2023年10月20日(金)~10月31日(火)に、品川プリンスホテル クラブeXで上演される舞台「けものフレンズ」 おおきなみみとちいさなきせき Re:JAPARI STAGE!。第3弾として上演した舞台けものフレンズ「JAPARI STAGE!」のリニューアル版として新キャストを交えて上演する今回の公演は、陸のフレンズと空のフレンズが、リーダーの座をめぐってパフォーマンス対決を行う。オオミミギツネを演じる相楽伊織に、公演への意気込みや見どころなどを聞いた。
――出演が決まる以前から「けものフレンズ」はご存知でしたか?
グループのメンバーが舞台に出演していたので、もちろん知っていました。2019年の伊藤理々杏ちゃんが出ていた公演は、DVDも観させていただきました。それぞれのフレンズの個性が色濃く出ていて、これはきっと演じるのが楽しいだろうなと思っていたので、自分が出演できることがとても嬉しいです。
――相楽さんが演じるオオミミギツネはどんなフレンズですか?
おてんばで好奇心旺盛な性格で、すごく元気です。何でも知りたいし、自分が知らないことはみんなに教えてもらいたい。そんな子です。
――現在、お稽古中だと思いますが、どんなところを意識して演じていますか?
とても明るい作品なので、その明るいテンションを常に保てるようにと思って演じています。ただ、そればかりを意識してしまうと何も考えていない子に映ってしまうと思うので、そうはならないように気をつけています。
――オオミミギツネは、相楽さんと似ているところや共感できるところはありますか?
何でもやってみたいと思っていて、好奇心が旺盛なところは似ているのかなと思います。それから、共通点ということではないですが…フレンズ全員がすごく純粋なんですよ。起こった物事に対して、第一の感情しか出てこないんです。例えば、何か食べ物が出てきたら、「わ~おいしそう!」とか「食べたい!」という思いしかない。そういうところはすごく純粋で素敵だなと思います。
――そうした世界観の物語は、観ている人の心も穏やかになりそうですね。
そうなんですよ! 演じていてもとても楽しいですし癒されますが、お客さまも同じように癒されると思います!
――今回、オオミミギツネならではの仕草やポーズもあるのですか?
はい、もちろんです! 名前の通り、耳がすごく大きいので、耳に手を当てるポーズはよくしています。それからキツネの“コン”というポーズも多いです。今回、フレンズに同じ動物はいないので、それぞれポーズも違うんです。なので、それぞれのポーズも見どころの一つだと思います。
――先日、メインビジュアルも公開されました。とてもかわいい衣裳でしたが、実際に着用してみていかがでしたか?
本当にかわいかったです! それぞれのフレンズの特徴をきちんと捉えていて、お客さまにも楽しんでいただけるんじゃないかなと思いました。私の衣裳は尻尾もすごく大きいんですよ。なので、後ろ姿もかわいいのがポイントです(笑)。モフモフです!
――オオミミギツネ以外で特に印象に残っているフレンズはいますか?
タヌキです。みんなにかわいいと思われたいという子なんですが、それを全力でやっている姿が本当にかわいらしいんですよ。それから、ハブかな。一匹狼タイプで、本当はみんなと一緒にいるのが楽しいのになかなか入っていけないというのが私に似ている気がします。私も普段、なかなか自分からみんなの中に入っていけないタイプなんで。今回のように女の子がたくさんいる稽古場は、最初は緊張していました。
――女の子ばかりだからこそ、仲良くなるのも早いようにも思いますが。
それはありました。ブラックジャガー役の(岡田)帆乃佳ちゃんとお話ししたのをきっかけに、一気にみんなと仲良くなれました!
――今、お稽古場では皆さんでどんなお話をしているのですか?
稽古場の近くに美味しいご飯屋さんが多いので、美味しいお店を開拓するというのが流行っています。稽古前にカフェに行く人もいますし、美味しいパン屋さんを見つけてパンを買ってくる人もいます。私は、テイクアウトできるタイのコーヒー屋さんを見つけて、よく買っています! 店内でご飯も食べられるのでランチタイムに行くと並んでいるのですが、テイクアウトならすぐに買えますし、穴場なんです(笑)。そういう情報交換をして盛り上がっています。
――では、村上さんの演出についても教えてください。
原作がある作品ではありますが、アニメやゲームには出てこないフレンズも多いので「自分なりのフレンズを演じてほしい」とおっしゃっていたのが印象的でした。初演のときとストーリーや演出は大きくは変わりませんが、自分らしさをどんどん出して、より良いものになればいいなと思います。それから、お話が難しくない分、「お遊戯会のように見えがちなので、そこは気をつけて舞台の作品として成り立つようにやりましょう」とおっしゃっていたのも、確かにそうだなと納得しました。わちゃわちゃしたシーンもあるので、しっかりとみんなでまとまらないと、観ている方は落ち着かないと思いますし、どこを観ていいのかも分からなくなってしまうと思うので、そこは気をつけようと思っています。
――今作は、相楽さんにとって単独初主演舞台になりますね。稽古場で座長として意識していることはありますか?
集中力を切らさないように気をつけています。どうしてもお稽古時間が長いと集中力が切れてしまう瞬間がありますが、誰かが切らさないように意識しているだけでも稽古場の空気は違うのかなと思います。声に出してまとめるようなことはしていませんが、私なりにやれることをできたらと思っています。
――ところで、相楽さんは今、舞台だけでなく幅広く活躍されていますが、その中で、舞台に出演することの面白さは、どんなところに感じていますか?
1カ月間、みっちり稽古して、共演者の方と一緒に作品を作り上げることができるというのが魅力だと思います。映像では次々と撮影をしていかなければならないので、稽古の時間をたくさん取ることは難しいですが、舞台では突き詰めて作り上げていくことができるのでそこが面白いです。それから、お客さまの息遣いや反応を生で感じられるのも舞台ならではの楽しいところだなと思います。私たちも実際にお客さまの前で演じるとエネルギーをいただいて、ものすごいパワーが出るんです。
――では、この作品が「友情」を描いていることにちなんで、相楽さんにとっての「友情」とはどんなものか教えてください。
お互いに全てを言わなくても伝わるものがある関係だと思います。友情というと、私は北野日奈子が一番に思い浮かびます。日奈子とは何も言わなくても分かり合えていて、常に繋がっている感覚があるんです。今は仕事が一緒というわけでもないですが、親にも言っていないようなことも日奈子には言える。特別な関係です。
――ちなみに、この物語にはたくさんの動物が登場しますが、相楽さんが好きな動物は?
私は、ナマケモノが大好きです! 実は、お家で飼いたくて、飼うことができるのか調べたこともあります(笑)。調べてみると、飼うことはできるみたいですが、ナマケモノを診てもらえる病院がほとんどないようで、実際に飼うのは難しいのかなと思います。ですが、一度、あるふれあいパークで抱っこしたことがあるんですよ。本当にかわいかった。常に笑っているような顔をしていて癒されますよね。ナマケモノを飼うのが私の夢です!
――改めて、作品の見どころや公演への意気込みをお願いします!
個性豊かな18人のフレンズが登場するので、フレンズがステージに並ぶ姿を観るだけでも楽しめると思います。劇中には、歌もたくさんあるので、普段、舞台をあまり観ない方にも観やすい、楽しめる舞台なのかなと思います。今回は、私もソロでたくさん歌わせていただきます。グループにいた当時を含めても、これまでソロで歌わせていただくことはなかったので、頑張らないといけないなと思っています。歌唱力はもちろんですが、ソロで歌うことで度胸も身につけられるのかなと思うので、思い切りやろうと思います。単独主演ということもあって、かなり気合いも入っています。頑張ります!