音楽劇『魔都夜曲』
藤木直人、マイコ、河原雅彦 インタビュー

YS5_0033_retouch_01

大戦前夜の魔都・上海を舞台に秘められた恋を描く音楽劇

 

 第二次世界大戦前夜の1939年。列強各国が共同統治をしていた上海租界には各国の思惑が渦巻き、街角には硝煙がくすぶっていた。次代の政界を担うと目されプリンスと呼ばれる主人公・白河清隆は、美貌の女・周紅花と出会い、美しくもはかない恋へと突き進んでいく……。

 脚本は濃密な人間ドラマを描く作家として定評があるマキノノゾミ。華やかさと暗部を抱えた激動の上海を舞台にした音楽劇について、主演の藤木直人、マイコ、演出の河原雅彦に稽古前の意気込みを聞いた。

藤木 「当時の上海は、今では考えられない危険な状況下だったはず。そういう中、僕があまり演じてこなかった自由奔放なキャラクターは想像し尽せない難しさはありますけど、実在の人物がモデルなので、歴史を演じる責任感を感じています」

YS5_0175_retouch

マイコ 「生バンドでの音楽の華やかさと、歴史の影の部分があるので、ただ美しくて華やかな舞台ではない、ドラマティックな作品になる予感がしています。見ている方が、”本物”と思える恋模様を演じたいです」

 

YS5_0111_retouch_01

河原 「音楽はもちろんマキノさんが描く重厚な物語を、当時の上海が放つ妖しさや混沌とした雰囲気を醸しながら、スリリングなエンタメとして客席に届けたいですね」

 

藤木もマイコも、河原演出は今作品が初となる。大劇場からライブハウス公演まで、独創的でエッジの効いた演出を行うと定評のある河原との仕事には楽しみが尽きないという。

藤木 「今まで鈴木勝秀さんや蜷川幸雄さんとご一緒してきたので、実は河原さんのように歳が近い演出家の方は初めてなんです。同世代で生み出すものがどうなるか楽しみです」

マイコ 「河原さんの演出はとても素敵だと伺っていましたので、コミュニケーションをとって、素敵な役になるように頑張りたいと思います」

河原
 「今回、藤木さんの演じる白河はいわゆる当時の上流階級にいた人で、マイコさんの演じる周紅花は可憐な中に、影の部分を色濃く秘めたワケありの人物。品格とエネルギー、時代に詰め込まれたそのふたつの要素を最大限生かした舞台にしたいです」

 

YS5_0147


スリリングで特別な時代を多彩なキャストで切り取る魔都の調べ。見逃す手はない。

 

インタビュー・文/新田哲嗣
Photo /齋藤豊
構成/月刊ローチケHMV編集部 4月15日号より転載

写真は本誌とは異なります

0405全
掲載誌面:月刊ローチケHMVは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布

 

衣裳:生澤美子
ヘアメイク:大渡八千代(藤木)、中原雅子・奥戸彩子(マイコ)

 

【プロフィール】

藤木直人
■フジキ ナオヒト ’72年、千葉県出身。俳優・音楽アーティストとして活動。蜷川幸雄演出『海辺のカフカ』『尺には尺を』出演。

マイコ
マイコ ’85年、東京都出身。舞台『ガラスの仮面』ほか、映画・ドラマなどでも不動の人気を獲得。

河原雅彦
■カワハラ マサヒコ 俳優、演出家、監督など多彩な顔を持つ。主な受賞歴に読売演劇大賞・優秀演出家賞など。

 

【公演情報】
matoyakyoku
cube 20th. presents 音楽劇『魔都夜曲』

日程・会場:
2017/7/7(金)~7/29(土) 東京・Bunkamuraシアターコクーン
2017/8/5(土)・2017/8/6(日) 愛知・刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール

2017/8/9(水)~8/13(日) 大阪・サンケイホールブリーゼ

作:マキノノゾミ
演出:河原雅彦

出演:
藤木直人 マイコ 小西遼生 壮 一帆 松下洸平 秋 夢乃 高嶋菜七 浜崎香帆
中谷優心 キッド咲麗花 村上貴亮 吉岡麻由子 前田悟 板倉チヒロ
田鍋謙一郎 奥田達士 コング桑田 春風ひとみ
山西惇 村井國夫 橋本さとし

企画・製作:株式会社キューブ

★詳しいチケット情報は下記ボタンにて!