稲川淳二のライフワークとなっている「怪談ナイト」も今年で26年目。今年7月、宇都宮公演からスタートした「怪談ナイト」も半分を終え、残り9月10月公演となった。
10月5日~8日まで開催(前売券完売)の福岡・住吉能楽殿公演のキャンペーンとして福岡市を訪れた際の取材会で稲川は、「怪談って不思議なもので、聞きに来た人たちが繋がっていくんですよね。各地の公演に来てくれる僕の“追っかけ”のファンもいるくらいで、26年もやっているとファン同士も親交が芽生えてくるようで・・・」と語っているように、熱烈な“怪談ナイト”“稲川淳二”ファンがいるようだ。また、毎年必ず来てくれる常連客も多く、そのファン層は実に幅広い。
そんな老若男女に人気の本公演だが、これまでの通算公演回数は750公演、観客動員数約54万人で、語られてきた“怪談”は449話に達し、現在も記録更新中!そんな怪談ナイトの魅力はどこにあるのか?
「怪談ってね、今の時代に起きているものと、昔起きたもので話が時間経過と共に繋がっていったりするものなんですよ。同じ話でも会場によってお客さんの反応で変わっていくもので、遠い世界のものではなく案外身近に感じられるものでもある。『このお話の場所、自分の家の近くに似ている!』なんて怖がる人もいたりとか、どこか身近に感じる話もあったりしてね。怪談自体は子どもの頃から大人になっても、いつでもどこでも誰でも出来る。そして、1つの怪談を他で披露してそれがまた他の話と繋がって続いていくから、1つでおかわりが出来るようなところが、怪談のおもしろいところじゃないですかね」と、稲川が語っていたように、今年もすでに各会場で稲川の怪談は変化しているのかもしれない。
会見の際、「今年は去年の83倍怖い!」と稲川自身が語っていたが、今年は果たしてどんな話が聞けるのか?”生”で聞かないと分からないこの怪談の世界の面白さは、体感しに行くに限る。まだまだ暑さも残るこの9月10月公演。稲川淳二の怪談の世界で、近まる“涼しい”秋の夜長を過ごしてみては?