お互いを熟知する二人がミュージカルで共演!
古くからの友人でもある城田優とクリスタル・ケイが、ブロードウェイ・ミュージカル『ピピン』で待望の共演を果たす。初演は’73年、その後’13年にはダイアン・パウルス新演出版でトニー賞ミュージカル部門最優秀リバイバル作品賞など4部門を受賞。アクロバットも盛り込んだ大胆で華やかな舞台がそのまま日本版として再び降臨するのだ。開幕8ヶ月前から早くもダンスレッスンを開始したという2人に話を聞いた。
城田「ダンスは実は苦手ジャンルで、フォッシー・スタイルの振付が難しくて。でも僕よりピピンを物語に導くリーディングプレイヤー役のクリスタル・ケイのほうが100倍大変ですよ」
クリスタル「だから今からみっちり身体に入れないと、お客さんが信じられるリーディングプレイヤーになれないと思ったの。確かにナチュラルではない動きなんだけど、振り一つひとつに意味がある。初体験で難しいけど、とても面白いです」
城田「候補に名前があったから、すぐ電話して『やろうぜ!』って口説いたんだよね。クリちゃんはもう、歌唱力抜群ですから。これはハーフの特権というか声が豊かだし、ソウルフルなR&Bとか日本人が得意でない分野を歌ってきているし。それが今回、どう変化するかも楽しみ」
クリスタル「これは、20年間のキャリアで一番のチャレンジになると思う。新たなテクニックも身につきそうだけど、何より演じるキャラ自体に、私自身が欲しいなと思ってたポイントがたくさんあるんです」
城田「それはチャーンス!(笑)」
クリスタル「『ピピン』を経験後のクリスタル・ケイのライブがどうなるかも、楽しみ。でもピピン役は、見た目もキャラも優にピッタリよね」
城田「ブレブレなところとか?」
クリスタル「ピュアで好奇心旺盛なところ、優しさと力強さが見えるところ。背丈も」
城田「そう、世界一背の高いピピンになるらしい。今回ミュージカル界で、クリスタル・ケイ、やるな!と高評価が生まれるはず。僕はこうしてセンスや才能ある人をミュージカル界に導くことにしているんですよ」
クリスタル「まるで、優が私のリーディングプレイヤーみたいね!」
インタビュー・文/田中里津子
※構成/月刊ローチケ編集部 12月15日号より転載
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【プロフィール】
クリスタル・ケイ
■クリスタル・ケイ ’99年、「Eternal Memories」でデビュー。6月に、2年半ぶりにアルバム『For You』をリリースした。
城田優
■シロタ ユウ ’10年、第65回文化庁芸術祭演劇部門新人賞を受賞。’10月に、アルバム『a singer』をリリースした。