ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』いよいよ本公演開幕!プレスコール&取材会レポート到着【写真・コメントあり】

東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)にて7月27日(土)に、オープニング公演が開幕したミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』。本日8月2日(金)の本公演開幕に先駆けて行われたプレスコール及び取材会のレポートが到着した。

(取材・文:三浦真紀)

8月1日(木)、Daiwa House presentsミュージカル『ビリー・エリオット〜リトル・ダンサー〜』のプレスコール及び取材会が行われた。

プレスコールでは5つのシーンを披露。始まる前に演出補のエド・バーンサイド氏が一つ一つシーンの意味を説明した。

「The Stars Look Down 星たちが見ている」は冒頭を飾る、この舞台の象徴的なナンバー。まだ何者でもないビリー(春山嘉夢一)が「いつの日か飛べるさ」と、未来への漠然とした希望を歌う。そこに炭鉱夫たちが登場し、炭鉱存続のための闘争に勝つ!と固い決意と覚悟を表す。気迫に満ちたコーラスには圧倒されること請け合いだ。

「Shine 輝け、今!」はひょんなことからバレエ教室に来たビリー(春山嘉夢一)が、ウィルキンソン先生(濱田めぐみ)と出会い、巻き込まれていくシーン。誰でも自分を出して輝けるのよ!と、エネルギッシュに歌い踊るウィルキンソン先生が最高!一人一人個性豊かなバレエガールズ、戸惑いながら参加するビリーも愛おしい。

「Expressing Yourself 自分を表現しよう」ではビリー(石黒瑛土)が親友マイケル(渡邉隼人)の元にバレエを続けるか否かの相談に訪れる。そこで女装しているマイケルに、ビリーも女性の服を着せられて…。ミュージカルの醍醐味が味わえてワクワク感たっぷり。ビリーとマイケルのパワフルなタップには目を見張った。

「Angry Dance 怒りのダンス」はお父さん(益岡徹)にオーディションに行くのを禁止されたビリー(浅田良舞)が、怒りと苦しさ、その激情を全身から発する。まさに限界突破の踊りに鳥肌が立つ。

「Solidarity 団結を永遠に」はミュージカル史上最も複雑かつベストシーンの一つと言われるビッグナンバー。町では闘争が激化し、炭鉱夫と警官が衝突し始める。同時にビリー(井上宇一郎)はバレエ教室でバレエの楽しさに目覚め、ウィルキンソン先生(安蘭けい)の元で練習を積む。炭鉱闘争とバレエという両極の二つが重なり混ざり合う。これを観ずしてミュージカルは語れない、奇跡のナンバーといえるだろう。

プレスコールの後には、キャストたちが登場し、質問に答えた。

――ビリー役の皆さん、オープニング公演で舞台に立った感想と、これからの意気込みを教えてください。

浅田良舞「お客様にたくさんの拍手をもらえてとても嬉しかったので、今後もっとお客様を感動させられるように頑張りたいです」

石黒瑛土「今までにない歓声を受けて幸せでした。これからも努力してお客様に感動してもらえるよう頑張ります」

井上宇一郎「初日はすごく拍手がもらえて楽しくて、嬉しかったです。今後もどんどんレベルアップしていけるように頑張っていこうと思います」

春山嘉夢一「お客様のたくさんの温かい拍手がもらえてとても嬉しかったです。これからも、もっと拍手がもらえるように頑張っていきたいと思います」

また大人キャストを代表して、お父さん役の益岡徹と鶴見辰吾、ウィルキンソン先生役の安蘭けいと濱田めぐみが意気込みを語った。

益岡 徹「演出やダンス、音楽など長い間私たちを導いてくれた海外チームに感謝しています。私達は素晴らしい子供たち、大人のキャストやスタッフと一丸となって、お客様の期待に応えられるように、千秋楽まで頑張っていきます。よろしくお願いします」

鶴見辰吾「ご覧になったお客様の心に必ず響く作品。私も毎日観ていたいくらいです。自分で作ったものを自分で観たくなる、それくらい本当にいい舞台です。必ずハンカチをご持参ください!」

安蘭けい「この作品のキャッチフレーズが「人生を変えるミュージカル」。絶対に受け止められるメッセージがあり、このミュージカルを観たからこそ得られるものがたくさんあります。(東京公演は)10月まで3カ月、あっという間に過ぎますから、早めにご観劇いただけると嬉しいです」
濱田めぐみ「この作品は大人の我々も子供たちに影響されて進化し、リアリティーを持って舞台上にいることができます。身近に感じて、いつでも劇場に私たちに会いに来ていただきたいです。そして、子供たちの成長を共に見届けていただけたらと思います。劇場でお待ちしております」

あらすじ

1984 年の英国。炭鉱不況に喘ぐ北部の町ダラムでは、労働者たちの間で時のサッチャー政権に対する不満が高まり、不穏な空気が流れていた。数年前に母を亡くした少年・ビリーもまた、炭鉱で働く父と兄、祖母と先行きの見えない毎日を送っていた。
父はビリーに逞しく育って欲しいと、乏しい家計からお金を工面し、ビリーにボクシングを習わせるが、ある日、バレエ教室のレッスンを偶然目にし、戸惑いながらも、少女達と共にレッスンに参加するようになる。ボクシングの月謝で家族に内緒でバレエ教室に通っていたが、その事を父親が知り大激怒。バレエを辞めさせられてしまう。
しかし、踊っているときだけはツライことも忘れて夢中になれるビリーは、バレエをあきらめることができない。そんなビリーの才能を見出したウィルキンソン夫人は、無料でバレエの特訓をし、イギリスの名門「ロイヤル・バレエスクール」の受験を一緒に目指す。
一方、男手一つで息子を育ててきた父は、男は逞しく育つべきだとバレエを強く反対していたが、ある晩ビリーが一人踊っている姿を見る。それは今まで見たことの無い息子の姿だった。ビリーの溢れる情熱と才能、そして”バレエダンサーになる”という強い思いを知り、父として何とか夢を叶えてやりたい、自分とは違う世界を見せてやりたい、と決心する。
11歳の少年が夢に向かって突き進む姿、家族との軋轢、亡き母親への想い、祖母の温かい応援。度重なる苦難を乗り越えながら、ビリーの夢は家族全員の夢となり、やがて街全体の夢となっていく・・・。