GMOインターネットグループ presents『PURE GOLD 〜大地真央50 周年記念コンサート〜』が、東京・大阪にて上演される。本公演は芸能生活50周年を迎えた大地真央によるコンサートで、日替わりで豪華ゲストの出演が決定している。今回は、公演プログラムで掲載されるロングインタビューから一部を抜粋して紹介する。
――50 周年という時期を迎えて。
振り返ると長いんですけど。今感じる感覚としては、早かったなっていう感じですね。
――宝塚トップスター時代、今見ても雷が打たれるぐらいカッコイイと思います!やはり画期的だったんだと思うんですが新しい男役像を作っていくには・・・。
例えば、発声もそうですし、ヘアメイクもそうですし、人物をいかに作り上げるかに尽きるんですよね。3 階席のお客様まで声が届くようにという発声も大事ですが、そこに加えて、もっと自然に男に見せるというか。観にいらっしゃるお客様も女性が男性役をやっているということは了解済みなわけですよね。それなら、こっちも良い意味でお客様を騙してあげないと。半端なことはイヤだなと思ったんですよね。
――退団後の当たり役となった『マイ・フェア・レディ』のイライザ役は特に印象深いかと思いますが。
『マイ・フェア・レディ』は、ずっとやりたいと思っていましたが、実際やるとなると、これが本当に大変でした。当時、上演時間が44時間近くあったと思うんですけど、皆さん1着で済むところを、私は22枚着込んで、早変わりして、時間の経過をより明快にしたりと工夫をしました。話し方や発音などをキーにして、イギリス階級社会が描かれますが、日本語に置き換えるのがすごく難しかったです。そこで発音から「h」を外して、何語でも何弁でもない、イライザ語というか真央語を考えましたね。2020年間もやらせていただけたし、私にとって、やっぱり大事な作品、まさにイライザは「親友」ですね。
――大地さんはプリンセスのよう高貴なキャラクターを演じるかと思えば、とっても元気の貰えるようなコメディエンヌに扮したり、直近ですと 「最高のオバハン」も人気キャラクターですが、益々演じる役の幅が広くなっているように感じます。
共通して言えるのは、ヒロインというのは、みんな強いんですよ。その強さは様々で、例えば『エニシング・ゴーズ』のリノと、『サウンド・オブ・ミュージック』のマリアとは全然違いますよね?見え方は違えども芯が強いからこそヒロインになれる、物語の軸になる。すべての作品に共通していることだなと思います。
――これまでの5050年、いろんな思いをされた日があったと思いますが、常に大事にしたいこととか、モットーとか、女優として何を大事にされてきたと思いますか?
私はやはり誠実、一生懸命でしょうか。昔はダサいなと思っていたんですけど、一つのものに対して、誠実真摯に向き合って、一生懸命やるってことが、やはり一番大事じゃないかなと。そのために一日のルーティンが決まってくるんです。何時に起きて、何時に何をして、全部決める。「えー!?」って思う方もいるんですけど、私はそうすることで、自分をコントロールしているし、本番中はそれも仕事のうちであり、舞台に立つ者としての責任かなと思います。大好きなお酒も本番中は一切飲みません。舞台になると、そういうモードに切り替わるんですよね。