BATMAN NINJA THE SHOW「ニンジャバットマン ザ・ショー」公開記者会見レポート

11月6日より東京・池袋Theater Mixaにて開幕する「ニンジャバットマン ザ・ショー」の記者会見が、9月18日の”バットマンの日”に開催された。公演は「夜-YORU-」「黒-KURO-」「闇-YAMI-」「影-KAGE-」の4チームによって上演されるが、会見には「夜-YORU-」からバットマン役の滝川広大、ジョーカー役のなだぎ武、キャット・ウーマン役の安納サオリ、ハーレイ・クイン役の室田瑞希が登壇。上演に向けた意気込みなどが語られた。

「ニンジャバットマン」は、アメコミの人気シリーズ「バットマン」を原作に、日本で製作された長編アニメーション作品。今回のショーは、シリーズの中でも異色な「ニンジャバットマン」を、「東京リベンジャーズ」など多くのヒットタイトルの舞台化を成功させてきたOffice ENDLESSにより、エンタテイメント・ショーとして上演されるもの。

役衣装に身を包んで4人がそろうのはこの日が初めてとのことで、滝川は「そんなに筋肉はないんですけど、この衣装を着ると誰でも倒せてしまうんじゃないか、という気持ちになる。ただ、これでアクションをするのかと思うと、すさまじく緊張します」と、身が引き締まる思いのよう。

アイドルグループ・アンジュルムを卒業後、初めての舞台となる室田は、この日ジョーカー役のなだぎと初対面だったそうで「なだぎさんとお会いするのは今日が初めて。どんどん絡みを増やしていって、演技のほうも楽しく出来たら」と、期待に胸を膨らませていた。ハーレイ・クインの衣装については「皆さんが想像しているハーレイ・クインの衣装は赤と青だと思うんですけど、ニンジャバットマンでは和風になっていて、初めて見た時は不思議な気持ちになりました」と、ニンジャバットマンならではの衣装に瞳を輝かせた。

ジョーカーを演じるなだぎは、「改めてフル装備をした時に、待てよ…この衣装で殺陣とかもしなきゃいかんのかとこの先、恐ろしくなりました(笑)。僕はまだ稽古をまったくしていなくて、ジョーカーってどんなことすんの?って聞いたら、すごい高いところから飛び降りますよ!って…」と、この衣装での演技に戸惑いを覚えつつも「夜チームには芸人が入っているので、コント寄りになるんじゃないかな(笑)」と、笑顔をみせた。

現役プロレスラーでもある安納は、「私、さっき後楽園ホールで試合を終えたところなんですね(笑)」と試合後に会見に駆け付けたそうで「まさか、こんなすぐにキャットウーマンになれるとは思ってもいませんでした。今日、みなさんと出会えて気合いが入ります。とはいえ、(プロレスとは)ちょっと違うので、安全にやっていこうと思います」と、激しいアクションも安全第一で取り組みたいと語った。

会見前に顔合わせをした4人は、すっかり意気投合。「さっき楽屋で話していて、(なだぎさんが)やることを知らないのが衝撃。一刻も早く映像を見てほしい。本当に、蝙蝠衆の方々が本当に素晴らしいので」と滝川が興奮気味に伝えると、なだぎは「会社にも映像が届いていないみたいで…どこにあんの!」と笑いを交えて返答。安納は「さっき顔合わせして10分くらい会話をしただけでもすごく楽しいので、その雰囲気はみなさまにお届けしたいです」と、息の合ったショーを期待してほしいと話した。

そして、夜チームの特徴としては「やっぱり、なだぎさんの力を全面に出していけたら。なだぎさんあってこその夜チームだと思っているので、もう全力で頼りにしています」と、滝川が事件を起こし物語をけん引していくジョーカー役のなだぎを頼りにしていると発言。なだぎは「え、ワシ!? 上から飛ばれへん、踊れへん、歌われへん、3拍子揃ってるけど(笑)」と、茶化しながらも、「何とかコメディより、ファニー系にできたら」と、チームカラーのビジョンを語った。

ハーレイとしてジョーカーとともに行動するシーンが多い室田が「2人で抱き合って飛んだり、結構ハードなことをやるんです。それをなだぎさんとやるのかと思うと緊張してきちゃって…とりあえず早く打ち解けたい!2人はカップルなので…なんか、恥ずかしくなっちゃって(笑)」とコメントすると、「どんなことすんの、俺!」となだぎはタジタジ。そして、「とにかく酸欠になる、って聞いているので…大変やと思います」と、覚悟を決めていた。

衣装の完成度について話が及ぶと、滝川は「バットマンはもう、強すぎ!」と太鼓判。なだぎも「もう、文句ないくらいの完成度。このジョーカーの衣装に見合ったことができるか不安で仕方ないですけど。とりあえず、この衣装を着てサンディエゴ・コミコンに行きたいです(笑)」とテンションが上がっていた。

タイトな衣装の安納は、「もうアツいですよ! でも、太れないな(笑)。(お腹とか)チラッと見えていてセクシー系なので、セクシー出していこうと思います」とセクシー路線で頑張ると宣言。室田は「(ハーレイは)襟がかわいいんですよ。足や太ももとか、いろんなところにも(同じデザインが)ついていて、全部がカワイイ作りになっているので、すごく嬉しいです!」とキュートな魅力をふりまいていた。

そのほか、報道陣や配信コメントで寄せられた質問への回答は以下の通り。

 

――役作りで意識していることや取り組んだことは?

なだぎ「ニンジャバットマンのジョーカーって、ラインが細いんですよ。ちょっと首が細い。だからこの3か月、僕は一切首の筋肉使ってません(笑)。みるみる首が細くなって、よりアニメっぽくなりました。そういう頑張りはしてました。」

室田「表情の作り方が、ハーレイってちょっとワルい感じでニカッとするじゃないですか? ニンジャバットマンに出てくるハーレイの表情を何度も見て、表情の作り方を研究しました。」

安納「とにかくキャットウーマンはアクションなので、体幹をすごい鍛えています。まだまだ、これから鍛えていきますよ!」

滝川「やっぱり圧倒的な存在感を出していかないと、バットマンになれない。4チームあるんですけど、本当にそれぞれに良さが全然違う。だから自分なりのバットマンを出していけたら。そして、ほかのチームのバットマンはどんな感じかな?と思っていただけたら」


――おすすめの見どころポイントは?

室田「やっぱりジョーカー役との絡みですね。あと、アクションとかをあまりしたことがなかったんですけど、初めて武器を使ったアクションをしているので、そこに注目していただきたいです。」

なだぎ「やっぱりヴィランがどれだけ活躍するかで、バットマンが引き立ってくる。なるべくバットマンを引っ掻き回したいと思っているので、そのあたりを見ていただけると。」

滝川「(なだぎの言葉が)いや、嬉しいですね。(みどころは)いっぱいあるんですよ!胸の奥底に何か入っていて、何かを動かそうとする必死のバットマンの姿もそうですし、熱い戦いをみなさんに届けられたら。素顔があるかどうかは…お楽しみに。」

安納「私は、室田ちゃんのハーレイと戦うことが多いんですけど…やっぱり可愛くて、戦いにくいんですよ(笑)。今のうちから気持ちを作っていくので、その戦いを見てもらえたら。」


――役と自分の共通点は?

室田「けっこう”頑張ろうねー”みたいな感じで子ども扱いされがちなんですよ。共通点っていうよりも、(ハーレイに)近づかなきゃ!っていう気持ちの方が強いです。」

安納「私は、自分と正反対の役だと思うので、頑張って戦いたいと思います…すみません、ウソです。普段からムチも振り回しているので(笑)。プロレスは引っ掻いてはダメなので、(今回は)引っ掻きまくりたいと思います。」

滝川「いやー、ヒーローでもないですし、プレイボーイでもないですし…。でも、男らしく、みたいなところは自分も目指しているところ。求めているものが、役と一致しているのかな、と思います。」

なだぎ「ジョーカーはすべてを楽しむ男。僕もお笑いを生業にしているので、笑いに対して貪欲なところ、笑いの泥臭さを見せていくことで、その背景に恐怖が見えてくるような。そこにジョーカーの魅力を感じたので、そこは似てるかな、とも思いましたね。」


――ロビンは出る?

滝川「ロビンは、めちゃくちゃ出ます!楽しみにしていてください。」


――「バットマン」シリーズを観たことなくても楽しめる?

滝川「お子さまから大人まで楽しめる、ドキドキワクワクできるショーになっていますよ。」

なだぎ「ショーなので、アクションがすごい、舞台自体が面白かった、という臨場感も含めて、楽しんでいただけると思います! アニメのニンジャバットマンを観ていないとダメとかは無いので、躊躇なくチケットを買っていただければ!」

室田「戦うシーンも曲に合わせて戦っていたりするので、観ていて楽しめるんじゃないかな。誰でも楽しめるものになっています。私自身、自分が出ていないシーンで”すごい!”ってなったりしていて、それくらい楽しめる作品になっているので、夜チームだけじゃなく、ほかのチームもぜひ観ていただけたら。」


――最後に意気込みをお願いします!

安納「世界中で愛されているニンジャバットマンの世界を、ショーとしてみなさんに観ていただくんですけど、私たちももっともっと作品を愛して、刺激的な作品を届けたいと思っています。どうぞよろしくお願いします!」

なだぎ「これまでまったくバットマンに触れていない方でも楽しめる、というのは言っておきたいですね。この舞台で初めてバットマンに触れるという方もたくさんいると思うので、どんどん来ていただけたらと思います!」

滝川「何年も前から決まっていた企画なんですけど、何度も延期を経てやっと開催することができます。このご時世、いろいろ抱えていることがあるかとは思うんですけど、だからこそ僕たちのアツさ、想いを届けることが次につながるんじゃないか。そういう想いしか、抱いていない。その想いを胸に突き進むことが、みなさんにとって、何か動くきっかけになればと思っています。最期まで誰一人欠けることなく、やりきります!」

 

取材・文/宮崎新之