© 2023 SANRIO CO., LTD. MSSB2023
サンリオキャラクターが大好きな「サンリオ男子」の何気ない日常を描くメディアミックスプロジェクトの一つとして、2018年にスタートしたミラクル☆ステージ『サンリオ男子』。今回は里央学園のメンバーを加えた総勢13名で初演をさらにパワーアップさせ、新たなキラキラを届ける。初日を前に行われたゲネプロの様子をお届けしよう。
劇場に入ると、ファンシーな空間に驚かされた。舞台上だけでなく左右の壁や天井にもリボンやハート、キャンディのようなライトがついており、まるでサンリオピューロランドに迷い込んだよう。物語が始まる前からときめきに満ちた世界に誘われる。
物語は坪倉演じるごく普通の高校生・長谷川康太が“キラキラ”を求めて奮闘するストーリーを軸に、歌ありダンスあり、コントや漫才ありと盛りだくさんのオムニバスとなっている。初演からさらにブラッシュアップされているのに加え、13人全員が違った個性を持っているため、コントも漫才も切り口が多彩。飽きることなく楽しめるのが嬉しい。
キラキラしたい、モテたいという康太の悩みを解決しようとアイデアを出す関東サンリオ男子の何気ない日常がコミカルで、冒頭から笑えるシーンがたくさん。キャラ毎に個性のあるボケ・ツッコミ、テンポ良く進んでいく会話が楽しく、可愛らしいやり取りに和むことができる。関西サンリオ男子は登場した瞬間から元気いっぱいで、あっという間に客席を自分たちのペースに巻き込んでいく。ハイスピードで繰り広げられるボケを拾って次々に突っ込んでいく虎男(北乃颯希)の奮闘を応援したくなった。
キティちゃん、バッドばつ丸やポムポムプリンが登場して一緒にダンスをしたり、サンリオ男子たちが自分の推しのぬいぐるみを持ってパフォーマンスをしたりと、サンリオキャラクターとのコラボシーンも。ゲネプロではばつ丸を雨ケ谷(今井俊斗)、キティちゃんを吉野(吉澤翼)がエスコートし、ファンシーでキラキラした姿を見せてくれた。
初演の時とは違って里央学園の二人が参加しており、今回ならではのストーリーや関係性が描かれるのも見どころの一つ。クールだが“キティさん”への熱い思いを持つ俊介、同じくキティちゃん推しの関西サンリオ男子・豊原(三原大樹)と紫崎(安部瞬)の三つ巴や、ピューロランドでバイトをする関東サンリオ男子とゲストの関西サンリオ男子のコミカルなやり取り、KIRIMIちゃん.が好きなゆず(大見拓土)と桃原(中原弘貴)のハイテンションコンビに絡まれる祐(橋本勇大)や諒(宮脇優)など、どこを見ても可愛らしい、わちゃわちゃとしたやり取りが繰り広げられていた。初演から変わっている部分も多く、初演からのファンの方も新鮮に楽しめるだろう。
教師の菅見(影山達也)と藤田(伊崎龍次郎)は、生徒たちを優しく見守りつつ、大人になった自分たちなりに好きなものに向き合おうとする。何歳になっても「好き」を大切にしたいという気持ち、年齢や立場を考えてためらってしまう姿に共感してしまう。
物語の本筋となる部分以外でも、性格が似ているキャラクター同士が交流していたり、推しに関連があるキャラ同士が絡んでいたりと見どころがたくさん。目が足りなくなること請け合いだ。
また、本編終了後は回替わりでトークショーやライブがあり、ゲネプロではミラクルライブが行われた。客席を巻き込んでハイテンションにパフォーマンスをしつつ、それぞれがキャラクターらしさを保っているのが魅力的。コール&レスポンスをしたり踊ったり、客席も一緒に盛り上がっていた。
本作は11月10日(金)より19日(日)までTOKYO I’M A SHOWにて上演。11月10日(金)18:30公演と11月19日(日)16:00公演は、シアターコンプレックスTOWNにてライブ配信+見逃し視聴が行われるほか、2024年4月24日(水)に公演Blu-rayが発売することも決定している。
取材・写真/吉田 沙奈
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