「アイドルだって面白い！」
人気の舞台化作品がパワーアップ！

　アイドル道を生きる少女たちは凛々しい。この日、二人は時間どおりに現れ、自分でメイクを整えると、「よろしくお願いします」と真っすぐにカメラの前に立った。無用にはしゃぐことも、誰かに媚びることもなく。ガールズロックユニット「PASSPO☆」に所属する根岸 愛と増井みお。

根岸「やっぱりお客さんから返ってくる反応が、舞台に立つうえでいちばんの喜びですよね。私が言ったことで、お客さんが笑ってくれたり、拍手してくれたり。『また来たいな』と思っていただけたら、よりうれしいです」

増井「自分たちのライブのときは、少し失敗しても自力でなんとかできるんですよ。でも今回のように本格的な舞台となると、そうはいかない気がして。特にコメディーですからね。すごくテンポ感のある作品だから、いつもとは違う緊張感を持って臨みたいと思っています」

　彼女たちがこのたび出演するのは「舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 デラックス風味」。テレビアニメとしても支持を集める人気コミック「ギャグマンガ日和」の舞台版である。歴史上の人物や、現代を生きる人や動物が入り乱れて、脱力系のボケをかます不思議ワールド。昨年秋の初演版も好評を博した。

増井「私はアニメ版でハマったんですけど、特に大好きなのは松尾芭蕉と曾良のコンビ。『ギャグマンガ日和』に出てくる人たちは、ひとりひとりのキャラクターがすごく濃いんです。しかも、たたみかけるようなボケとツッコミが交わされる。それがおかしくて夢中になりました」

根岸「私は歴史が苦手だったんですけど、この作品に出てくる人たちはとても好きなんです。“偉人”とされてきた人たちを、ちょっと小馬鹿にするような目線がなんとも言えなくて（笑）。だから、この舞台を観た人が『漫画の方も読んでみたいな』と思ってくれたらいいですよね」

　「PASSPO☆」ではキャプテンを務める根岸。いつもはできないことを、ここでやらかしたいと意気込んでいる。

根岸「メンバーはわりと普段、よくふざけるんです（笑）。私も、実はふざけたいんだけど、キャプテンだから我慢していて。でもそれを、今回は爆発させたいなと思うんですね。もう、一生分ふざけたい！」

増井「『アイドルだって、こんなに面白いことができるんだぞ！』っていうのを示したいですよね。やってやります。やってやりたいです（笑）！」

根岸「そして観終わったときに『アイドルが頑張ってたなあ』ではなく、『あの役の人、面白かったな』って言われたいです。『え、あの子たち、アイドルだったんだ！』って」

増井「そうそう。『頑張ってたね』『かわいかったね』を通り越して、『かっこよかったよー！』って言われたい」

根岸「お笑いやってる人って、絶対かっこいいもんね。賞レースとか観てると、あまりにかっこよすぎて、ちょっと涙が出たりするもん」

　笑いを取りに行くことのロマンを、彼女たちはすでに理解している。その純粋さが、舞台上でどうはじけるかに期待したい。

インタビュー・文／小川志津子
Photo／大嶋千尋
構成／月刊ローソンチケット編集部　2月15日号より転載

 【プロフィール】

根岸 愛
■ネギシ アイ　’92年、埼玉県出身。「ＰＡＳＳＰＯ☆」でキャプテンを務め、キーボードを担当。また、無類のゲーム好きであることでも知られ、ゲーム番組などソロ活動にも意欲的。

増井みお
■マスイ ミオ　’94年、東京都出身。「ＰＡＳＳＰＯ☆」でベースを担当するほか、衣装デザインやファッションブランドとのコラボアイテムのプロデュースなど、多才ぶりを発揮。

【公演情報】

『舞台 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 デラックス風味』

日程・会場：
2016/4/6[水]～10[日]

★詳しいチケット情報は下記ボタンにて！