視聴者のお題で即興ミュージカル! 寺脇康文×塚地武雅『あなたと作る〜etude The 美4(ビフォー)』記者発表レポート

左から 早川聖来・塚地武雅・寺脇康文・山口乃々華

ミュージカル公演『あなたと作る〜etude The 美4(ビフォー)』が、10月21日(水)、23日(金)、24日(土)の3日間、配信限定で開催される。

 

演劇ユニット「地球ゴージャス」の主宰でもあり、長年舞台という表現の場を大切にしてきた寺脇康文。彼がコロナ禍で思うように公演ができない中で、舞台ならではの一体感、その魅力を伝えたいと今企画に賛同した。昨今の状況のなかでも安心して創作/鑑賞できる形を模索するなかで、配信ならではのチャット機能を使って観客との一体感、つながりを感じられる配信限定の「ミュージカル仕立ての即興劇」という形式で舞台を創り上げる。

 

3日間にわたる全4回の配信では、寺脇と塚地武雅(ドランクドラゴン)の二人が出演するほか、回ごとに異なる各界で活躍する女性キャストが参加。秋元才加、内田真礼、早川聖来(乃木坂46)、山口乃々華(E-girls)と多彩な顔ぶれが集う。当日は生配信チャットで観客からお題を募り、河内肇による生ピアノ即興演奏にのせて、その場限りの即興ミュージカルが行われるというもの。タイトルの「美4」は美女4人の意。4人の女性陣は「全4回異なった、特徴のある公演にできたら」と選ばれたとのこと。女優、声優、アイドル、パフォーマーとそれぞれの強みを活かした展開も期待できそうだ。

9月末、今作の記者発表が行われ、寺脇康文、塚地武雅、早川、山口の4人が登壇した。久しぶりの舞台作品に取り組める高揚感からか、登場から寺脇はフル回転。早川が芝居の経験を問われ「お芝居のワークショップに何度か参加したことがあります」と答えるや「先輩、よろしくお願いします!」と声をかけるなど、ところどころに言葉を挟んで笑いを生んでいた。

 

寺脇は「頼りになる相棒を呼んだ」と塚地を紹介。「先輩風を吹かせて、LINEで『こういう公演があるからやってね!』と伝えた。パワハラではありません(笑)」と塚地に伝えた経緯を説明した。塚地は「LINEの時点で『塚っちゃんでいくから!』ともう決まっていたので(笑)」と笑いを交えつつ、「設定や役柄、役名もお客さんからのお題で決めるつもりなので、当日になるまで本当にわからない。だから本当に楽しみですし、不安です(笑)」と話した。その瞬間までどう転ぶかわからない即興ミュージカルの相棒に塚地を選んだ理由について、寺脇が「笑いに真摯な人。僕の好きな、感情にのっとった、演技の延長の笑いをする人だと思う」と真剣に語ると、塚地は照れ笑い。さらに「歌も非常にうまくて歌声もきれい。みなさんびっくりされるんじゃないかな」と語った。それを受けて塚地が「寺脇さんこそ僕のめざす笑いに近いことをやっているし、演技もダンスも殺陣も全てを網羅されているあこがれの先輩」と話す。が途中で寺脇と、その親友であり「地球ゴージャス」の相棒でもある岸谷五朗の名前を言い間違えて「岸谷さんこそ……」と言いかけ、すかさず寺脇が「やめてもらおうか!」とツッコむ一幕もあった。会見当日に4名はリハーサルを行ったとのことで、寺脇も塚地も手応えを感じた様子。「(早川、山口)二人とも面白かったし、ボケるし! いつもと違う面が見られるんじゃないでしょうか」と塚地が話す。山口は「これまでパフォーマーとして活動してきたので、お客さまの前で歌うことも、エチュードも初めて。でもすてきな明るいパワーを届けられたら」と語り、「緊張していますが、本番前日に眠れるように……」と話すと塚地が「当日じゃなくて、前日に眠れる方を願ってるんだ(笑)」と笑う。また、早川が「楽しい演技を届けられるように精一杯がんばります。13年間クラシックバレエを習ってきたので……」と話しはじめると「言ってなかったじゃないですか!」と嬉しそうに寺脇と塚地が反応するなど、息のあったところを見せた。最後に寺脇が「とにかくエンターテイメントの灯を消したくない。今できることを今できる形で精一杯やっていきたい。つらいことも多いですけど、僕らは前向きに力強くみんなと一緒に歩んでいきたいので、ぜひ参加して、良い時間を共有していただけたら」と締めくくった。視聴者参加型の、新しいかたちの配信ならではの新しい舞台に期待したい。

 

取材・文/釣木文恵
写真/ローソンチケット

 

秋元才加コメント

演劇の勉強とかワークショップに行ったこともなく、エチュード(即興劇)の経験は ほとんどないので、どうなるんだろうな?とワクワクしています。
いろんな化学反応が起こるんだろうな、という期待感があります。大先輩の寺脇康文さんと塚地武雅さん二人の胸を借りて楽しい時間を皆さんと過ごせたらいいなと思っています。
でも、AKB時代に音楽番組の待ち時間に楽屋で、チームKのメンバーの中でだれからともなく突然、セリフを言い出し始めて、その設定の下で大島優子始め、メンバーみんながどんどんその話に乗っかっていくというようなことをよくやっていました。いま思えば、それがエチュードのようなものでしたね。場末のスナックという設定が多くて、チーママ(役)が野呂佳代ちゃんとか大堀恵ちゃんだったりして、私はフィリピンから出稼ぎに来た子持ちの女っていう役をよくやらされていました(笑)。

今回は、視聴者の皆様から頂く役設定(お題)ということで、どうなるんだろう?というワクワク感もあり、予想外の展開が起こるかもしれないし、まったくどうなるのか予想もできません。
やってみたい役は「極道の妻(役)」ですかね。逆にやりたくないのは「はかなげな女性(役)」とか自分とは対照的な「ブリブリな乙女な女性(役)」ですかね。…でも、やりたくないとか言ってしまうとそのリクエストが来ちゃうかもしれませんね(笑)
今回のエチュードでいままで自分が見つけられなかった自分の個性や新たな可能性を見つけられるかもしれないし、逆に可能性がなくなるかもしれない(笑)と思っているので本当に楽しみにしています。