世田谷アートタウン2023関連企画フランス×日本現代サーカス交流プロジェクト『フィアース5』2023年10月、世田谷パブリックシアターにて上演!

フランスの現代サーカス界を牽引する気鋭の演出家ラファエル・ボワテルと現代サーカスを担う若きアーティストたちによる国際共同制作が再び。

2023年10月、世田谷アートタウン2023関連企画として、フランス×日本現代サーカス交流プロジェクト『フィアース5』が世田谷パブリックシアターで上演される。
構成・演出を担うのは、現代サーカスの発信地フランスを拠点に、カリスマ的存在として世界で注目を集める気鋭の演出家・振付家のラファエル・ボワテル。
ラファエル率いるカンパニー・ルーブリエは、『When Angels Fall/地上の天使たち』(19年・世田谷パブリックシアター)で初来日公演を果たし、オリジナルの装置を用いた迫力あるパフォーマンスや高度なサーカステクニック、ダンス、演劇の要素を取り入れた独自の世界観で日本の観客に衝撃を与えた。
本作は、日本のことわざ「七転び八起き」に想を得て創作したラファエルの代表作の⼀つ『5esHURLANTS』(15年初演)をベースに、彼女と日本の若き現代サーカスアーティストたちとの日仏国際共同制作によって、2021年秋、コロナ禍での度重なる困難を乗り越えながら生み出された。ダンス、エアリアル、綱渡り、ジャグリングなどのテクニックを融合させ、サーカスの世界に生きる人々が幾度となく困難に直面しつつも必ず立ち上がる粘り強さを表現し、“アーティスト5人の成長譚”を等身大で描く作品だ。

撮影:片岡陽太

それぞれのパフォーマンスに全身全霊をかけ、倒れては立ち上がり挑戦し続けるアーティストたち。
舞台上で繰り広げられる彼らのパフォーマンスは、コロナ禍を生きる人々の日常とも重なり、初演時には大きな反響を呼んだ。
「常にリスクと向き合い限界を超えていくサーカスと、そこで生きる人々へのオマージュであると同時に、人生のメタファーでもある」とラファエルが語るとおり、粘り強さ、勇気、連帯によって不可能を可能にしようというその姿が、コロナ禍に限らない普遍的な希望のメッセージとして私たちの心を揺さぶるだろう。
2023年の今秋、第二章としてラファエルとサーカスアーティストたちは再び創作期間を設け、台湾からも新たなメンバーを迎えて、さらに発展させた新たな『フィアース5』をリクリエイションする。


出演は、エアリアルアーティストとして幅広く活躍している長谷川愛実、ジャグリング&音楽集団ながめくらしつ主宰・演出家・ジャグラーの目黒陽介、サーカスアーティストとして活動し、本作で初めてタイトロープ(綱渡り)にも挑んだ吉川健斗ら初演から続投のメンバーに、新たにアンブローズ・フーと浅沼圭が加わることが決定した。
武術家から転身し、台湾を拠点に活躍するエアリアルアーティストのアンブローズ・フーは、 2021 年に当劇場で映像上映した『悟空~冒険の幕開け~』にも出演していた台湾を代表する現代サーカスカンパニー、フォルモサ・サーカス・アート(FOCA)の元メンバーでもある。浅沼圭は、元日本代表新体操選手の経歴を持ち、現在はコンテンポラリーダンサーとして、2020 東京パラリンピック閉会式や森山開次『サーカス』(15年初演・新国立劇場)『NINJA』(19 年初演・新国⽴劇場)をはじめ、幅広いジャンルの作品への出演や、振付、作品創造などを行っている。


卓越した身体能力と表現力を兼ね備えた 5人の若きサーカスアーティストたちの日仏台コラボレーションによって、作品、アーティスト、劇場空間が秘めるポテンシャルを最大限に引き出し、サーカステクニックをふんだんに魅せながら、『フィアース5』はさらなる進化を遂げていくだろう。
滑っても、落ちても、転んでも、必ず立ち上がり、幕をあけるー。
アーティストの魂の叫びを、ぜひ劇場で体感してほしい。

撮影:片岡陽太