WAHAHA本舗40周年!
意外なこだわりは「品格とオシャレさ」
WAHAHA本舗40周年を記念する全体公演の全国ツアーが決定。主宰・演出の喰始、2010年より座長を務める大久保ノブオ、看板女優のひとりである久本雅美ら劇団員らは、それぞれ並々ならぬ想いでアニバーサリー公演に挑む。
喰 ここ数年はお客さんと一緒になってやるのが難しかったので、その欲求不満を解消したい。役者が客席に降りたり、お客さんを舞台に引っ張りあげたりするのを、たくさんやりたいです。もう、総勢50人以上にはなるんじゃないかな?やっぱりストレス発散してほしいですから。お客さんも、僕らもね。
大久保 一応、僕は座長をやらせていただいているんですけど、全体公演っていうものは喰さんの思い描いたものを形にしていくだけ。ただ、今回は初めて参加するような年下の子たちもたくさんいるんです。そういう後輩たちが閉じこもらずに、自分を開いていけるようにすること。僕の役目は、みんなを開放していくことだと思っています。
久本 改めてお客さまに感謝ですし、ここからまた、体が続く限りやりますよ!っていう魂を皆さんに感じてもらいたい。そうしたらきっと、明日への活力とか元気につながるはず。喰さん曰く、今回の私はいろいろなところにチョコチョコと出るらしいので、乙女チックなことをやったり、ラップを歌ってみたり…もう、いろんな私を見ていただけるとありがたいです。
大久保 どこまでも笑いに貪欲で、裸スーツなどバカバカしくも際どいパフォーマンスを長年にわたり繰り広げてきたワハハ本舗。他に類を見ない笑いを作りあげる中でずっと大切にしてきたものは、意外にも「品格とオシャレさ」だった。「僕はずっとバンドをやっていて、ワハハを見て好きになって入ったんですけど、音楽をやっていた側からすると、ものすごく面白いことを前からやっているんですよ。凝り固まった考え方では作れないネタばかり。ある意味、ミュージシャンでは思いつかないことを、無理やりにやっちゃうんですよね。
喰 パロディでも、音楽やダンスをやっているプロの人たちが『どうやって考えたんだ?』って言うくらい、僕らはちょっと先を行ってて(笑)。それに、例えば裸芸でも笑わせようとワザと見せようものならメチャクチャにダメ出ししますよ。そんなの品が無いしオシャレじゃない。実はそういうところは40年前からずっと変わってないんです。
久本 過激だとか下ネタだとかそういうのは確かにありますし、はっきりと好みが分かれる劇団です。でも、コンテンポラリーみたいなシャレたネタからの、グッとくるようなハートフルなパフォーマンスもある。イメージだけで判断せず、ぜひ一度観てほしいです!
インタビュー&文/宮崎新之
Photo/篠塚ようこ
※構成/月刊ローチケ編集部 6月15日号より転載
※写真は誌面と異なります
掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布
【プロフィール】
喰始
■タベ ハジメ
久本雅美、柴田理恵らとWAHAHA本舗を設立。以後、全作品の作・演出を手掛ける。
久本雅美
■ヒサモト マサミ
お笑いタレント、女優、司会者として数多くのバラエティー番組、テレビドラマ、CMに出演。
大久保ノブオ
■オオクボ ノブオ
お笑いコンビ「ポカスカジャン」リーダー。2010年よりWAHAHA本舗2代目座長を務める。