市川海老蔵、戸塚祥太(A.B.C-Z)が登壇「六本木歌舞伎2022」製作発表会見

戸塚祥太(A.B.C-Z)歌舞伎初挑戦!
歌舞伎音楽とロック音楽の融合
弁天小僧が時空を超える?!

2022年2月18日(金)~3月6日(日)東京・EXシアター六本木での公演を皮切りに福岡、大阪で上演される六本木歌舞伎2022の製作発表会見が行なわれた。

2015年、第一弾六本木歌舞伎の演目は『地球投五郎宇宙荒事』。市川海老蔵と中村獅童の歌舞伎への熱い想いから始まった宇宙規模の新作歌舞伎では、脚本を宮藤官九郎、演出を映画監督の三池崇史が手がけ、連日満員の大盛況のまま千穐楽で幕を閉じた。
第二弾となった2017年の公演では、リリー・フランキーが新解釈で描き出した『座頭市』を、前作に引き続き、三池崇史が演出。出演には海老蔵に加え、日本を代表する女優 寺島しのぶが登場!海老蔵と寺島しのぶの22年ぶりの共演が実現し大きな話題に。また本公演では、海老蔵の代名詞とも言える“眼力”を封印し新たな境地を開いた。
また2019年の第三弾は、芥川龍之介の代表作『羅生門』。演出は三池崇史が担当。出演は海老蔵、そして歌舞伎初出演となった三宅健が参戦!生きるための悪という人間のエゴイズムを克明に描いた文学作品を、海老蔵が四役、三宅が二役を、それぞれの役になりきっての迫真の演技で観客を魅了。特に三宅は初出演ながら早拵えやぶっ返り、見得や立廻りといった歌舞伎ならではの演出を見事に表現。更に海老蔵が洋服姿で演じる本人役と遣り取りをする場面では、軽妙な掛け合いを披露して観客に爆笑の渦を巻き起こした。
そして今回、三池崇史は監修として参加し、演出は日本舞踊の宗家藤間流八世宗家で舞踊・振付・演出と幅広く活躍する藤間勘十郎が務める。
出演は、東京オリンピック開会式にも出演し日本の伝統文化を世界に発信し続けている市川海老蔵、そしてアクロバットやダンスなど華麗なパフォーマンスを得意とするジャニーズきってのユニットA.B.C-Zの戸塚祥太が歌舞伎に初挑戦する。
題材として取り上げるのは『青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)』。文久2(1862)年3月に江戸市村座で初演された河竹黙阿弥の名作。「白浪五人男」の通称で知られるこの作品は、石川五右衛門、鼠小僧次郎吉と並んで古くから人口に膾炙した五人の盗賊を主人公にしている。
現在も繰り返し上演される歌舞伎の代表的人気作品である本作が上演された文久2年という年、江戸では麻疹(はしか)が大流行、当時約100万人の人口だった江戸だけで、その4分の1にあたる24万人以上が罹患、死亡したとされている。さらには、麻疹の大流行の約10年前、嘉永6(1853)年には黒船来航、また安政2年(1855)年には安政江戸地震が起きるなど、時代は幕末の動乱へ向かう過渡期であり、混沌とした様相を呈した。
こうした社会情勢を背景に生まれたのが、坪内逍遥をして「明治の近松(門左衛門)、我が国のシェークスピア」と言わしめた河竹黙阿弥の『青砥稿花紅彩画』。
今日の社会と共通点の多い時代に著されたこの作品をベースに、歌舞伎音楽とロック音楽を用いながら、弁天小僧菊之助がたっぷりと歌舞伎世話物狂言の醍醐味を見せる場面をはじめ、時空を超えて、現代社会を騒がせる窃盗団と幕末の江戸市中において人々の耳目を集めた盗賊一味とが織りなす物語に期待が高まる。

 

市川海老蔵 コメント

今の時代に伝統文化と古典を新しいお客様にも伝えられる、おもしろい古典を押し出した作品にしていきたいと思います。
戸塚さんの印象としてはかわいらしいし、きっと素直な方なんじゃないかな。
そして、歌舞伎への挑戦にそれ相当の覚悟を感じました。
吸収力のすごさを見習いながら、稽古を重ねて本番を迎えたいと思います。

 

戸塚祥太 コメント

海老蔵さんのお隣に立てる日が来るとは思ってもいませんでした。
海老蔵さんのラスボスオーラに負けないようにがんばります。
メンバーからの応援コメントもお待ちしております!
とことん甘えながら、学べるところは全て学んでしっかりと体に叩き込みつつ、歌舞伎に染まっていきたいです。

 

写真:ヒグチ ミツヒロ