ミュージカル『ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~』観劇レポート&舞台写真が到着!

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6/6(月)シアタークリエにて開幕!
観劇レポート&舞台写真が到着♪

 

 世界中から愛され、作品を広く知られているポップアートの第一人者、キース・ヘリング。アメリカ・ペンシルバニア州に生まれ、エイズによる合併症で31歳の若さでこの世を去った彼の生涯を、心躍る楽曲とダンス満載で描くミュージカルが『ラディアント・ベイビー キース・ヘリングの生涯』だ。NY・オフブロードウェイで2003年に初演されたこの作品が、アメリカ以外の国で上演されるのは今回が初めてのこと。この日本版を演出しているのは人気ユニットの地球ゴージャスを率いる岸谷五朗で、彼ならではのエネルギッシュかつハートウォーミングなエンターテインメントに仕上がった。

 6月6日の東京公演初日を控えた前日、マスコミ向けに公開されたゲネプロは、本番さながらの熱のこもったステージとなっていた。開演直前の会見で岸谷が「演劇とアートをどう融合させるかに苦労した」と語っていたように、劇場に入ってまず目につくのがキースのアートワークをイメージした舞台美術。タイトルにもなっているキースのアイコン的な作品“ラディアント・ベイビー”が立体的に作られ、机や椅子として使用されたりするほか、シンプルな線で描かれたバッグやテレビ、ラジカセなどの絵が小道具として度々登場、キースの生きた世界をポップに彩っていく。

 抜群の実力派揃いのキャストも一丸となって物語を盛り上げる。天才にして悩み多き青年という顔も見せるキースを演じるのは柿澤勇人。現代アートとビジネスとの問題や、さらには自らの病などで追い詰められていく芸術家のメンタルを柿澤はナイーブに演じ切った。今作は歌唱、ダンス、演技と三拍子揃った柿澤の真骨頂が目撃できる、新たな代表作と言えそうだ。またカメラマン、ツェン・クワン・チー役の平間壮一はキレのあるダンスが秀逸で、陽気で優しい友人役を好演。アシスタントのアマンダを演じた知念里奈は知的でデキるビジネスパートナーでキースに友情も感じている凛とした女性をチャーミングに、さらにキースの恋人でDJのカルロス役の松下洸平は愛が深いからこそ憎しみも生まれてしまう複雑な関係をそのしっかりした演技力でリアルに表現した。

 また、物語の大事な導入部分やキースの心象風景とも感じられる場面などで大活躍する子役たちの名演技や、ステージに大きな力を与えるアンサンブルたちのパワフルな歌声とダンスも含め、見どころ聴きどころはたっぷり。大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて6/25(土)と26(日)、2日間のみの上演となる。この貴重なチャンスを、どうぞお見逃しなく。

文:田中里津子

 

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【公演情報】

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Photo by Leslie Kee

ミュージカル『ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~』

日程・会場:
2016/6/6[月]~22[水] 東京・シアタークリエ
2016/6/25[土]・26[日] 大阪・森ノ宮ピロティホール

 

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