写真左から）福山康平、後藤大

韓国発の衝撃作が日本初上演！
「贅沢で美しい作品になると思う」

2021年に韓国で開幕し、大ヒットを記録したミュージカル『ワイルド・グレイ』。舞台は19世紀末のロンドン。時代に合わない破壊的な内容の小説『ドリアン・グレイの肖像』を発表し英国社会に衝撃を与えたオスカー・ワイルド、その友人であり支持者のロバート・ロス、ドリアン・グレイにそっくりな青年アルフレッド・ダグラス。実在の人物をモデルにした芸術と現実の間で自由を夢見る三人の男の物語を、三人の俳優とピアノ、チェロ、バイオリンの旋律で描く衝撃作が、2025年1月に日本で初上演される。Wキャストでアルフレッド・ダグラスを演じる後藤大と福山康平の本作の印象は――。

後藤　僕は絵を描いていてアートの活動もしているので、芝居とアート、大好きなふたつの要素が組み重なった作品の中で自分がどうなるのか、楽しみでいっぱいです。

福山　役者は三人だけで、しかも生演奏。すごくキレイな作品になるんだろうなというのが第一印象です。同時にそうしなければいけないなというプレッシャーも感じてます。世界観に触れてみようと思って『ドリアン・グレイの肖像』を読んでみましたが、今の自分の常識感覚ではできない役なんだなということはわかりました。

本作はメンバー固定の2チーム（福士誠治〈ロバート・ロス〉×立石俊樹〈オスカー・ワイルド〉×後藤大〈アルフレッド・ダグラス〉／平間壮一〈ロバート〉×廣瀬友祐〈オスカー〉×福山康平
〈アルフレッド〉）で上演するのも注目。

福山　台詞も音楽も歌もすべて同じでも、2チームが青と赤みたいな別の色になるのかなと思ってます。そして根本（宗子）さんがどんな演出をされるのかもすごく楽しみです。

後藤　もうひとつのチームがどんな感じになるのかも気になりますよね。

福山　気になります！僕は稽古から見たい。

後藤　僕はWキャストが初めてだから影響されちゃいそうなので、一回役を作り上げてから見るほうがいいかな。

福山　もうひとつのチームの舞台を観客として観られるのが楽しみです。

後藤　そうですね。絶対、観ます。

二人とも三人芝居は本作が初挑戦。

後藤　生演奏で歌うのも初めてで新たな挑戦ばかりです。立石くんとは何度も共演させていただいていますが福士さんとは初めてなので、もうドキドキですけど稽古が待ち遠しいです。

福山　平間さんも廣瀬さんも初共演ですが、稽古中も本番もお二人から吸収できるものは全部吸収したいです。いい意味で甘えさせていただいて、たくさん恥をかこうと思ってます。

後藤　同じく、もう裸になって恥じらいを捨てて臨みます。キャストの皆さんと一緒に素敵な舞台を作り上げていきたいと思います。

福山　贅沢で美しい作品になると思います。ぜひ観に来てほしいです。

最後に、初対面対談をした二人にお互いの印象を聞くと。

後藤　目力がとてもあって、賢い方だなという印象。最初の挨拶をしたときからすごく熱いものを感じて、深く話したいと思いました。

福山　嬉しい～。実は、さっき後藤さんがビジュアル撮影をされている様子をこっそり見ていて“なんてキレイなんだ、ドリアン・グレイだ！”と思って（笑）。

後藤　いやいや（照れ）。

福山　絵を描くとかアートなことが苦手なので、僕にない感性をもっている僕とは違う人生を歩んでいる方だなと。絵の話も聞いてみたいし、より稽古が楽しみになりました。

インタビュー・文／井ノ口裕子
Photo ／中田智章

※構成／月刊ローチケ編集部　10月15日号より転載
※写真は誌面と異なります

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