Photos by Matthew Murphy The London Palladium Production
2019年7月~8月上旬、東急シアターオーブにてリンカーン・センターシアタープロダクション ミュージカル『王様と私』(英語上演)の上演が決定
『サウンド・オブ・ミュージック』『南太平洋』などで知られるリチャード・ロジャース(作曲)&オスカー・ハマースタインⅡ(作)のコンビが手掛け、「Shall We Dance」など誰もが知るクラシックで美しいナンバーに溢れた本作は1951年に初演、翌年、米演劇界の最高の栄誉であるトニー賞で最優秀作品賞を含む4部門を受賞したミュージカル黄金時代の傑作中の傑作です。1956年の映画版では、ユル・ブリンナーがアカデミー賞主演男優賞に輝き、その後もリバイバル上演が何度も重ねられ、1996年にはトニー賞リバイバル作品賞を受賞している名作ミュージカルです。
2015年、米ニューヨークのリンカーン・センターにてバートレット・シャー演出によりブロードウェイ19年ぶりのリバイバル上演が実現。王様役を世界で活躍する渡辺 謙、アンナ役を“誰もが認めるブロードウェイの女王”(サンデー・タイムズ)ケリー・オハラが演じ、オハラは圧倒的な歌唱力と演技力で同年のトニー賞ミュージカル部門の最優秀主演女優賞を受賞、渡辺は日本人初の最優秀主演男優賞にノミネート。伝統継承と近代化の間で葛藤し奮闘する王様を見事に演じ切り、ブロードウェイで話題をさらいました。その後、今年の6月から9月まで英ロンドン・ウエストエンドにて同じく渡辺 謙、ケリー・オハラが主演。目の肥えたウエストエンドの観客にも高評価で、連日満員のスタンディングオベーションで盛り上がりを見せました。そんなミュージカルの本場2都市で大成功を収めた本作がこのたび、クオリティそのままに千載一遇の来日を果たします。ウエストエンドの舞台セットをそのまま東京へ持ってくる、壮観で豪華なスペクタクル。唯一無二のカリスマ性とユーモア溢れる渡辺 謙、ブロードウェイの頂点を誇りながらもチャーミングなケリー・オハラの競演は、日本ではもう二度と実現しないと言っても過言ではない、特別な限定公演です。
【コメント】
■王様役:渡辺 謙(Ken Watanabe)
『王様と私』この素晴らしいカンパニーと演出、何よりもブロードウェイの歌姫ケリー・オハラを日本の観客にご覧頂けるのが楽しみです。不朽の名作をお楽しみ下さい。
■アンナ役:ケリー・オハラ(Kelli O’Hara)
渡辺 謙さんの故郷・日本で一緒に舞台に立てるなんて、これほど素敵な再会があるでしょうか。日本の文化に触れ、愛する作品に出演できることは一生に一度の機会。皆さんにお会いするのが待ちきれないです。
【演出:バートレット・シャー(Bartlett Sher)】
ニューヨーク、リンカーン・センターシアターのレジデント・ディレクター。ミュージカルだけでなくオペラの演出も手掛け、ニューヨーク・タイムズ紙は“アメリカのみならず国際的に活躍する、最もオリジナリティに溢れたエキサイティングな演出家の1人”と表現している。
リンカーン・センターシアター:『オスロ』、『王様と私』、『ゴールデン・ボーイ』、『Joe Turner’s Come and Gone』、『Awake and Sing!』、『ライト・イン・ザ・ピアッツァ』(トニー賞ノミネート)、『南太平洋』(トニー賞、ドラマデスク賞、アウター・クリティック・サークル賞受賞)、『Blood & Gifts』、『Women on the Verge of a Nervous Breakdown』
ブロードウェイ:『屋根の上のヴァイオリン弾き』(ブロードウェイ劇場)、『マディソン郡の橋』(ジェラルド・ショーンフェルド劇場)
オペラ:『ファウスト』、『オテロ』、『Il Barbiere di Siviglia』、『Les Contes d’Hoffmann』、『Le Comte Ory』、『L’Elisir d’Amore』(メトロポリタン・オペラ)、『ロミオ&ジュリエット』(ザルツブルク、ミラノ、シカゴ、メトロポリタン・オペラ)、『Mourning Becomes Electra』(シアトル・オペラ、ニューヨーク・シティ・オペラ)
上演中の作品:『アラバマ物語』(シューベルト劇場)、『マイ・フェア・レディ』(リンカーン・センターシアター)
【第69回トニー賞(2015年)ミュージカル4部門 受賞】
リバイバル作品賞
主演女優賞(ケリー・オハラ)
助演女優賞(ルーシー・アン・マイルズ)
衣裳デザイン賞(キャサリン・ズーバー)
■ミュージカル5部門 ノミネート
主演男優賞(渡辺 謙)
振付賞(クリストファー・ガッテリ)
演出賞(バートレット・シャー)
照明デザイン賞(ドナルド・ホルダー)
装置デザイン賞(マイケル・ヤーガン)
<ブロードウェイ公演の評価>
*“人生のおいて、これを超える作品に出遭えることは無いだろう” -ウォールストリート・ジャーナル
*“息をのむような美しさ。申し分ない。素晴らしい。” -ニューヨーク・タイムズ
*“見逃してはならない美しさ!驚異的な偉業。” -ニューヨーク・マガジン
<ウエストエンド公演の評価>
*“豪華で壮麗。星5つ。今すぐチケットを予約すべき。ヒット作だ。” -ザ・タイムス
*“目にも耳にも魅惑的な作品。その光景にうっとりする。” -ザ・テレグラフ
【STORY】
1860年代のシャム(現タイ・バンコク)。イギリスの未亡人アンナは、西欧式の教育をするため王子・王女の家庭教師として、シャムの王宮に迎え入れられた。王様とアンナは、東洋と西洋の文化習慣の違いや立場の違いから、ことごとく対立していたが、アンナは王子・王女、王妃たちと触れ合い、国を思う王様の真摯な人柄を知るにつれ、徐々に理解を示してゆく。
アンナが王様に初めて拝謁した日、隣国ビルマから貢物として王様に献上されたタプティムには、実は使者ルンタという恋人がおり、王様に隠れて密かに愛を育んでいた。アンナは、一夫多妻制が認められている王宮が理解できず、また心から愛した夫との思い出をこの若い恋人たちに重ね合わせ、2人の逢瀬の手助けをしていた。
ある日、イギリスの特使ラムゼイ卿が突然バンコクにやってくるとの知らせが届く。シャムを野蛮な国と見なし植民地化をするための視察ではと苦慮する王様に、アンナは西欧式の晩餐会で特使を歓迎し、シャムが近代的な国であるように見せようと提案する。アンナの提案にのった王様の命令で、国を挙げての準備が始まった。その結果、晩餐会は大いに盛り上がり、ラムゼイ卿一行はシャムの人々は野蛮ではない旨を報告するためイギリスへ帰って行った。
そんな中、タプティムがルンタと共に脱走を図ったことが判明し、晩餐会の成功を喜んでいた王様は急転直下、激昂する。タプティムは捕えられ、鞭打ちの刑を下す王様にアンナは怒りに震え衝撃的な言葉を投げつける。
ようやく分かり合えた二人に、別れの時がやってくる。