左:デロリアン林 右:エル上田
12/14(金)、座・高円寺2で単独ライブ「年刊実話~放送OK演芸2018~」を開催するデロリアン林とエル上田の漫才コンビ、エル・カブキ。来年の6月で結成して10周年を迎える彼らに、「年刊実話」の意気込みや、現在の取り組みについて聞いた。
――年刊実話、3回目になりますね。今回の年刊実話、どのようなものになるのでしょうか。
上田「まだ言えないですね…全編コントの可能性も(笑)」
林「確かに、ないとは言えない(笑)」
上田「実際、1年間ずっと時事ネタをやっているので、もちろん今回も考えています。いろんな賞レースでも時事ネタは好まれない風潮がありますけど、逆に抜け穴というか、法の穴では、と思ってやってますね。ただ、コンプライアンスとか今厳しいですからね、やっぱ違法だって言って落とされていますけどね(笑)」――それでもいま時事ネタをやっていきたいと。
上田「爆笑問題さんの時事ネタ観て面白いと思ったのがきっかけでお笑いはじめたんで、そこは曲げたくないという思いがありますね」
――他に影響を受けられている芸人の方はいらっしゃいますか?
上田「水道橋博士が、僕らみたいなこんな無名で違う事務所の芸人のことを推してくれてるんですよ。勝手にマセキの浅草キッドとか言いまくってたら、博士が見つけてくれて、どんどん言ってけと言ってくれて。ほんとにご縁だなと思います。すごいですよ博士は。やることの幅が広いですからね、ほんとに」
林「感謝も込めて、博士お店オープンしたので、お店にお金を落とすようにしています。(笑)今でも時々ふらっと行ったりとかして」――時事ネタの情報収集はどのように。
上田「意図的にすごくレーダーを張ってるとかではないですね。ただ、毎日10分間、その日の新聞とかでみた情報を話して配信する『今日の10分おろし』というのを始めたので情報には敏感だと思います」
――毎日10分話すって大変じゃないですか。
上田「やんなくてもいいかと思いそうな日もありますけどね。水道橋博士が「毎日やるってすごいな」と言ってくれたので、最初はちょっと抜いちゃったりとかあったんですけど、最近はしんどい時とかも博士の言葉を思い出して毎日配信してます」
林「上田が全部ネタは持ってきてるので、僕はただそれ聞いて、返答するだけです。(笑)でも、これやっていたから上田にFMラジオの話来たもんね」
上田「これ聞いた人に呼ばれて、FMラジオで少しやってみてくれないかって言われて。まあその後音沙汰ないんですねどね」
林「上田だけ呼ばれたんでその月だけギャラの格差がすごかったですよ。格差社会ですよ」――これも今後の仕事につながっていくと。
林「つながっていったらいいですよね。こないだは、レイザーラモンRGさんが週に一回あるあるネタで配信していて、僕らの配信を知ってくれたみたいで、それきっかけでコラボできることにもなりました。RGさんも時事ネタが好きなんですよね」
上田「2か月に1回RGさんとライブしたり、こないだは単独ライブに水道橋博士来てくれたり、前説に泉ピン子さん入ってきたり。大物とライブやってます!」
――話は変わりますが、今回のチラシ、素敵なイラストですね。どなたが?
上田「新日本プロレスのオフィシャルグッズのイラストを描いている方に描いていただいたイラストなんです。昔からプロレスが好きで武藤敬司さんに手紙書いたりしてたんで、ほんとに嬉しい。博士やRGさんや、皆さんとほんとご縁があってありがたいですね」――さて、ネタは上田さんが作られているということですが、上田さんの持ってくる台本に対して林さんはいかがですか。
林「これだけ長く一緒にやってると、ネタに関しては思考のズレとかってそんなにないんでね。あんまり違和感とかないですね」
上田「毎日配信してるネタの延長みたいなのしか書かないんで。まあ今回はちょっと違うのもやんなきゃなと思いますよ、チケット代も値が張りますから」
――今回の年刊実話、どんな方々に来てもらいたいですか。
上田「全人口に!子供から大人まで。親子で来てくれると2枚売れるんで」
林「劇場版仮面ライダーみたいな、今の映画館の子供向け映画の仕組みですね(笑)」――今回のライブに来てくれるお客様にメッセージをお願いします!
上田「猪木の言葉を使って『見たくないやつは見に来るな!』って言ってますけど、それ、ほんとには思ってないですから!って言いたい(笑)」
林「中学生にはいいかな、と。僕が中学生の時に爆笑問題をみて受けた衝撃と同じものをみせたい。中高生ぐらいにぜひ来てほしいですね」
取材・文・写真/ローチケ演劇部員