生まれ。島根県出身。近作に舞台「HELI-X」、ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』4~九州遠征異常あり~など。

髙木俊
■タカギ シュン ’81年生まれ。石川県出身。近作に舞台「紅葉鬼」、舞台『錦田警部はどろぼうがお好き』など。