ブロードウェイ歴代2位のロングランミュージカル『シカゴ』の主演に、NHK連続テレビ小説『マッサン』のヒロイン・エリー役を務めたシャーロット・ケイト・フォックスが決定。10月のブロードウェイ公演と12月の来日公演に向けて、記者会見が行われた。
駆けつけた多くのマスコミ陣を前にして、シャーロットは主人公ロキシー・ハート役の曲をメドレーで披露。生演奏をバックに、「FUNNY HONEY」「ME AND MY BABY」「ROXIE」「NOWADAYS」を身振りを交えつつチャーミングに歌い上げた。
ミニライブ終了後、モニターにてブロードウェイで公演を行うアンバサダー劇場で行われたレッスン風景の映像とプロデューサー&クリエイターからのビデオインタビューを交えながら、シャーロットへの質疑応答が行われた。
「ブロードウェイに立つことになった気持ち」を聞かれ、日本語で「夢みたい!」と笑顔を見せたシャーロット。
続けて通訳を通し、「すごく不思議です。何事も過程だと思っているので『これで着地したわ』と思うことはないのですが、アンバサダー劇場のステージで稽古した際、歴代のロキシーが使用してきた杖を使うことが出来ました。それは魔法のようなひとときでした」と喜びを語る。
さらに「ブロードウェイは怖いところという概念があるかもしれませんが、入ってみるとアットホームに思える空間でした。でも劇場ですれ違うダンサーたちがみんな美しくて背が高くて強そうで!なので、私もジムに通わなければいけないと思いました」と、ユーモアを交え、マスコミから笑いを誘った。
「主演に決まった時の心境」を聞かれると「胃が上がってきて、気持ち悪くなりました。それくらい、ブロードウェイに出るということは本当に大きな事。頭の中にいる小さな人が『お前には力不足だ』とずっとささやいている」とプレッシャーを告白しつつ、「でもその声が黙るまで、頑張ろうと思います。思い切り楽しみながら演じたい」と意気込みを見せた。
シャーロットが演じるロキシー・ハートは、不倫相手を殺害した罪で起訴された女性。欲望のためには手段を選ばず、スターの座を掴もうとする小悪魔的なキャラクターだが、シャーロットは「ロキシーのことは悪い女だと思っていません。子どものような人なのだと思います」と解釈する。
「(『マッサン』で演じた)エリーとは全く違うタイプの女性ですが、同じくらいの幸せをもたらしてくれる女性です。願わくば、観に来て頂けたら」と魅力をアピールした。
以下、会見後に行われた囲み取材でのコメント。
――会見はいかがでしたか?
大勢のマスコミの方が集まって下さって驚きました。そのエネルギーに支えられているように感じました。(日本語で)「ビックリした! ありがとう」
――ドラマ出演中は忙しかったとのこと。日本観光などをする予定は?
YES!とてもしたいです。特に行きたい場所は沖縄。何もせずにただ“居て”みたいです。東京の色んな場所にも行きたい。美術館、博物館の集まる上野公園など。日本食では、フグを食べたことがないのでトライしてみたいですね。
――今後の活動の予定は?
どんな役でも、そこにメッセージが込められているものがあればやってみたいと思います。今後は歌っていくということを新たに始めていて、CDもリリースされる予定。アルバムは英語、日本語、色々な言語の歌詞で歌っています。
――『CHICAGO』来日公演について、日本のファンにメッセージを。
日本の皆様と分かち合えることを喜んでいます。今の自分があるのは日本のおかげ。このダークでセクシーな作品も楽しんで頂けたら嬉しいです。
何でもあり<All That Jazz>な富と名声の物語、素晴らしい楽曲、そしてスタイリッシュでセクシーなダンスが楽しめる名作ミュージカル。
『CHICAGO<シカゴ>』は、2015年12月4日(金)~12月23日(祝・水)、東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)にて上演。
※生演奏/英語上演/日本語字幕あり
※アメリカ・カンパニー来日公演
取材・文/片桐ユウ
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