ジュエルステージ「オンエア!」Unit Stories M×R×E│きたつとむ、長塚拓海、白石康介 インタビュー

左から)長塚拓海、きたつとむ、白石康介

多くの声優スターを輩出した名門学園で繰り広げられる物語を楽しむアプリ『オンエア!』。その舞台化作品・ジュエルステージ「オンエア!」から、3つのユニットの誕生秘話を描いた公演が、7月15日(土)より上演される。きたつとむ(光城新多役/MAISY)、長塚拓海(青柳 帝役/Re:Fly)、白石康介(雛瀬碧鳥役/エメ☆カレ)のキャスト3人に、公演に向けての想いなど話を聞いた。

――今回は各ユニットの誕生秘話を描いた舞台となります。今はどのようなお気持ちでいらっしゃいますか?

きたつとむ

きた やっと、ユニットストーリーが僕たちにも来たか、という感じですね。ジュエルステージ「オンエア!」で光城新多を演じるにあたって、自分でも作品のことをいろいろ勉強していて、ユニットのはじまりのことも知っていましたし、初演の後にやっていたPrid‘s公演も見に行っていたので…自分たちでユニットストーリーをお届けできることは、本当にすごく嬉しく思っています。

長塚 僕も、待ちに待った!という気持ちですね。初演はキャストが多くてセリフ量としても、1人1人はそこまで多くなかったんです。そこがユニットストーリーでは、しっかりとフォーカスされてくると思うので、そのことへの喜びがシンプルに大きいです。最終的な着地点であるグラン・ユーフォリアのお話を初演でやって、そこからさかのぼってユニットのストーリーに入っていくという作りも面白いですよね。役者同士はもう仲良くなってしまっているので(笑)、仲良くなるまでをどう見せていくか、腕の見せ所ですね。

白石 初演からちょうど1年。本当に、ようやくお届けできるのか、という気持ちです。僕らエメ☆カレは2.5次元アイドルということで、パフォーマンスをすごくいっぱいできるユニットかな?と思っていて、歌が大好きなメンバーがそろっているので、いっぱい楽しめたらと思います。

――それぞれのユニットの魅力はどんなところだと考えていますか?

きた いいチームとかカッコいいチームって、やっぱりパフォーマンスやお芝居のクオリティが高いとか、個々に突出した面があったりする。でも、MAISYはいい意味で誰かが突出しているわけではなくて。それぞれの弱い部分、強い部分がかみ合わさった時にMAISYっていう1つのチームになっているんです。まとまった時のパワーはどこにも負けないっていう、チーム感はみんな大事にしているし、この5人だからこそできるMAISYを届けたいですね。

長塚 Re:Flyはギャップのあるユニットだと思いますね。大人で、余裕があってセクシーみたいなのがメインテーマにあって、ユニットストーリーにも関わってくる部分なんですが、それぞれが抱えている悩みの部分は意外と青臭いんですよね。個人個人が自立しているユニットだけど、仲間意識もあるし、そういうギャップが散りばめられているのが面白いところかな、と思っています。

白石 もう、とにかくキラキラとしたイメージですね、エメ☆カレは。そして、お客さまとの一体感を一番感じることができるユニットじゃないかと思っています。2.5次元アイドルという題材で、それぞれに宝石の設定があるので、自分たち自身が輝きたいと思っているんです。でも、物語の根底にそれぞれ根深いものがあって、ある種の陰の部分もあるんですね。陰があるからこそ、キラキラ輝く瞬発力があるチームだと思っているので、そこは負けたくないです!

――今回は楽曲もパワーアップしているとお聞きしましたが、印象はいかがですか?

長塚拓海

きた 初演のときにMAISYとして歌った楽曲が2曲くらいあって、そちらはMAISYの元気なところやワクワクするような感じ、一緒にやっていこう!という勢いみたいなところが感じられるものだったと思うんですけど、今回新しくいただいた曲は、MAISYがどうやってMAISYになったのか、抱えているものが何なのかが感じられるものになっているんです。だから、ストーリーを通して聴くと、またMAISYの見え方が変わるんじゃないかと思っています。自分自身も、歌っていてすごく気持ちが良くて、ストーリーを理解してからは、さらに味わいが深まった気がしますね。

長塚 Re:Flyの場合、楽曲の方向性は初演の時から一貫している気がします。ちょっと大人で、ジャズとかそういう要素が今回もやっぱり難しい。歌唱指導の先生から聞いた話なんですけど、Re:Flyの楽曲は難しくても大丈夫、っていう注文で作っているそうなんですよ。初演の時も苦戦しましたし、今回も難しいんですけど、それだけRe:Flyに期待してくれているわけですから。しっかりと自分たちに落とし込んで、難しく見えないようにみなさんにお届けしたいと思います。

白石 それぞれのチームにテーマがあって、そこは初演から変わっていないと思っているんですけど、やっぱりエメ☆カレの楽曲ってワクワクするんですよ。そこが今回、こう来たか!っていう感じで、僕らにぴったりな楽曲だったんですよね。すごく耳馴染みが良くてキャッチーで、もちろんワクワクできるような感じで…遊園地のパレードを見ているような、心の高揚を感じられる楽曲になっています。歌っていて楽しいし、それぞれの色も見せられる楽曲で、すごく素敵に仕上がっています!

――公演に先駆けて、それぞれのユニットのPVも撮影されたそうですね

きた PVで使った楽曲は初演でやっていたものなので、初演でいっぱい稽古して、本番も通してやってきたものをPVとしてお見せできるのが嬉しかったです。撮影中も、みんなで遊んでいるっていう感じがして。MAISYで、というよりも、自分たちの素の部分が出ていたような気がします。それくらい自分たち自身が楽しんでやっていたので、それが良い感じに見えてくれたらいいな。やっぱり、MAISYってこのみんなでいるのが好きなんだな、って思いました。

長塚 PVって見ることはたくさんあったんですけど、撮影するのは僕としては初めてだったので、とにかく楽しかったですね。舞台上でカッコつけたりするのとはまた違って、ピンポイントでカメラに向かって目線を送ったりするのは、すごく新鮮でした。Re:Flyはそれぞれ自立した、独立した悩みを抱えていて、ひとりぼっちじゃないんですけど孤独感を抱えていたりもします。でもPVではクールでセクシーな外面の部分のテーマを表現しているので、物語とのギャップを感じて楽しんでもらえたらと思います!撮影中はやっぱりみんな仲がいいので、つい笑っちゃうこととかあって。特にコスモ役の(吉澤)翼くんとは仲がいいんですけど、2人で真顔で見合うシーンがあったんですが、その雰囲気を出すのに一回スイッチ切り替えないとダメでしたね(笑)。

白石 初演から、結構時間が経っていたんですけど、意外に覚えているものなんだなって思いましたね。撮影の前に1回振り起しの時間があったんですけど、すぐにエメ☆カレの雰囲気がつかめました。確かPVの撮影の時に、カメラがバーッと寄ってくるシーンがあるんですけど、それがなんかもう面白くてツボに入っちゃったんですよね。その4小節くらいがずっと面白くて、何回か笑ってしまってカメラストップしてしまったんです。笑っちゃいけない、っていう時に面白くなっちゃうと、本当になかなか我慢が出来なくて…。何パターンか撮ったので使われているか分からないですけど、もし使われていたら”ここ、笑うの我慢してるんだな…”って思ってください(笑)。

――これから本格的な稽古に入られますが、どのような時間にしていきたいですか?

白石康介

きた MAISYは本当に結束力がすごくて、仲がいいんですよ。設定としても幼なじみなので、初演の時からのそういう空気感は大事にしたいです。幼なじみの中に新しく入ってきているメンバーも、元の関係性が強すぎて入れない、みたいなこともなくて。最初からこの5人でやっていこう、っていうところからスタートしているので、さらに結束力を高めるっていうよりは、1つ1つを丁寧に、関係性をさらに紡いでいくような感じで稽古していけたらと思います。個人的な希望としては、MAISYのメンバーともっと仲良くなりたいな。普通にこの5人でどこかに旅行とかドライブとか行きたい!5人で一緒にいるって言う時間を、役柄関係なく、僕ら自身がやりたいなって思います。この記事読んで、行こうよ!ってならないかな?(笑)。

長塚 Re:Flyは稽古をやっていると、集中したり難しいところにぶつかったりして、無意識のうちに視野が狭くなって下を向きがちになってしまうんです。そうならないように、要所要所でちょっと変なことをしてみたり、わざと場を和ませるようなことを言ったりして、空気が重たくならないようにしていますね。Re:Flyらしく、余裕シャクシャクでやっている感じにしなきゃ、っていうのは初演から感じていて、だからこそ頭をやわらかくして臨んでいます。あとはメッセージのやりとりとかも結構していますね。グループメッセージで”今日は何食べた”みたいな、わりとどうでもいいことも連絡したりして(笑)。チームワークはすごくいいと思います。

白石 エメ☆カレは、真面目なのが取り柄って感じです。みんなしっかりしているので、前回のときも、毎回公演が終わった後に集まって、ここはどうだった?と意見を言い合って、次に活かせるよう全員で共有していたんですよね。稽古中からそういうことを年齢とか全く関係なく言い合えるので、どんどん精度を高められるチームになっていけたらと思います。どんどんシェアして、ブラッシュアップしていけるように頑張ります!

――公演を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします!

きた 今回はユニットストーリーということで、MAISYのことがもともと好きだった方はもちろんなんですけど、ジュエステだからこそできるライブパフォーマンスもあるので、そちらも楽しみにしていただきたいです。僕らが役を通して、その場で生きている、その時の感情をセリフを通して届けているので、『オンエア!』という原作も、そしてジュエステとしても好きになってもらえるよう、これからも続けていきたいと思っています。ぜひ楽しみにしてください!

長塚 ジュエステをやってみて感じたのは、すごくエネルギッシュな側面があるということ。初演は初舞台の子がいたりして、本当にガムシャラにやっている感じでした。それがお客さんにも伝わって、楽しんでもらえていたと僕は思っています。ユニットストーリーにはちょっと重い話もあるんですけど、ガムシャラでエネルギッシュな、ジュエステならではの部分も感じていただきつつ、ダンスや歌といったライブパートも存分に楽しんでもらいたいですね。ペンライトも振り回していただいて(笑)。僕らも、ペンライトの光を見るとテンション上がりますから。僕ら自身も、楽しみにしています!

白石 原作のファンの方には、ずっと応援していたキャラクターが今もこんなにキラキラして生きているよ!って感じてもらいたい。そこが、僕らの一番表現したいことでもあります。ファンの方のキャラクターを大好きな気持ちを、これからも繋いでいけるように僕たちは表現していきたいと思いますので、ぜひ楽しんでくださいね!

インタビュー・文/宮崎新之